木の葉燃朗のがらくた書斎 >>レポート >>「ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン(LA FOLLE JOURNEE au JAPON) 熱狂の日音楽祭 2013」極私的レポート


「ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン(LA FOLLE JOURNEE au JAPON) 熱狂の日音楽祭 2013」
極私的レポート

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 毎年通っている、ゴールデンウィークに行われるクラシックの音楽祭「ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン『熱狂の日』」、2013年に訪れた時の模様をまとめておきます。

過去のレポート:2007年2008年2009年2010年2011年2012年

【公式サイト・レポート】

【東京以外のラ・フォル・ジュルネ公式サイト】


 4月27日(土)、有楽町周辺へ出かける用事があったので、なんとなく東京国際フォーラムにも出かける。なんとなく待ち遠しくてね。

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5月3日(金)

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朝一番は好田タクトさんの指揮者パフォーマンス

 ラ・フォル・ジュルネの毎日の幕開けを飾るのは、9:00からガラス棟地下のチケット売場近くで行われる好田タクトさんの指揮者物真似。今年もいつものように幕が開きました。
 最初は若干遠巻きに見ていたお客さんも、好田さんの話芸と人柄に惹かれて徐々に近く集まってくる。そして数々の指揮者物真似は、クラシック音楽好きの人からは「似てる(笑)」という声が幾度も上がって、これはラ・フォル・ジュルネならではの光景。一方で私や小さいお子さんのように、クラシック音楽をあまり知らない人でも、なんだか分からなくても面白くて楽しめる。ラジオ体操にあわせて国内外の指揮者をメドレー形式で真似る「指揮者体操」なんて、パロディとして最高です。
 そんな感じで場の気分が高揚して、最後の朝比奈隆氏の物真似ではスタンディング・オベーションとなる。

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公演番号 111
日時 2013年5月3日 10:00〜10:45 
会場 ホールA
公演名 “0歳からのコンサート”

曲目
ビゼー:「アルルの女」
 第1組曲より 1.前奏曲、4.鐘
 第2組曲より 3.メヌエット、4.ファランドール
ビゼー:「カルメン」第1組曲

アーティスト
シンフォニア・ヴァルソヴィア
ジャン=ジャック・カントロフ (指揮)
石丸幹二 (司会)

 今年最初は0歳からのコンサート。最初は聴きに行くかどうするか検討中だったが、今年一番最初に演奏されるコンサートってこともあるので、直前にチケット買って聴きに行きました。ということもあって、席はホールA二階席の結構上の方。このくらいの場所で聴くのって、久しぶりかもしれない。
 タイトル通り0歳の赤ちゃんから入れるので、「あ゛ー」とか「わ゛ー」といった鳴き声とともに演奏を聴く。でも、そういうコンサートだと分かった上で来ているので、私は気にしない。逆に、そういうのが嫌な人はこの公演はパスすればよいのでね。
 曲も名曲ばかり。興味深かったのは、「アルルの女」の「ファランドール」とか、「カルメン」組曲が演奏されると、結構多くのこどもたちがぴたっと静かになること(それでも泣く子は泣くけれど)。
 そして、石丸幹二さんもこれまで何度も0歳からのコンサートの司会を担当されているので、このコンサートにあわせた進行が上手い。

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公演番号 122
日時 2013年5月3日 12:45〜13:30
会場 ホールB7
公演名
12:35〜 作曲家・藤倉大によるプレトーク付き!
“20世紀パリ:音楽の冒険(Aプロ)〜未来の音楽家のために”

曲目
ラヴェル:序奏とアレグロ
ブーレーズ:シュル・アンシーズ(3台のピアノ、3台のハープ、3台の鍵盤打楽器のための)

アーティスト
アンサンブル・アンテルコンタンポラン
スザンナ・マルッキ (指揮)

 ブーレーズが創設したフランスの現代音楽の楽団、アンサンブル・アンテルコンタンポラン。彼らが久々に来日するということも、事前にニュースになっていた。いくつかのプログラムがあるのだが、その中でも「シュル・アンシーズ(3台のピアノ、3台のハープ、3台の鍵盤打楽器のための)」を演奏するこのプログラムを聴く。
 最初に、メンバーの永野英樹氏と作曲家の藤倉大氏によるプレトーク。この曲に関するエピソードが紹介される。

