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「ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン(LA FOLLE JOURNEE au JAPON) 熱狂の日音楽祭 2010」極私的レポート
有楽町の東京国際フォーラムを中心に、有楽町・丸の内で行われるクラシック音楽の音楽祭、「ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン(LA FOLLE JOURNEE au JAPON) 熱狂の日音楽祭 2010」を、私的な感想と写真とともに振り返ります。
【公式サイト・レポート】
【東京以外のラ・フォル・ジュルネ公式サイト】
有楽町の東京国際フォーラムを中心に行われるクラシックの音楽祭「ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン 熱狂の日音楽祭」(以下「ラ・フォル・ジュルネ」)。今年も始まります。東京国際フォーラムでのコンサートは5月2日〜4日の3日間ですが、会期としては4月28日からとなっている。なぜなら、丸の内や有楽町での無料のエリアコンサートが29日から始まるので。
そしてそれらに先駆けて、今日4月28日は丸ビル1階のスペース・マルキューブでオープニングセレモニーとオープニングコンサートが行われた。これもほぼ毎年恒例(以前は祝日の29日昼に行われた記憶もあるが)。
オープニングセレモニーでは、主催者・来賓挨拶の後、設置したオブジェのボタンを押して音を鳴らすという(テープカットの趣向を凝らした版のような)イベント。その後、ラ・フォル・ジュルネの広報に協力している俳優の石丸幹二さんが、ショパンの「別れの曲」に歌詞をつけた曲を歌う。ここまでが一応セレモニーということらしい。
その後のオープニングコンサートでは、仲道郁代さんがショパンのピアノ曲を5曲演奏。丸ビルの一角だし、まわりには通る人の雑踏はあるし、私はビルの吹き抜けの3階から1階のステージを見ていたし、演奏を聴く環境としては正直良くない。でも、仲道さんがピアノを弾くと、そういう場でもステージに独特の力というか、雰囲気が感じられる。
曲名は、曲間に仲道さんが紹介してくれたけれど、マイクからの声は3階までは届かず。そして私にも分かったのは「ノクターン(遺作)」と最後の「英雄ポロネーズ」のみ。ラ・フォル・ジュルネ関連の公式ブログ・twitterの中継によると、残り3曲は「12の練習曲 作品25」から「第1番 エオリアン・ハープ」、「ワルツ第7番嬰ハ短調」、それから「バラード第1番」だったそうです。
それから、ステージ周辺を見ていて気づいたことが。オープニングセレモニーに参加し、その後いったん退場されたラ・フォル・ジュルネのアーティスティック・ディレクター(*)のルネ・マルタンさんが、仲道さんの演奏が始まるとちゃんと戻ってきて、演奏を聴いていました。「ああ、この人は本当に音楽が好きなんだな」と思って、ルネさんへの信頼を改めて感じたのであった。
* 1995年にフランスでラ・フォル・ジュルネを始め、現在も各国のすべてのラ・フォル・ジュルネのプログラムを作っている方
という感じで、今年のラ・フォル・ジュルネも始まりました。私は今回は4/30(金)の前夜祭コンサート(@東京国際フォーラム)、5/1のスペシャルコンサート(@池袋・東京芸術劇場)は聴きに行けない(別の用事&チケット買い逃した)のですが、5/2からは毎日東京国際フォーラムに通います。
今日はコンサートは夕方から聴くのだけれど、思い切って朝一番の9時に会場着。なぜなら、指揮者の物真似が持ちネタの芸人、好田タクトさんのパフォーマンスがあるので。
チケットカウンターのスペースには、朝からたくさんの人が。タクトさんは、お客さんとのトークで場を和ませた後、小澤征爾、ジェームス・レバイン、レオポルド・ストコフスキー、そして朝比奈隆と、次々に物真似を披露。
