2004.8.22(日)「江戸川乱歩と大衆の20世紀展」レポート
(2004.9.19 掲載)

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●プロローグ

「ふっふっふ、さすがの明智君も、ここまでは来れまい」
「たしかに私はそこまでたどり着けない。しかし、他の者ならどうかな」
「なに?」
「頼んだぞ、出囃子くん!」
「はい、先生!」
♪どんどんひゃらら、ぴーひゃらら、てけつくてんてん、てんてけてん、
♪ぼ、ぼ、ぼっくらは…
 
 …さて、冗談はこの辺にいたしまして。
 先日「江戸川乱歩と大衆の20世紀展」へ行ってまいりました。池袋を中心に、各所で複数の
催し物が行われていたのですが、今回は東武百貨店池袋店の展示と、立教大学内にある「旧
江戸川乱歩邸・土蔵の特別公開」を見てきました。
 なお、イベントの公式サイトはこちらです。参考にどうぞ。

●東武百貨店池袋店 展示
  
 訪れたのは8月22日。まずは東武百貨店池袋店で行われた展示を見に行く。日曜日で、最
終日(8月24日)が近いこともあり、入場から行列に並んで待つことになった。中も見に来ている
人が多かったが、展示そのものは興味深かった。
 展示の内容は次のとおり。

 プロローグ 乱歩と池袋
 I しろうと探偵・明智小五郎
 II モダン明智への変身
 III 少年探偵団と明智
 エピローグ 人間乱歩

 自筆の原稿はもちろん、掲載誌、様々なメモ、手紙などを見ることができた。
 乱歩先生には、「自分にとって一番興味があるのは自分。だから自分に関するものをコレク
ションするのは当たり前」という考え方があったようだ。なにしろ、他人に書いた手紙のカーボン
コピーを自分で保管していたのである。
 しかしそのおかげで、今の我々は、そうした手紙も見ることができるわけだ。

 その他にも、乱歩先生自作のスクラップブック「貼雑年譜」や、海外の推理小説のトリックを
収集・分類したノート、書庫の一部の復刻など、色々なものが見られて面白かった。
 また、当時の世相の紹介、乱歩作品がどのように受け入れられたかなども展示されていて、
特にかつての貸本屋の実物大の模型や、「少年探偵団」のラジオドラマを一部流すなどの展示
が面白かった。

●旧江戸川乱歩邸 見学
 
 東武百貨店を出て、今度は旧乱歩邸を見学するため、立教大学に向かって歩く。池袋には
何度も来たことがあるが、立教大学に入るのは初めてだ。
 途中自動販売機でお茶を買って、飲みながらぶらぶらと歩くと、飲食店や書店がちらほらと
見えてきて、なんとなく「学生街」という雰囲気が漂う。

 そして、旧乱歩邸へ。しかし、ここでも入場制限があり、待つことになる。その待機場所が、い
かにも大学らしい大教室であった。こういう教室の雰囲気は、どこも同じようで、俺も自分の大
学時代を思い出した。
 その教室では、乱歩邸の保存プロジェクトに関するビデオが上映されていた。ビデオを見な
がら、入場を待つ。

 10〜15分くらい待った後、今度は敷地の前で行列に並び、ようやく敷地内へ。
 まずは、書斎部分が公開されていて、外から眺めることができる。部屋の様子は、想像より
もこじんまりとした感じだった。また、書斎部分にスクリーンが据え付けられ、乱歩先生が撮影
した、または被写体となったフィルムを見ることができた。日常や旅行に出かけた際の様子、
横溝正史氏を訪ねた際の様子など、興味深くて見入ってしまった。
 
 そして、いよいよ蔵書を保管した土蔵を見学。入口付近から中の一部を見る程度なのだが、
それでも貴重な経験であった。書庫も、想像よりも小さい印象だったのだが、本棚にびっしりと
並んだ本の様子には、迫力があった。
 土蔵の外部は撮影しても問題がなかったようなので、何枚か写真を撮ってきました。

▼旧乱歩邸土蔵
  
 一番右の写真がゆがんでいるのは、きっと乱歩先生の魔術だ。俺の写真の腕がへぼいから
じゃないぞ。まさに「うつし世は夢、夜の夢こそまこと」なんつって。

●エピローグ
 ということで、展示と乱歩邸の見学、この夏のいい思い出になりました。なお、旧乱歩邸につ
いては、立教大学のサイト内で、内部を画像と動画で紹介しています。興味がある方はこちら
でご覧ください。画像・動画とも、内部を撮影しているので、見に行った方にとっても興味深いと
思いますよ。
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