[ 倉橋ヨエコライブレポート ]

「下北沢ゴールデンカーニバル:ヨエコノハカスタ倶楽部」
2006.04.29@北沢タウンホール

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 2006年4月29日、北沢タウンホールで行われたライブ、「下北沢ゴールデンカーニバル:ヨエコノハカスタ倶楽部」を見てきました。
 出演は倉橋ヨエコ・サキノハカ・the castanetsの三組。

 まずはヨエコさんのセットリストを紹介。
[ 倉橋ヨエコ : ボーカル・キーボード ]
[ 古城康行 : ベース ]
[ 一ノ瀬久 : ドラム ]

1.春の歌
2.卵とじ
3.線を書く
MC
4.石鹸ガール
5.残り者
MC
6.人間辞めても
7.花いちもんめ
MC
8.楯


●開場前に会場前でヨエコさんを見かける!

 久々の下北沢。あまり時間はなかったが、ヴィレッジヴァンガードに立寄り、CDを買い込む。その後会場の北沢タウンホールの前で、「あと10分で開場の時間だなあ。中に入って待ってようかなあ」と思っていると、ホール入口から一人の女性がとことこと駆け出してくる。パッとみたら、倉橋ヨエコさんでした。
 「おー、なんと」と思い、声をかけようかと思ったのですが、いきなり話しかけて驚かれてもなんだし、ヨエコさんも急いでいるような表情だったので、そのまま声はかけず。俺はなぜか近くのディスクユニオンに行き、開場まで時間がない中でまたもやCDを買う。
 このヨエコさんが出てきた理由は、ライブ中のMCで明らかになる。

●会場の様子と共演者(対バン)について
 入場が整理券番号順で、比較的番号が若かったので、ほぼ会場と同時に入場。会場は、まさしく劇場というか、コンサートホールというか、そういう感じ。前方にステージがあり、客席は椅子が階段状に400席くらい並ぶ。ヨエコさんの演奏スタイルにとっては、あっている会場かなあと思う。
 出演は、サキノハカ・the castanets・倉橋ヨエコの順。
 
 サキノハカは、ボーカル&ギター、ベース、ドラムの三人組。なんというか、溢れ出るような衝動のでかさがかっこよかった。MCでドラムのヤマグチトモヒサ氏が「ここはNHKホールかー!」と叫んだのは面白かった。たしかに、サキノハカはライブハウスでスタンディングで見る方が気持ちが盛り上がるタイプのバンドだと思う。

■セットリスト(スタッフブログより引用)
1.雷火
2.火花
3.雀
4.レンズ
5.青い猫
6.river(over)
7.(rain is)falling down

 the castanetsは、これまでCDでは聴いてきたバンドなのだが、ライブは初。やっぱりかっこよかった。客席でも、後半は盛り上がって立ち上がるファンも多かった。それも分かる。
 でも、俺の隣にいたグループが、ライブ後に「カスタネッツって人気あるんだね」と話していたのを聞いて、「えー!」と驚いた。これは世代の違いなのか、音楽的な趣味の違いなのか。

■セットリスト(公式サイトブログより引用)
1.Through
2.これが何か分かるかい?
3.キャラバン
4.サンシャイン
5.中途半端な僕だから
6.from Scooter to Scooter
7.フィクション

●「ライブに行こうと、シモキタ、出かけたら……」
 そしてヨエコさんのライブ。本日の衣装は、ゴールドのラメ入りのキャミソールに紫のロングスカート、そして白い羽織。髪型はポンパドールにして、ピンク色の花を。個人的にはショートカットそのままの髪型も見たかったのですが(髪が長くなると見られないからね)、ポンパドールも素敵。