クラシックが好きな人が多いこともあって、タクトさんがカツラをかぶって、指揮者の名前を言うだけで笑いが起こるのはさすが。ただ、マニアだけに向けた芸ではなくて、なにも知らない子どももその指揮の動きに喜んでいた。朝一番に会場を盛り上げる役割をきっちり果たしていました。明日・明後日も9時から披露するので、気になる方や早い時間のコンサートを聴く方はあわせてどうぞ。
好田タクトさんのパフォーマンスを見た後、ホールD1へ。上映される映画「記録映像でたどるラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポンの5年間」を見る。2005年から2009年までの記録映像を順につなげたもの。演奏やイベントのダイジェスト、演奏者や関係者のインタビュー映像で、毎年の様子を振り返る。これまでラ・フォル・ジュルネの会場で流れたこともあるものかもしれないが、まとめて見ると面白い。改めて、実際にコンサートを聴く楽しみが増す。
当日券を買って見ようと思っていた公演がチケット売り切れ。とりあえず、丸ビルに行くことにする。新しくオープンした三菱一号館の脇を通って。
まずは12時からの無料エリアコンサートを聴く。川上昌裕さんのピアノと大塚茜さんのフルートによるデュオで二曲。ショパンのノクターンも良かったけれど、カプースチンのフルートソナタの技巧がすごい。大塚さんのフルートも、フルートの吹き方とは思えない音の連続だったし、日本屈指のカプースチン弾きの川上さんのピアノも堪能できて、嬉しかった。
そのまま7階丸ビルホールのショパン展へ。目玉は「マズルカ 作品6の2」の楽譜のスケッチ。でもその他にも、ショパンの楽譜のスケッチの複製や出版された楽譜、ショパンの生涯や人間関係についてなど、簡潔に分かるようになっている。時間がある方は足を伸ばしてみることをおすすめします。無料だし。
丸ビルから戻って、屋台村で昼ご飯でも食べようと思ったら、人が多すぎてどうにもならない状況。食べる場所の確保はおろか、買うのも相当な行列で。地上広場の人出は、私が来るようになった2007年からで一番多いんじゃないかという印象。
ということで、地上広場のミュージックキオスクでの打楽器&ボーカルユニットだるま屋の演奏を聴いていったん東京国際フォーラムを離れる。だるま屋は、打ち込みも使って、ボーカルも歌ではなく声の音を聴かせるスタイルの、幻想的な雰囲気の演奏。
で、14時30分からのホールD1での映画「バッハの肖像」(筒井武文監督・2009年のラ・フォル・ジュルネ記録映画)を見ようと戻ってくると、これが満員。おお、17時開始の公演まで映画を見るつもりだったのに。
ということでしばし休憩の後、新東京ビルでの松本あすかさん(ピアノ)のエリアコンサートへ。「英雄ポロネーズ」をジャズっぽく演奏したり、ピアニカとピアノによる「エオリアン・ハープ」あり、ラストは連弾でのカプースチンと、バラエティに富んだ内容。
今年最初の有料公演は、ショパンを一時離れてリストとパガニーニを聴く。
リストのピアノ協奏曲(第2番 イ長調)は、メロディは優雅なのだが、ベレゾフスキーのピアノとオーケストラの曲が競い合うような緊張感がある。パガニーニの「ラ・カンパネラ」(ヴァイオリン協奏曲第2番
ロ短調 op.7)は、レジス・バスキエのヴァイオリンに良い意味で余裕があって、盛り上がるところで一気に盛り上がる。「それ、どうやってるんですか!?」と思うような弾き方(左手はピチカートだが、右手の弓でも弾いている)もあり。リストがピアノ曲にした第三楽章だけでなく、全体に技術の高さを感じる。
ホールAを出てクラシック専門のデジタル・インターネットラジオottavaのブースへ。ラジオ番組conbrioのプレゼンター(DJのことです)斉藤さん、リスナーの皆さんとお話しました。なんだか、いつもラジオで声を聴いている方と直接お話するのって不思議な感じ。