 最初はラヴェルで、こちらはハープも入った優雅な雰囲気の美しい曲。そして「シュル・アンシーズ」ですが、こちらはまったく違う雰囲気のすごい曲。ハープ、ピアノ、鍵盤打楽器(マリンバだろうか)が、様々な組み合わせで音を発する。時には、同じ種類の三台が一台の楽器のように音の連なりをつくったり、楽器同士がぶつかり合うように音楽を奏でる。決まったリズムやメロディ(フレーズ)があるのかも分からないくらい、どのタイミングでどんな音が出てくるか予測不能の音楽。これが即興ではなく、楽譜に書かれた作品であるというのは、改めてすごいと思いますよ。
 最後も、果たして終わりなのか、まだ続きがあるのか、客席も判断できずにしばらく沈黙があり、指揮者が振り返ってようやく拍手が起こる。この緊張感、貴重な経験でした。

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公演番号 133
日時 2013年5月3日 14:45〜15:30
会場 ホールB5
公演名 “聖なるパリ”

曲目
デュリュフレ:グレゴリオ聖歌による4つのモテット op.10
ギョーム・ド・マショー:ノートルダム・レー
プーランク:悔悟節のための4つのモテット
メシアン:おお聖なる饗宴
グレゴリオ聖歌より

アーティスト
ヴォックス・クラマンティス
ヤーン=エイク・トゥルヴェ (指揮)

 ヴォックス・クラマンティスによる合唱。デュリュフレとプーランクがグレゴリオ聖歌をモチーフに作曲した作品と、その元になったグレゴリオ聖歌をあわせて歌うという構成。途中にはギョーム・ド・マショーの、最後にはメシアンの、やはり歌曲が歌われる。
 この、声の力には心をつかまれる。言葉の意味は分からないし、配布された歌詞の訳も公演中は見ないようにしているのだけれど(音が出るのが嫌なので)、それでも素晴らしさを感じる。最初に、メンバーが歌を一節ずつ歌いながら入場し、ステージに立つという趣向だったのだが、そこから惹き付かれる。曲間の拍手もせず、会場内でじっと聴き入るような時間だった。

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公演番号 125
日時 2013年5月3日 18:00〜18:55
会場 ホールB7

曲目
フォーレ:ピアノ三重奏曲 ニ短調 op.120
ケクラン:ブルターニュの歌(チェロとピアノのための)
ケクラン:4つの小品 op.32
ケクラン:ラメント

アーティスト
トリオ・ヴァンダラー (ピアノ三重奏)
根本雄伯 (ホルン)

 ケクランという作曲家、初めて聞く名前だったのだが、2月に行われたルネ・マルタンさん(音楽祭のアーティスティック・ディレクターで、各地のラ・フォル・ジュルネのテーマやプログラムを決めている方)がオススメ公演を紹介する「クラシックソムリエサロン」というイベントで紹介されていて、そのメロディーが印象的でチケット購入した公演。
 シャルル・ケクランはフォーレの教え子の一人ということで、フォーレの曲と組み合わせたプログラム。まずフォーレのピアノ三重奏曲だったが、これがまず美しい。フォーレはメロディーがきれいな曲が多いよなあということを改めて感じた次第。また、久々に聴いたトリオ・ヴァンダラーの変わらぬ息の合った演奏も印象的。
 そしてケクラン。「4つの小品」はピアノ、ヴァイオリン、ホルンの三重奏、「ラメント」はピアノ、ヴァイオリン、チェロ、ホルンの四重奏ということで、この編成もちょっと珍しい。フォーレの弟子と言われると、なるほどと思うようなメロディー。そして、多彩な曲調。この作曲家の作品が演奏される機会が少ないのが不思議なくらい。やはり、音楽(に限らず様々な芸術)は、後々まで残そうという人がいて、残していくことが大事なのだと思う。そういう意味でも、今回の公演は貴重だったと思う。

公演番号 146
日時 2013年5月3日 19:30〜20:30
会場 ホールC

公演名
“ギターの誘惑”

曲目
【荘村&尾尻&鈴木&大萩カルテット】
ラヴェル:亡き王女のためのパヴァーヌ
トローバ:ギター四重奏曲「版画」より
【尾尻&鬼怒&鈴木トリオ】
ミシェル・ルグラン・メドレー
【カニサレス】
トレモロ、アレグリアス、ブレリアス
(即興とパルマ(手拍子)とともに)

アーティスト
カニサレス (ギター)
荘村清志 (ギター)
尾尻雅弘 (ギター)
鬼怒無月 (ギター)
鈴木大介 (ギター)
大萩康司 (ギター)

