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「ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン(LA FOLLE JOURNEE au JAPON)
熱狂の日音楽祭 2007」極私的レポート

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 4月の終わり頃ギリギリまで、ゴールデンウィークは仕事だけの日々になるところだった(そしてそれに違和感を抱いていなかった)私ですが、直前になって「ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン(LA FOLLE JOURNEE au JAPON) 熱狂の日音楽祭 2007」(以下、「ラ・フォル・ジュルネ」)に俄然興味が湧いてしまう。

LA FOLLE JOURNEE au JAPON - ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン「熱狂の日」音楽祭 2007(公式サイト)

 これは、有楽町の東京国際フォーラムをメイン会場に行われたクラシックの音楽祭です。元々はフランスのナントで1995年から行われていて、日本では2005年から東京国際フォーラムで行われている。イベント自体は知っていたけれど、去年までは行ったことがなかった。
 クラシックをそんなに聴きこんでいるわけでもないし、『のだめカンタービレ』も途中で読むのを止めてしまった(そしてドラマやアニメは見ていない)私でしたが、最近「OTTAVA」(オッターヴァ。クラシック専門のデジタルラジオ)を聴いていることもあって、気になってきたんですね。

 それで、5月1日の前夜祭と、2日目である5月3日の夜の会場に行って、その会場の雰囲気(楽しさ)のとりこになってしまった。
 以後、4日・5日・6日と通いつめ、有料公演だけで8公演、その合間には無料公演やトークショーなども見聴きして、「まさに俺も熱狂の日」という感じになりました。
 ということで、ここ数年仕事だけで終わっていたゴールデンウィークが、プライベートでも楽しい日々になりました。そんな「ラ・フォル・ジュルネ」の極私的レポートをお送りします。

 なお、公式なレポートは下記ふたつのブログに掲載されていますのでどうぞ。

「熱狂の日」音楽祭2007 公式レポート
「熱狂の日」裏話(公式記録写真担当の三浦興一カメラマンのアシスタントの方々が作成しているブログ)

●5月1日(火)

 

 5月1日は前夜祭(熱狂のプレナイト)を見てきました。
 到着した時は、まだプレス向けのレセプションが行われていて、会場内は比較的静かだった(レセプションは地下のホールで行われていたので)。しかしその後、地上広場でタラフ・ドゥ・ハイドゥークス(Taraf De Haidouks。ルーマニアの民族音楽の楽団)の演奏が始まると、一気に雰囲気盛り上がる。
ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン 「熱狂の日」音楽祭2007 公式レポート 熱狂の日前夜の熱狂、タラフ・ドゥ・ハイドゥークス
  私も演奏を聴きつつ、同じく地上広場での屋台(各国の民族料理やファーストフードが出店)で料理を食べる。

 

 ガラス棟地下の物販コーナー(ハーモニー広場)を見て、会場限定発売のオフィシャルCDを買ってきました。

・ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン2007「民族のハーモニー」
2007年1月31日〜2月4日 ナントにおけるラ・フォル・ジュルネ音楽祭でのライブ録音

 

 公演は、既に売り切れになっているものも結構ありましたが、まだ購入可能な公演もあり、私はとりあえず下記公演のチケットを購入。

5月5日(土) 21:30-22:15【Hall A】
ビルバオ交響楽団
フアンホ・メナ(指揮)
ラヴェル:亡き王女のためのパヴァーヌ
ラヴェル:バレエ音楽「ダフニスとクロエ」第2組曲
ラヴェル:ボレロ
公演番号:416/チケット料金:指定席 S席2,000円 A席1,500円

 恥ずかしながら、曲目を見てすぐにメロディーが思い浮かんだのがラヴェルの「亡き王女のためのパヴァーヌ」と「ボレロ」くらいだったというのが購入の理由でした。
 私はクラシックのコンサートに行ったことはこれまでないので、詳しくはありませんが、たぶんこのチケット代はめちゃめちゃお得だと思う。ほとんどの公演が1,500円から3,000円くらいの料金です。
 明日からの連休、5月4日(金)だけは仕事が休みなので、この日も公演を見たいと思っています。チケットの半券(または公演前のチケット)があれば無料で入れるイベントや公演、またオープンスペースでの公演などもありますので、4日は行くつもりです。あの「音楽祭」という感じのお祭っぽい雰囲気は、なんとなくそこにいるだけで楽しくなる。本日のプレ・イベントの段階でも、それを感じました。