ottavaブースでは特番終了後の会場限定のトークを聴き、その後地上広場で本田聖嗣さんのピアノを聴く。この方もottavaの番組プレゼンターでもあり、斉藤さんとのトークを交えつつの演奏。トークと演奏って、使う神経が違うから同時に進行するのは大変だと思うのだが、見事にショパンのワルツを演奏。
それを聴きながら屋台村で夕飯(タルタルチキン丼)。しかし演奏終了を待たずにホールAへ。
実はこのコンサートが初聴きだったが、信頼しているクラシック関連の編集者・ライターの方々がこぞって期待の公演として取り上げていたため、聴きに行く。ミシェル・コルボ指揮の合唱曲は、なるべく聴きたいと思っていたので。
メンデルスゾーンの宗教曲で、二時間休憩なしと言うことで、一階席の後ろの方は空席がある状況。しかし、これは素晴らしかった! ドイツ語もキリスト教もユダヤ教も分からない私だけれど、素晴らしかった。開演前に歌詞対訳を事前に買っておいて正解だったと思う。訳詞がなくても、曲の素晴らしさは感じることが出来たと思うけれど、日本語詞を読みながら聴くと、歌詞の内容によって曲の感じに特徴があることが分かったりする。
そして本日最後のホールC公演。モーション・トリオのアコーディオン三重奏。これまた素晴らしかった。なお、演奏曲は事前の予定で、この日の実際のプログラムとは大きく異なるはずです。途中でショスタコーヴィチの曲も演奏したし、演奏予定の前半くらいで時間切れという感じだった。また、アンコールとしてJ.ヴォタルヴィクス「THE
HEART」を演奏したと、後日インフォメーションコーナーで確認しました。
クラシック好きだけでなく、現代音楽、ワールド、テクノ、ミニマルなどが好きな方にもおすすめ。三人が曲ごとに役割を変え、「前奏曲第9番 ホ長調 op.28-9」はブレイクビーツみたいなリズムが入ったり、アコーディオンをカホンのように叩いて音を鳴らしたり、「どうやったらアコーディオンからそういう音が」と思う音が入ったり、面白かったなあ。
ちなみに、当日はtwitterでも随時感想をアップしていました。その模様は下記にまとめていますのでご覧ください。
Togetter - まとめ「ラ・フォル・ジュルネ感想2010.05.02分」 http://togetter.com/li/18183
5月3日も、朝一番はチケットカウンター近くでの好田タクトさんのパフォーマンス。本日はバイオリン芸の早川きょーじゅとのコンビでのパフォーマンス。
バイオリンの生演奏に合わせた指揮者の物真似あり。
早川きょーじゅのしゃべるバイオリンネタあり。
二人バイオリン(二人羽織でバイオリン)あり。
最後は今日も朝比奈隆で締めくくる。
ラ・フォル・ジュルネに来るようになって4回目、おそらく初の“0歳からのコンサート”です。名前どおり、0歳からの赤ちゃんも入場可能な公演。朝チケット売場を見たら、まだ余裕ありだったので、購入して行ってみる。
0歳からのコンサートは雰囲気が落ち着かないというのは、以前他の方が書いていた感想を読んだことがある。たしかに、泣いたりはしゃいだりで声を上げる子も多いし、赤ちゃんをあやすために席を立つ人もある。でも、そういう場所だと思って聴きに行っているから、腹が立つことはない。メンデルスゾーン「結婚行進曲」やロッシーニ「オペラ『泥棒かささぎ』序曲」など、オペラからの序曲・行進曲集。個人的にはベルリオーズ「『ファウストの劫罰』よりラコッツィ行進曲」の華やかな感じが良かった。
バロック音楽を聴くのは今年初めてなので、なんだか新鮮な感じ。リチェルカール・コンソートの演奏も素晴らしいし、マリア・ケオハネの歌うヘンデルは素晴らしかった。どの曲も良かったけれど、ラストの「リナルド」より「涙の流れるままに(私を泣かせてください)」は格別。聴きながら自然に涙が出てきた。