 このコンサートは結構すごくて。出演者がとにかく豪華。クラシックギター日本代表といった感じの面々に、スペインのカニサレスも登場。
 最初のギター四人によるラヴェル「亡き王女のためのパヴァーヌ」はちょっと珍しい編成。でも、これもまたいいですね。トローバは初めて名前を聞いた作曲家ですが、これも美しい。そしてミシェル・ルグラン(映画音楽でも知られる)のメドレーには聞き覚えがあるメロディーも登場する。
 この日本勢ももちろん素晴らしかったが、カニサレスもすごかった。「パルマ」というフラメンコの手拍子とともに即興演奏。この掛け合いが圧巻で、客席も大変な盛り上がり。

 しかし、こういうプログラムがあるのもラ・フォル・ジュルネの面白さ。たぶん、多くの人がイメージするクラシック音楽のコンサートとは、ずいぶん趣が違っているのではないか。そして、だからこそ魅力的。

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公演番号 147
日時 2013年5月3日 21:30〜22:15
会場 ホールC

公演名 “パリ×ジャズ”

曲目
チック・コリア:スペイン
ラヴェル:クープランの墓 他

アーティスト
小曽根真 (ピアノ)
塩谷哲 (ピアノ)

 この日最後に聴いたのは、小曽根真・塩谷哲の二人によるピアノ・デュオ。小曽根さんというと毎年意外なプログラムで楽しませくれるのだが、今年も期待に違わぬ、予測不能の展開に。
 最初に小曽根さんがラヴェルのピアノ協奏曲を元にした即興演奏をソロで披露。続けて塩谷さんのソロ。こちらはグラナドス。そしてふたりでラヴェルの「クープランの墓」。ここまではクラシック音楽の範囲内ではある(「クープランの墓」は結構アレンジしていたけれど)。
 ここからが、まず塩谷さんが20歳の学生の頃に作曲したという「ヴァルス」という曲。昔からフランス音楽が好きで、フランスの舞曲をイメージしてつくった、というような話をされていた(そう、この公演はラ・フォル・ジュルネの中では珍しく、間に曲解説などのトークが入る)。そしてチック・コリアの「スペイン」。チック・コリアは言わずと知れたジャズのピアニスト、作曲家ですが、「スペイン」だし、ってことで演奏することを決めたとか。ただ、冒頭にはロドリーゴの「アランフェス協奏曲」をモチーフにした部分もありますしね。

 これで会場は大盛り上がりで、当然のようにアンコール。時間は過ぎていましたが、Cホールの本日最終公演ということもあってか、「終電までには終わりますから」といってもう一曲。小曽根さんの師匠でもあるヴィブラフォン奏者、ゲイリー・バートンのなんと新作を。「タイトルがフランス語なので」という。コンサート会場に向けて疾走する二台の自動車をイメージして作った(実際にフランスでコンサートに間に合わせるため懸命に走った出来事があったそうです)という、楽しくて技巧的な曲。これで更に会場が沸いて終了。いやあ、すごかった。

 今日一日だけで、ずいぶん色々な雰囲気のコンサートを聴くことができました。明日も楽しみです。

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 東京以外の日本各地のラ・フォル・ジュルネのパンフレットが配布されていたので入手。ラ・フォル・ジュルネ好きとしてはこれは嬉しい。
 それから、今年のラ・フォル・ジュルネはクラウドファウンディング(個人からの少額支援)を受け付けていて、私も参加した。その特典として、会場内に名前の掲示が。こうした形でも参加できているというのが、ちょっと感動的。

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5月4日(土)

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今日もまた、朝一番は好田タクトさんのパフォ−マンス

 最初なにもない、誰もいないところにステージができて、好田タクトさんがやってきて、お客さんが集まってきて、音楽が鳴ってパフォーマンスが始まって、盛り上がって更にお客さんが集まってくるという。これってラ・フォル・ジュルネが今年あちこちで仕掛けているフラッシュ・モブにも通ずるところがあるなあと、ふと思いました。
 明日はバイオリンの早川きょーじゅとのパフォーマンスなので、また違った趣向になると思います。

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公演番号 221
日時 2013年5月4日 10:45〜11:30
会場 ホールB7

曲目
ケクラン:五重奏曲「プリマヴェーラ」
クラ:五重奏曲
クラ:二重奏の組曲

アーティスト
ジュリエット・ユレル (フルート)
平野花子 (ハープ)
プラジャーク弦楽四重奏団 (弦楽四重奏)