* この日の時点では購入したチケットは一枚のみ。そして「4日だけは」という感じだったのですが、その後自分でも思いも寄らないくらいにこの催しに夢中になるのでした。

●5月3日(木)

 本格的に開幕してからは、3日が初めて。無料の演奏やトークショーを見聴きしつつ、気持ちが盛り上がって予定外のチケットも買って演奏を見てきました。

●19:00頃会場着。まずは東京国際フォーラムのミュージアムショップを覗いたり、地上広場<ヴォルガ>でのピアノの生演奏を聴いたり。

●19:30頃、ソムリエ・トークサロンの整理券を受け取り、一旦地上広場の屋台で韓国料理の丼を買って食べ、休憩。

●20:00前に展示ホール(1)<モルダウ>へ移動。物販や展示を見ながら、20:00からの公演を待つ。
 20:00からは、ハンガリーの楽団「ムジカーシュ」による、ハンガリーの民族音楽の演奏が行われた。東欧の民族音楽らしい哀愁のあるメロディーもあって、一方ではノリのいいリズムの曲があって、聴いていて楽しかった。客席で立ち見で聴いていた男の子(3、4歳くらい)が、音楽にあわせて踊っていたのを見て、音楽に対する根源的(というか原始的)な反応を感じた。たしかに、素直に感じればああやって踊りたくなるよなあ、という音楽だった。
 楽器の中で、チェロのような形で弦もついているが、ばちで弦をたたくハンガリー独特の打楽器が珍しくて印象的だった。音を聴きながら、ちょっと三味線に似た雰囲気があるなあ、とも思った。

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●しかし、20:30からトークショーが行われるので、残り10分程度のところで泣く泣く移動。ガラス棟7Fラウンジ <マダム・フォン・メック>へ。クラシックソムリエこと田中泰氏と、ゲストのパンツェッタ・ジローラモ氏とピアニストのシャニ・ディリュカ氏によるトークショー。
 ディリュカ氏はピアノの演奏も二曲披露してくれた。音楽と哲学・文学が融合するような音楽祭を開催したいという話、日本では京都に興味がある話など、印象的だった(そして私は5日にディリュカ氏の有料公演も見ることになる)。
 あと、本物のジローラモさんも印象的。「ちょいワルオヤジ」の代名詞になる前、サッカー関連の番組に出演し始めた10年くらい前から知っていた方だったので。
ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン 「熱狂の日」音楽祭2007 公式レポート>>夜はソムリエ・トークサロン

●本来の予定では、今日はここで帰るつもりだったのだが、演奏やトークを見て刺激されてしまい、「最後にホールで公演を見て帰りてぇ!」という気持ちになる。
 で、急遽会場内のチケット売場で、これから入れる会場を探す。21:30頃だったのだが、またこの後も公演の予定があり、時間が比較的遅いこともあってか、いくつかの公演はチケットにも若干の余裕がある。  
 で、自分のめちゃめちゃ乏しいクラシックの知識と、公演一覧表に書かれていた紹介文を頼りに、下記公演のチケットを買う。