最初に小曽根さんがソロで、マズルカやワルツ(小犬のワルツ)を元にした即興演奏を披露。その後アナ・マリア・ヨペックさんの歌とのデュオ。「ドゥムカ(あるべきものなく)」は望郷の念を歌った叙情的な雰囲気、「『マズルカ
嬰ハ短調 op.6-2』によるポーランド風歌曲」は、いい意味で洗練されていない力強さを感じる曲。
アンコールでももう一曲披露してくれました。
ホールCを出ると、地上広場ではトリオ・モーションが大盛り上がり。アコーディオン三重奏なのだが、とにかく音楽の幅が広い。アコーディオンという楽器から連想するようなハーモニーも聴かせてくれる。でもそれだけでなく、ジャズ、現代音楽、ワールドミュージックにテクノなど、「アコーディオンでどうやってどの音を!?」と思うような演奏もある。この日のアンコールでは、「ゲーム音楽のような即興を」ということで、本当にテレビゲームの効果音の重なりみたいな音を奏でる。
いずれの曲も楽しくて、着物を着たおばあちゃんがお孫さんとノリノリで踊りながら聴いたりしていた。
屋台村で夕飯を食べてから、展示ホールへ。丸の内合唱団のヘンデル「メサイヤ」からの抜粋を聴く。今日はヘンデルに縁がある。一日ずいぶん歩いてコンサートを聴いた身にとって、ヘンデルの音楽はじんわりと染みて、締めくくりとしてよかったかなと思う。
東京国際フォーラムの有楽町駅近くでは、本日限定でNHK-FMの特番ブースがあり、コンサートの生中継が放送されていた。B7ホールでの小山実稚恵さんの演奏が流れる。名残惜しかったが(演奏後に小山さんがゲストとして登場するというし)、二日続けて早起きしていて疲れてしまったので、帰ることにする。
当日書いたtwitterでの感想のまとめ。
Togetter - まとめ「ラ・フォル・ジュルネ2010/05/03感想まとめ」:http://togetter.com/li/18354
いよいよ最終日。私が聴く有料公演は午後からですが、昼過ぎには東京国際フォーラムに到着。
とりあえず、昼食がまだだったので屋台村で豚キムチ丼。食べながらガラス棟を覗くと、クラシック専門のデジタルラジオottavaブースに人が。食べ終えて私も向かってみる。
ottavaブースでは、14:00から生放送の特番が行われるのですが、その前に藤田みささんと飯尾洋一さんが会場限定のトーク中。
トークを聴いた後、いったん地上広場へ。新日本交響楽団木管アンサンブルの演奏を聴く。木管楽器の音は、野外でいい天気の下聴くのに似合う。テンポの速い曲もゆったり聞こえるのは、楽器の音色の効果だろうか。
それから、地上広場や地下の展示ホールをぶらぶら歩く。今回コンサートを聴いた演奏家のCDを何枚か買う。
14:00からはottavaブースで林田直樹さん・藤田みささんによる生放送が開始。これをしばし聴いてから再び地上広場に移動。
14:40から、地上広場での無料コンサート。元々モーショントリオの予定だったはずだが、酒井茜さんと時間を変更した模様。気温の高い中、集中した演奏を聴かせてくれた。いい意味で、地上広場という場を意識していない雰囲気を感じた。
そして今日最初の有料公演へ。
リストの宗教曲という、珍しいプログラム。宗教曲を聴いた後にいつも書いている気もするが、キリスト教も外国語も分からない自分にとっても、素晴らしい演奏だった。リストというと「超絶技巧」のイメージがあるが、今回演奏された二曲はシンプルな力強さがある。ローザンヌ声楽アンサンブルもよかったし、ブリジット・エンゲラーのピアノも、聴きながら涙がにじむ。
前の公演の余韻に浸りつつ、ホールAへ移動。「ルネ・マルタンのル・ク・ド・クール(ハート直撃コンサート)」。これは、ラ・フォル・ジュルネを考案し、今もすべてのプログラムをひとりで考えているルネ・マルタンさんによる、ア・ラ・カルトのコンサート。「もしショパンだったらこういうコンサートを企画しただろう」という観点から選曲したもの。