 ケクランとクラの作品という、なかなかマニアックな組み合わせ。私もほとんど知らないのだが、2月に行われたルネ・マルタンさん(ラ・フォル・ジュルネのアーティスティック・ディレクター。このイベントを創設した方で、各地の公演プログラムを決めている方)のイベントでオススメされていた作曲家で、その時少し聴かせてくれたCDが素晴らしかったので、結構早めにチケットを買った。
 いずれも、フルートとハープを含む編成の曲。ケクランは昨日も作品を聴いたけれど、今回の五重奏曲はどの楽章も明るい雰囲気。ハープはギターのようにも、ピアノのようにも聞こえる音色。クラの曲も軽快でリズムがあって、聴いていて楽しい。
 いずれの曲も、民族音楽というか、町の中で演奏されていた音楽にルーツがあるのかもしれないという印象を抱く。スペインっぽい雰囲気もあるし(二人ともフランスの作曲家ですが)、クラの曲にはフルートに東洋風のメロディーも感じたり、ミニマルミュージックのような弦楽器の音も聞こえたりして、多彩で飽きない。

 やはりあまり知られていない作曲家だけに、チケットは完売ではなかったようですが、これはもったいない。個人的には、作曲家という点では今年一番の発見だったと言っていいかもしれない(これからもっとすごい曲が出てくるかもしれませんが)。

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 休憩中。カフェのこんなところにもラ・フォル・ジュルネ。

公演番号 272
日時 2013年5月4日 13:25〜14:10
会場 よみうりホール

曲目
ショパン(タレガ編):ノクターン第2番 op.9-2
ショパン(タレガ編): 前奏曲第15番 op.28-15 「雨だれ」
ドビュッシー:亜麻色の髪の乙女(「前奏曲集 第1巻」より)
ソル:ギター・ソナタ第1番 ニ長調 op.14 「グラン・ソロ」
グラナドス:ゴヤのマハ
トローバ:「カスティーリャ組曲」より
ロドリーゴ:ヘネラリーフェのほとり

アーティスト
村治佳織 (ギター)

 記憶がたしかなら、村治佳織さんの演奏をコンサートで聴くのは初めてだったと思う。前半はショパンとドビュッシーのピアノ曲のギター編曲版。後半はギター独奏のため曲が続く。なんというか、どの曲もゆったりとした、優しさを感じる演奏。曲調とは別に、演奏する村治さんの雰囲気が。やっぱり素敵だなあ。
 アンコールには、フランスとスペインのマリアージュということで「禁じられた遊び」を。この曲は、プロからアマチュアから、それこそたくさんの人が演奏する曲だけれど、村治さんの演奏で聴けるというのは贅沢。

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 公演の合間に、少し時間があったので交通会館のテラスへ。東京国際フォーラムを外から眺める。

公演番号 273
日時 2013年5月4日 15:40〜16:25
会場 よみうりホール

曲目

【仲道郁代】
ドビュッシー:「子供の領分」より
  グラドゥス・アド・パルナッスム博士
  人形のセレナーデ
  ゴリウォーグのケーク ウォーク
ドビュッシー: 「前奏曲集第1巻」より
  アナカプリの丘
ドビュッシー:喜びの島

【アンヌ・ケフェレック】
ラヴェル:「鏡」より
  蛾
  悲しげな鳥たち
  海原の小舟

【連弾】
ラヴェル:「マ・メール・ロワ」より
   眠れる森の美女のパヴァーヌ
   美女と野獣の対話
   妖精の園

アーティスト
仲道郁代 (ピアノ)
アンヌ・ケフェレック (ピアノ)

 仲道さんがドビュッシーを、ケフェレックさんがラヴェルを演奏し、最後にふたりでラヴェルを連弾するという豪華なプログラム。
 仲道さんのドビュッシーは、意外なほど力強い。これまで、モーツァルト、ショパン、ベートーベンなどの演奏はコンサートで聴いたことがあるが、それらの曲ともまた違った雰囲気。一方ケフェレックさんのラヴェルは、クールで精密な印象。
 その二人によるラヴェル「マ・メール・ロワ」は、とてもカラフルな印象の演奏。それぞれの個性が組み合わさると、また違った魅力が出てくるのだなあと思った。

 ちなみに、演奏とは関係ないけれど、私の周りの客席で話題になっていたエピソードをご紹介。みんな、アンヌ・ケフェレックさんは小柄な方という印象を持っていて、主に年齢層の高い女性のお客さんが「かわいらしいわ」と言っていたのだけれど、連弾でお二人が登場したところ、仲道さんもケフェレックさんとほとんど同じくらいの身長(若干仲道さんの方が小柄)だった。そして先ほどのお客さんが「あら〜おふたりともかわいらしいわ」。たぶん、そういう印象を抱いた方、多かったと思います。

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公演番号 274
日時 2013年5月4日 17:55〜18:55
会場 よみうりホール