No.238
5/3 22:15-23:15
トリオ・ヴァンダラー
ラヴェル:ピアノ三重奏曲 イ短調 サン=サーンス:ピアノ三重奏曲 第2番 ホ短調 作品92

 トリオ・ヴァンダラーは、フランスのジャン=マルク・フィリップ=ヴァルジャブディアン(ヴァイオリン)、ラファエル・ピドゥ(チェロ)、ヴァンサン・コック(ピアノ)による三人編成。
 開始10分くらい前に会場のホールB5<ガルシア・ロルカ>へ。
 多分、こうしたクラシックのコンサートを意識して聴くのは、生まれて初めてだと思う。もちろん、子どもの頃に区の公会堂(懐かしい響きだ)で、小学生向けのクラシックコンサートを聴いたことはあったと思うが、大人になってからは間違いなく初です。
 とにかく、コンサート用のホールで、楽器の生音を聴くこと自体が感動的だった。「おおお」という感じで、息を飲んだり体に電気が走るよう(または「鳥肌が立つような」という表現がされる感じ)だった。
 一曲目の「ラヴェル:ピアノ三重奏曲 イ短調」は、うまく表現できないが、情熱的な感じ、というのかな。二曲目の「サン=サーンス:ピアノ三重奏曲 第2番 ホ短調 作品92」は、同じフレーズをピアノ・チェロ・バイオリンが順番に奏でていくのだが、そのフレーズによって軽やかな雰囲気になったり重厚な感じになったり。
 そして、会場の独特の雰囲気・緊張感がよかった。普段はライブハウスで音楽を聴くことが多い私ですが、こういうホールというのも素敵。
「熱狂の日」音楽祭 裏話 238 (写真も掲載されています)

●ということでかなり満足して帰ってきました。明日は午後の公演のチケットをすでに買っているので、その公演を見ることを中心にスケジュールを組みます。明日も楽しみ。
 東京国際フォーラムがお祭りっぽい雰囲気なのが楽しい。万博みたいな感じです。音楽の万

●5月4日(金)

 

 5月4日は仕事が休みだったので、昼頃に会場着。

 

●到着早々、まずはミュージック・キオスク@地上広場 <ヴォルガ>で、ムジカーシュの演奏を聴く(13:10〜13:50)。昨日も展示ホール(1)<モルダウ>で見たハンガリーの民族音楽の楽団。かっこいいなあ。やっぱり、あの独特のリズムがいい。

 本日は女性の民謡歌手マリア・ペトラーシュさんもステージに上がり、歌声を披露。
 この演奏の様子は、下記の公式レポートでも取り上げられています。
ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン 「熱狂の日」音楽祭2007 公式レポート ミュージック・キオスクは今日も人だかり

●次にコンサート@展示ホール(1)<モルダウ>へ。「12人のヴァイオリニストより」を見る(14:00〜14:20)。
 ヴァイオリン・ピアノによるハーモニー。女性のソリストがそろうと、音も華やかな感じがする。ムソルグスキーの「展覧会の絵」、ガーシュウィンの「ラプソディ・イン・ブルー」など。
  「ラプソディ・イン・ブルー」、特によかったなあ。この曲ではピアノとともにピアニカも登場(ピアニカをブラスの代わりに使うのって、『のだめカンタービレ』の中で使われていたんですね。読んでいたはずなのに後から気づきました)。

●その後、ホールA<ドストエフスキー>で、事前にチケットを買っていた下記公演を見る。

No.313 5/4 14:30-15:15
アレクサンドル・クニャーゼフ(チェロ)
ウラル・フィルハーモニー管弦楽団
ドミトリー・リス(指揮)
ドヴォルザーク:チェロ協奏曲 ロ短調 作品104

 昨日聴いたのは三人編成の室内楽だったので、「ラ・フォル・ジュルネ」で聴くオーケストラはこれが初。ソロでメロディーを奏でるときと、全体でそろって音を出すときのメリハリが印象に残る。チェロのメロディーが、泣ける。
「熱狂の日」音楽祭 裏話 313 (写真あり)

 ホール内に物販コーナーがあり、タワーレコードがオリジナルのコンピレーションを販売していたので、思わず購入。タワーレコードの店で買えばいいのだが、なんとなくこういう時はその場で欲しくなってしまうので。

『Fantasista! EXPO(ファンタジスタ!エキスポ クラシカル−これがクラシックの万国博覧会)』 (@TOWER.JP)
国内盤 CD
発売日: 2006/12/05
レーベル: NAXOS タワーレコード・組枚数: 10・規格品番: TWMZ-3
 10枚組で2,500円という、かなりお買い得感がある。世界のクラシックの代表的な曲を収録。

●更にコンサート@展示ホール(1)<モルダウ>へ戻り。「青島広志(ピアノとお話)「クラシックのふるさと 〜東欧・北欧篇〜」」を見る(15:30〜15:50)。スメタナ・ドヴォルザーク・グリーグについて。
 話も面白いし、途中途中で演奏するピアノもラフに弾いているようで、ものすごくうまい。
 東欧の音楽は男性的、北欧が女性的という話が、印象的だった。
ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン 「熱狂の日」音楽祭2007 公式レポート 16時頃、展示ホールはすごいことになっていた