いいとこ取りの公演という感じで、どの曲も良かった。オルガ・ペレチャツコさんは歌も、歌う姿も素敵。レジス・パスキエによる「ラ・カンパネラ」を再度聴けたのもうれしかったし、ヤン・ルヴィノワ、アダム・ラルームという若き二人によるショパン「チェロ・ソナタ
ト短調」、一部の楽章ながらボリス・ベレゾフスキーの「ピアノ協奏曲第一番」と、豪華な感じ。アンコールにはオルガ・ペレチャツコ&ベレゾフスキーによるチャイコフスキー「ララバイ
op16.1」も。
それから、個人的にはルネさんが曲間に登場して曲の紹介をしてくれるのもうれしい。ルネさん、ものすごく忙しい人で(例えば、今年日本で行われた四つの「ラ・フォル・ジュルネ」にはすべて顔を出している)、なかなかゆっくりと話している姿を見ることができないので、こういう機会は嬉しい(会場内を忙しく歩き回っている様子はまれに見かけるけれど)。
地上広場などで聴いたポーランドの民俗音楽の楽団ゼスポール・ポルスキを初めてホールで聴く。ホールであっても、演奏の雰囲気は変わらない。楽器はいずれも珍しく(古いポーランドの楽器)、民族衣装を着たダンサーの方が踊る曲もあり、最後は客席からの手拍子も起こったり、大変盛り上がる。今年はゼスポール・ポルスキも、モーショントリオもそうだったんだけれど、こういうまったく未知の音楽・演奏を聴けるのも、実は「ラ・フォル・ジュルネ」の大きな魅力であり、ルネ・マルタンさんのすごさ(どこで見つけてくるのか、という)。「クラシックは縁遠い」とか、「テーマが好きな作曲家ではない」という人も、こうした珍しい公演を一公演だけチケット買って、後は展示ホールや地上広場を見たり、というだけでも充分楽しめると思います。
ホールCからホールAへの移動に、少し地上広場を見る。屋台村に22:00も終わるのだけれど、最後のコンサート待ちやコンサートを聴き終えたであろう人、おそらく「ラ・フォル・ジュルネ」とは無関係に飲んでいる人など、まだまだ人が。こういう雰囲気、なんとなくいいなあと思う。もうすぐこの光景も終わりだと思うと、愛しいのです。
そして私にとって今年最後の公演。ショパンの葬儀の際、彼の意思に従って演奏された曲を再現するコンサート。オルガンで演奏された前奏曲2曲も、オーケストラによる葬送行進曲も、ピアノとはまた違った音色で印象的だった。しかし、ミシェル・コルボ指揮のモーツァルト「レクイエム ニ短調 K.626」が圧倒的。なんというか、簡単に言葉で感想を書いてはいけないくらいの深い思いが残る。曲ももちろん、指揮をするコルボさんの姿にも敬意に近い感動。足の具合が良くないのか、片足を引きながら歩いていたのが心配で、拍手に応えて二度・三度とステージに出ていただいたのは少し心苦しかったけれど、でもあの場で聴いた人間として、演奏への感謝の思いを拍手で表現せずにはいられなかった。
とうとう今年の「ラ・フォル・ジュルネ」も終わってしまった。名残惜しくて、片づけが始まっている会場の写真を撮る。
今年は、これまでで一番長い間会場にいた気がする。それでも終わってみると寂しさは募る。でも、ホールAから出る時に近くの人が「よし、来年の『ラ・フォル・ジュルネ』までまた一年頑張ろう」と言っていたのだけれど、そういうことなのだと思う。年一回のお祭りを楽しみに、その間も色々な音楽を聴きつつ(私は「ラ・フォル・ジュルネ」をきっかけに色々なクラシックのコンサートに行くようになった)、頑張っていく。そういう生活も、いいと思った。
とにかく、今年もありがとう「ラ・フォル・ジュルネ」! そして、演奏者、スタッフの方々、私と同じように聴きに来たお客さんなど、すべての「ラ・フォル・ジュルネ」に関わった人たちにも、(勝手に)仲間としてありがとうと言いたい。
Togetter - まとめ「「ラ・フォル・ジュルネ2010」5/4の感想」:http://togetter.com/li/18723
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