 最初から「春の歌」、「卵とじ」と、明るい雰囲気の曲が二曲。そこから一転して切ない「線を書く」。
 最初のMCでは、まず今回のライブについての紹介。
 そして、忘れ物の話。まず、家を出て駅に着くまでに、キーボード用のケーブルを忘れて取りに戻ったそう。そして、下北沢に着いてから、グッズ販売用のお釣りを忘れて、一旦電車で家まで戻ったらしい。
 この話を聞きながら、俺は「♪ライブに行こうと、シモキタ、出かけたら、お釣りを、忘れて、愉快なヨエコさん」という替え歌が思い浮かんでしまった。「サザエさん」のメロディーで。実際は愉快どころか大変だったと思うけれど。

 そして、お釣りも取ってきて、やれやれという時に、今度はサインペンを忘れたことに気づいたらしい。さすがにそれは取りに帰らず、近くのコンビニで買ったそう。
 そう! 俺が会場の前で見たヨエコさんは、サインペンを探しにコンビニへ行ったのでありました。うむ、やはりそういう大変な時に声をかけなくてよかった。でも、もしもタイムマシンがあれば、あらかじめサインペンを買っておいて、会場から出てきたヨエコさんに「使ってください!」と渡せたかもしれない(もし本当にそんなことをしたら、非常に気味悪がられるだろうが)。

 そんな色々なことがあって、ようやく歌えた、という話の後、「お釣りもちゃんと持ってきたので、ぜひグッズを買っていただければ」というのが、まとめとしてうまかったなあ。

 続いては、客席のフィンガースナップ(指パッチン)、または手拍子に合わせての「石鹸ガール」。はじめにバンドの古城さん、一ノ瀬さんがタイミングを合図してくれたおかげで、会場全体でヨエコさんをサポートできた(サポートってほどじゃないか)。
 「石鹸ガール」も「残り者」も、ヨエコさんのボーカルとピアノ、バンドの演奏とコーラスの息が合っているのが印象的。ヨエコさんはソロの弾き語りももちろんいいのだけれど、やっぱりこの三人編成でのライブは、いいなあ。

 次のMCでは、次回ライブ(5/23、下北沢 CLUB Queでの「ワイキキナイト」)の紹介、バンドのメガネレンチ(MeganeWrench)のCDの紹介。

 そして「人間辞めても」、「花いちもんめ」を二曲続けて。この力強いアレンジ、好きだなあ。「花いちもんめ」のラストは、古城さんの回転しながらのベース演奏もありました。

 最後にアンケートの記入のお願いのコメントの後、ソロ弾き語りで「楯」。
 ライブで聴く「楯」、何度聴いてもいいなあ。その日のライブを締めくくるべく、力を振り絞って歌うヨエコさんを見ると、「これからもずっとこの人を応援したい」という気持ちになる。

 曲数がちょっと少ないことと、アンコールがなかったのは残念だけれど、これはおそらくホールを借りている関係上、一般的なライブハウスと違って、撤収時間が厳密に決まっていたからでしょう。
 でも、ライブの内容自体はもちろん満足でした。


【 参考 】[ 倉橋ヨエコ公式ページ http://www.kurahashiyoeko.com/

[ 倉橋ヨエコ CD ( リンク先はAmazon.co.jp ) ]

「礼」(2000年発表,ミニアルバム)

「思ふ壷」(2001年発表,ミニアルバム)

「婦人用」(2002年発表,アルバム)

「人間辞めても」(2002年発表,マキシシングル)

「モダンガール」(2003年発表,アルバム)

東京ピアノ「東京ピアノ」(2004年発表,アルバム)

倉橋ヨエコ「楯」「楯」(2005年,VICB-35002,シングル)

ただいま『ただいま』(2005年,VICB-60010,アルバム)

『御中元』(2006年,VICB-60016,ミニアルバム)
 7月26日発売のニューアルバム。
  1. 夏(新曲)/2. ラジオ/3. 追跡(featuring 伊集加代)/4. 東京(featuring チャーリーコーセー)/5. 部屋と幻(featuring タテタカコ)/6. 楯(ピアノ弾き語りVer.)

木の葉燃朗


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