●こうして会場内をうろうろしていると、やはり気分が盛り上がって、本日の公演の有料チケットをもう一枚購入。

●遅めの昼ご飯はインドネシアのバリ風豚肉炒め。

 

●物販コーナーなどをぶらぶらして、公式ガイドブックを購入。会場限定で昨年の様子を収録したDVDもついてくるもので、思わず購入。
ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン 「熱狂の日」音楽祭2007 公式レポート 公式ガイドブックとDVD

●再び展示ホール(1)<モルダウ>へ。「ベートーヴェンティアーデ室内管弦楽団 ビゼー:交響曲 ハ長調より 第1、3、4楽章」(17:00〜17:20)を聴く。あの「カルメン」のビゼーが17歳のときにつくった交響曲らしい。
 指揮者の益田公彦氏の優雅な感じの動きもあって、曲にも軽やかな雰囲気を感じた。

●終了後すぐにミュージック・キオスク@地上広場 <ヴォルガ>へ。「12人のヴァイオリニストより(松本蘭、小寺麻由(Vn)、近藤亜紀(Pf))」(17:40〜18:00)を聴く。すごく近くで見ることができて、三人の息の合わせ方や、楽器に感情を込めるときの動きなども見ながら聴くことができた。

●その後1時間くらい、会場内をぶらぶらしたのち、ホールAへ。先ほどチケットを買った下記公演を見る。

No.315 5/4 19:00-19:45
アナ・キンタンシュ(ソプラノ)
ピーター・ハーヴィー(バリトン)
ローザンヌ声楽アンサンブル
シンフォニア・ヴァルソヴィア / ミシェル・コルボ(指揮)
フォーレ:レクイエム 作品48

 聴いていると、いい気持ちになる。あまりに気持ちがよくて、実はちょっと眠くなったことも(でも、そのまま寝てしまうことはなかったですよ)。邪道といえば非常に邪道な聴き方ですが、でもいい気持ちだったなあ。

●まだまだ帰らず、ホールAを出てから展示ホール(1)<モルダウ>へ直行。ここで「タラフ・ドゥ・ハイドゥークス(ルーマニアの民族音楽)」を聴く(20:00〜20:40)。5月1日の前夜祭でも聴いたが、やはりめちゃめちゃかっこよかった。民族音楽独特の節回しや、全員がものすごい早弾きをするところとか、たまらない。ああいうオープンスペースで演奏するのにふさわしい雰囲気。客席も手拍子で盛り上がる。
 そして、演奏後もしばらく拍手が続き、ステージから引き上げようとするメンバーに、ステージ下から観客が握手を求める。私も、演奏後ステージ近くまで寄って拍手をしていたので、思わず手を伸ばして握手してもらった。「ものすごいかっこよかったです!」と伝えたかったが、ルーマニア語が喋れないので、英語で「Thank you!」と言って(今思うとものすごく漠然とした掛け声ではあるが)がっしり握手。
 思わず、会場内で販売されていたCDを買ってしまった。

Honourable Brigands
Honourable Brigands
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Taraf de Haidouks
Cramworld (1995/04/20)
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ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン 「熱狂の日」音楽祭2007 公式レポート 展示ホールでもタラフ
ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン 「熱狂の日」音楽祭2007 公式レポート 2つの“ルーマニア民族舞曲”

 

●で、気分が盛り上がってしまい、更にもう一枚、22:30からの公演のチケットを買ってしまう。

●開演までの間、チキンなどを食べつつ待つ。

 

●22:30から見たのは下記の公演。

No.328 5/4 22:30-23:15
アントニア・コントレラス(フラメンコ歌手)
ジャン=フランソワ・エッセール(指揮・ピアノ)
ポワトゥ=シャラント管弦楽団
ファリャ:ベティカ(アンダルシア)幻想曲(ピアノ・ソロ)
ファリャ:バレエ音楽「恋は魔術師」(1915年版)

 「ベティカ(アンダルシア)幻想曲」は、ピアノのみの演奏とは思えないくらい激しくて、聴いていて惹き込まれた。
 「恋は魔術師」は、弦楽器・ピアノとアントニア・コントレラスのセリフ・歌による、オペラ風の演目(男性の相手役にゴルカ・シエラ氏も登場)。
 私はスペイン語は全然分からないし、ストーリーも事前にパンフレットをちょっと読んだ程度だったけれど、それでも声の調子や曲の調子から、なんとなくストーリーを感じることができた。それだけの表現力があるんだよなあ。
 時間はちょっと遅かったし、当日になってチケットを買うという、自分では予定外に見た公演でしたが、見てよかったなあ。大満足。
「熱狂の日」音楽祭 裏話 328 (写真あり)

 ということで約半日会場内にいましたが、飽きなかった。有料コンサートの合間にも、会場内の各所でイベントや無料コンサートが行われていて、時間が過ぎるのがあっという間でした。

●5月5日(土)

 5月5日も行って参りました、「ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン(LA FOLLE JOURNEE au JAPON) 熱狂の日音楽祭 2007」(以下「ラ・フォル・ジュルネ」)。簡単ではありますが、極私的レポートを。  今日は仕事帰りに、夜から公演やイベントを見てきました。

●まず、本日これからと明日のチケットの状況を見て、追加でチケットを購入。6日も、仕事から休みに変えさせてもらって(その代わり5日は仕事頑張った!)、行くことにする。
 昼と夕方の有料公演のチケットを一枚づつ買う。

 

●その後、ガラス棟7Fラウンジ<マダム・フォン・メック>で行われるソムリエ・トークサロンの整理券を受け取って、オムライスを夕食にしばし休憩。

 

●展示ホール(1)<モルダウ>での「桐朋学園大学オーケストラ (指揮:高関健) ストラヴィンスキー:春の祭典」(20:00〜20:20)を、時間ギリギリまで見る。予定を変更しての20:30過ぎまでのフルの演奏だったので、最後は泣く泣く会場を出て、トークサロンへ向かう。

●ガラス棟7Fラウンジ <マダム・フォン・メック>では、本日が最終日となるソムリエ・トークサロン。田中泰氏をナビゲーターに、ゲストに「ラ・フォル・ジュルネ」のプロデューサーのルネ・マルタン氏を招いてのトーク。公式サイトやガイドブックでは、にこやかでユーモラスな雰囲気を出されていたマルタン氏だが、ここでの話は非常に真面目で知的な印象。

 やはり、「ラ・フォル・ジュルネ」の他にも、大きなクラシックのイベントをいくつも手掛ける人は、色々なヒントからアイデアを生み出しているんだなあと思う。今回の日本の「ラ・フォル・ジュルネ」からも、来年に向けたインスピレーションを得たとのこと。ムジカーシュやタラフ・ドゥ・ハイドゥークスのような、また違った国の民族音楽を聴いてもらおうというアイデアがあるようです(ちなみに来年の日本の「ラ・フォル・ジュルネ」のテーマは、シューベルトを予定しているとのこと)。
 そのほかにも、0歳児から入場できるコンサートについての話なども興味深かった。

●しかし、21:30からの公演があるので、21:30までのこのトークショーも泣く泣く途中で退席。21:30から、ホールA<ドストエフスキー>で下記公演を見る。

No.416 5/5 21:30-22:15
ビルバオ交響楽団
フアンホ・メナ(指揮)
ラヴェル:亡き王女のためのパヴァーヌ
ラヴェル:バレエ音楽「ダフニスとクロエ」第2組曲
ラヴェル:ボレロ

 これは、5月1日に、まだチケットが購入できる公演を探して、真っ先に買ったもの。それだけ楽しみにしていて、期待以上の内容だった。
 指揮者のフアンホ・メナ氏の躍動感が、そのまま曲の盛り上がりとつながっていて、徐々に音が大きくなる部分なんか、心の中で「おおおおおー!」と、体がしびれるような感じだった(こういう拙い表現しかできなくてすみません)。

●しかしこの公演も、演奏終了後に即出てしまう。本当は拍手をしながら、ゆっくり余韻に浸りたかったのだが、無謀にも22:30からの公演のチケットを買ってしまっていたのだ。
  だってシャニ・ディリュカ氏のピアノソロが200人くらい収容の規模の会場(ホールD7<イプセン>)でじっくり聴けるのだもの。
 シャニ・ディリュカ氏は、2日前のトークイベントに登場された時に話と歌を聴き、トークのナビゲーターの田中泰氏と当日もうひとりのゲストだったジローラモ氏の推薦もあって気になっていた。それがまだチケットに余裕ありで、かつ破格ともいえる価格(ちなみに全席自由で\1,500)だったので、本日思わず購入したのだった。

No.463 5/5 22:30-23:15
シャニ・ディリュカ(ピアノ)
グリーグ:12の抒情小品 アリエッタ、蝶々、春に寄す、即興的ワルツ、メロディ 、ノルウェーの農民行進曲、夜想曲 、過ぎ去った日々、 小川 、あなたのそばに、小妖精、思い出
ファリャ:はかない人生
(アンコール:グラナドス「誌的なワルツ集」)

 いやあ、聴いてよかった。これだけ近くで聴けると、いい意味での緊張感や集中力、ピアノに込められたパワーとでもいうものが伝わってくる。
 それから、激しい曲、優しい曲、悲しい曲、色々な雰囲気の曲を聴けたのだが、どれもピアノの音色がきれいに感じる。うまく言えないのだけれど、本当にきれいなピアノの音色。また、演奏するディリュカ氏の表情も見えるのが、大きなホールでの公演とはまた違った魅力だった。

 ということで、この日もがっつりと聴いてきました。

●5月6日(日)

 今年の「ラ・フォル・ジュルネ」はこの日が最終日。あいにくの雨でしたが、昼前から夕方(ほとんどのイベントの終了頃)まで会場の東京国際フォーラムに行ってきました。

 

●到着してすぐに、地上広場 <ヴォルガ>のミュージックキオスクで下記の演奏を聴く。

11:40〜12:00
三浦永美子(Pf)
ストラヴィンスキー:ピアノ・ソナタより 第1・3楽章 ピアソラ:リベルタンゴ ほか

 間近で演奏の様子を見ることができて、ピアノを弾く指さばきのすごさを感じた。

●その後、タイ風ラーメンで昼食の後、展示ホール(1)<モルダウ>内の物販コーナーでCDを購入。会場内で有料・無料を問わず色々なコンサートを聴いていると、初めて知った作曲者や、改めて曲名と一致した曲などがたくさんあって、色々とCDを買い込む。一応書いておきます。

 

『Grieg: Piano Concerto; Lyric Piece』 / Shani Diluka, Eivind Gullberg Jensen, Bordeaux-Aquitaine National Orchestra(@TOWER.JP)
輸入盤 CD
発売日: 2007/04/27
レーベル: Mirare・組枚数: 1・規格品番: MIR026
 グリーグ(Grieg)のピアノ協奏曲、抒情小曲集。ピアノはシャニ・ディリュカ氏。
 昨日も演奏を聴いて、すごくよかったので、CDでも聴きたいと思い購入。

George Gershwin『ガーシュウィン・ベスト・コレクション』
@TOWER.JPAmazon.co.jp
国内盤 CD
発売日: 2007/02/21
レーベル: デッカ・組枚数: 3・規格品番: UCCD-3677
  ガーシュウィンの三枚組ベスト盤。クラシック編・ジャズ編・映画音楽編となっています。

ジムノペディ〜サティ/ピアノ作品集
ルグラン(ミシェル) サティ
ワーナーミュージック・ジャパン (2000/06/21)
売り上げランキング: 2270


 今回はサティの曲の演奏を聴く機会は逃してしまったのですが(チケットは買いたいと思った時には売り切れでした……)、気になる曲も多いので、この機会にCDを購入。

『ドヴォルザーク』
レーベル: avex−CLASSICS
メーカー品番: AVCL-25147
発売日: 2007年03月21日・ディスク枚数: 1枚・収録時間: 61分27秒
『ドビュッシー&ラヴェル』
レーベル: avex−CLASSICS
メーカー品番: AVCL-25150
発売日: 2007年03月21日・ディスク枚数: 1枚・収録時間: 58分20秒
(画像のリンク先は楽天ブックス)

 入門編として、それぞれの作曲家の代表曲を収録したCD。1枚500円ということで、「まずはこれを」と思って、ドヴォルザークとドビュッシー&ラヴェルのものを購入。
 その他のラインナップは下記のページでご覧ください。
CATALOG:avex-CLASSICS>>500円クラシックシリーズ
楽天ブックス>>500円クラシック

●ホールC<カフカ>へ移動し、下記公演を聴く。

No.543 5/6 12:45-13:30
レジス・パスキエ(ヴァイオリン)
トウキョウ・モーツァルトプレーヤーズ / 沼尻竜典(指揮)
ラヴェル : 「マ・メール・ロワ」組曲
ラヴェル : ツィガーヌ
ラヴェル : 組曲「クープランの墓」

 「ツィガーヌ」はロマ音楽(ジプシー音楽)へのオマージュとしてつくられたのこと。きれいだけれど物悲しいメロディーとか、一気にテンポが激しくなるような部分には、そうした雰囲気を感じる。レジス・パスキエ氏のヴァイオリンソロも印象的。
 前後のバレエ組曲も、ゆったりした部分と激しい部分のメリハリが印象的。

●公演の後、ごはんミュージアムでの青島広志氏の公演を聴こうと思っていたのだが、満員で入れず。
 そこで、ホールD1<アディ>で上映の映画を見る。

14:00〜14:40 「しずく」「展覧会の絵」 監督:手塚治虫

「しずく」(1965年/4分/日本) 監督:手塚治虫
イカダで漂流する男の一滴の水を巡る死にもの狂いで涙ぐましい努力を描いた初期ギャグアニメの傑作。草月のアニメーション・フェスティバルで公開。
◇映画で取り上げられている主な関連音楽
ラヴェル「ラ・ヴァルス」

「展覧会の絵」(1966年/33分/日本) 監督:手塚治虫
手塚治虫がムソルグスキーの組曲からイメージした10枚の絵にまつわる物語。
ギャグあり諷刺あり、ここでも漫画家手塚治虫のジャーナリスティックな目が光る。ディズニーの「ファンタジア」へのオマージュ作品。虫プロで制作されていたテレビアニメへのアンチテーゼを込めている。
◇映画でとりあげられている主な関連音楽
ムソルグスキー 組曲「展覧会の絵」

 手塚治虫監督のアニメーション。どちらもクラシックをBGMにした短編アニメ。『展覧会の絵』は、ムソルグスキーの「展覧会の絵」をモチーフにしたもの。
 どちらもセリフがなく(一部英語で説明の字幕が出る)、音楽とアニメだけで話が進むが、それでも内容が分かるところにうまさを感じる。どちらの作品も、皮肉が効いた感じ。面白かった。

●映画終わりで地上広場 <ヴォルガ>へ駆けつけ、下記の演奏を聴く。

14:40〜15:00
田中小百合(Pf)
バルトーク:ブルガリアン・リズムによる6つの舞曲No.151、No.153(4')
グリーグ:ピアノ・ソナタ ホ短調 op.7より 第1・2楽章(10')

●次に見ようと思っていた公演までしばらく時間があったが、地上広場は雨の影響で座席も少なく(雨は今日のこの会場にとっては本当に残念)、気温も昨日より冷え込んでいたので、地下のホールをつなぐ通路(といってもかなり広い。そして長い)をぶらぶらする。ここには公演の様子を紹介した写真の展示や、出演アーティストのサインボードなどが展示されている。

●そして展示ホール(1)<モルダウ>へ。下の演奏を見る。

15:30〜15:50
尾原勝吉記念オーケストラ
ドヴォルザーク:スラヴ舞曲集 op.46より 第6番ニ長調、第8番ト短調
ドヴォルザーク:スラヴ舞曲集 op.72より 第2番ホ短調

●先ほど地下の通路でスケジュールを見ていて、出演者未定だった16:10〜16:30の地上広場 <ヴォルガ>の演奏がシャニ・ディリュカ氏ということを知り、行く。曲は「グリーグ:12の抒情小品」より、と「ファリャ:はかない人生」。
 昨日もホールD7<イプセン>で聴いたのが、オープンスペースの地上広場で、電子ピアノで聴いても、やはり素敵な演奏。グリーグの曲の魅力を、彼女の演奏を通じて教えてもらったような感じです。

●そしてそして、私が見る最後の有料公演となったのは、のホールA<ドストエフスキー>での下記公演。

No.514 5/6 16:45-17:45
ビルバオ交響楽団 晋友会合唱団
フアンホ・メナ(指揮)
ラヴェル : バレエ音楽「ダフニスとクロエ」

 約一時間、曲が途切れることなく続く。オーケストラ・合唱が一体となって、時にゆったりと、時に激しく曲の世界がつくられる。
 ラストのどんどん盛り上がっていく部分は、すごかった。指揮のフアンホ・メナ氏の動きの情熱的な激しさが、演奏の激しさと重なっていくのが印象的だった。
ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン 「熱狂の日」音楽祭2007 公式レポート スペインからやって来たラテンなオーケストラ

●その余韻に浸りつつ、展示ホール(1)<モルダウ>で下記の演奏を聴く。

18:30〜18:50
桐朋学園大学オーケストラ(指揮:高関健)
ストラヴィンスキー:春の祭典

 昨日はトークサロンを聴くために最後のところで抜けてしまったが、今回はラストまでしっかり聴く。こちらも約30分、指揮者を入れて108名のメンバーが、息の合った演奏を聴かせてくれた。個人的には、打楽器が普通のオーケストラより多い印象で、重低音の響きがかっこよかった。
ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン 「熱狂の日」音楽祭2007 公式レポート ぶ、舞台が狭いっ!(* 5/5の演奏の様子)

 ということで、これで私の見た公演はすべて終了。まだホールA<ドストエフスキー>ではオーラスの公演が行われていたけれど、事前にチケットが売り切れていたので入場できず。
  物販コーナーなどをうろうろしていたが、19:30になりこれも終了。名残惜しいけれども会場を後にしました。
 きっと、オーラスの公演は独特の盛り上がりがあったんだろうなあと思うと、ちょっと残念(公式ブログでその雰囲気を感じます)。
ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン 「熱狂の日」音楽祭2007 公式レポート 今年のラスト・コンサート (ラストコンサートの模様)
「熱狂の日」音楽祭 裏話 515

 表に出るために、建物の中を歩きながら、「ラ・フォル・ジュルネ」、終わっちゃったなあという感じがして、感慨深かった。
 初日の5月2日こそ会場には行きませんでしたが、前夜祭の5月1日と、開演中の3・4・5・6日の4日間、会場に足を運びました。すごく楽しかったし、飽きなかった。なにしろ、始まる前は「新丸ビルを見物がてら」なんて思っていたけれど、新丸ビルはおろか会場からほとんど出なかったからね。それだけに終了は寂しい。
 特に私の場合、直前に興味が湧いて、あわててチケットを買ったり、休みの予定を立てたりしたので、ちょっと不完全燃焼的な感じもあります。例えば、これだけの催しだと分かっていれば、ゴールデンウィークにもっとがっつり休みを取っていたと思う。

 しかし、それは来年のお楽しみ。来年の開催もほぼ決まっているようです。テーマは「シューベルトと仲間たち」を予定しているとのこと。
 来年も待ち遠しいですし、「ラ・フォル・ジュルネ」だけでなく、もっとクラシックに親しんでいきたいと思う。今回の「ラ・フォル・ジュルネ」で感じたのは、曲中の一部のメロディーは知っていても、作品名や作曲者名と結びつかない曲が本当に多いということ(私の場合、ジャズも同じような感じです)。堅苦しい意味でなくて、もっと勉強したいです。最近家では、クラシック専門のデジタルラジオ(パソコンでも聴けます)「OTTAVA」を聴いていることが多いですが、これも続けて聴いていきたいし、クラシックのCDももっと色々買って聴きこみたい。
Contemporary Classic Station OTTAVA by TBS

 最後にひとこと、

「Merci Beaucoup "LA FOLLE JOURNEE"!」

 (正しいフランス語か怪しいけれど)。


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