曲目

ビゼー(根本編):オペラ≪カルメン≫ ハイライト
前奏曲
ハバネラ「恋は野の鳥」〈カルメン〉
二重唱「母の便りを聞かせてよ」〈ミカエラ、ホセ〉
セキディーリャ「セヴィリアの砦の近くに」〈カルメン〉
二重唱〈カルメン、ホセ〉
間奏曲「アルカラの竜騎兵」
ジプシーの歌〈カルメン〉
クープレ「闘牛士の歌」〈エスカミーリョ〉
シャンソン
二重唱「トラ・ラララ」(花の歌)〈カルメン、ホセ〉
間奏曲
アリア「何を恐れることがありましょう」〈ミカエラ〉
二重唱〈ホセ、エスカミーリョ〉
間奏曲
二重唱(フィナーレ)〈カルメン、ホセ〉

アーティスト
エレオノール・パンクラツィ (メゾ・ソプラノ)
ジャン=ジャック・ラントン (テノール)
ジェニファー・ヴェネン (ソプラノ)
ヴィクラント・スブラマニアン (バリトン)
ムジカ・ニゲラ
根本雄伯 (指揮)

 小編成のアンサンブルにより、「カルメン」を一時間くらいに凝縮したプログラム。楽団は10人くらい、歌手もソリスト四人という編成なのだが、有名なアリア、有名な曲をうまくピックアップしているので、聴いていて、ちゃんと「おお、『カルメン』だ」と思える。
 楽団も、人数を絞っているが、そのゆえかアコーディオン、ギター、ドラムなども含まれているので、いわゆるオーケストラとはまた違った音色になる。なんとなく、庶民の娯楽としてのオペラって、こんな感じで演奏されるのかもしれない、と思うような雰囲気。
 つまり、オペラが上演できる劇場は、限られている。そのため、「演奏会方式」という、オーケストラも舞台にいて、歌手は衣装や動きがなく、歌と台詞で人物を表現する演奏方法もある。ただこれだって、それなりの大きさの劇場が必要なわけで。もっと小さな劇場で(それこそよみうりホールくらいの客席1,000人くらいで)、今回のような「オペラ」が演奏されるのは面白いと思う。歌手のソリストの面々の表情の豊かさも印象的。

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公演番号 246
日時 2013年5月4日 19:30〜20:15
会場 ホールC
公演名 “魂のストリング”

曲目

深淵(ブレリアス、踊り付)
アルペジオの架ける橋(タンゴス)
彗星の雨(ルンバ)
カリブ海(グアヒーラ、踊り付)
悠久(バラード)
真珠の首飾り(アレグリアス、踊り付)
魂のストリング(ルンバ)
鳩(ワルツ)

アーティスト
カニサレス (ギター)
カニサレス・フラメンコ六重奏団

 六重奏というのは、ギターふたり(ひとりがカニサレス)、ベース、ドラム、ダンサーふたり(パルマといわれる手拍子や、カホン、カスタネットという打楽器も担当)。そして、曲目はすべてカニサレスの自作曲。
 リズムや音が力強くて、最初からぐいぐい惹き寄せられる。ダンスも魅力的で、フラメンコって音楽だけでなくすべてを含めた総合的な芸術なんだろうなと思う。

公演番号 216
日時 2013年5月4日 21:15〜22:00
会場 ホールA

曲目
デュカス:交響詩「魔法使いの弟子」
ラヴェル:左手のための協奏曲
ラヴェル:ボレロ

アーティスト
マリウシュ・ヴィルチンスキ (ライブ・ドローイング)
ボリス・ベレゾフスキー (ピアノ)
シンフォニア・ヴァルソヴィア
ジャン=ジャック・カントロフ (指揮)

 三曲を違った雰囲気で演奏する。「魔法使いの弟子」は聴くと分かるくらいの有名な曲。「左手のための協奏曲」は、ボリス・ベレゾフスキーがピアノ独奏。左手だけで演奏して、超絶技巧を要求される曲であることは、聴いているだけで分かる。しかし、それを難しい曲と感じさせないのがベレゾフスキーのすごさ。変な表現かもしれないが、「本当は両手で弾く曲を試しに左手だけで弾いてみた」かのように、さらっと弾いているように見えてしまう。でも、ホールAは大きなモニタに演奏の様子が映って、ベレゾフスキーの手元も映るのだが、ものすごい指の動きをしている。これはすごい。
 同じようにすごかったのが、「ボレロ」の演奏に合わせたマリウシュ・ヴィルチンスキのライブ・ペインティング。絵を描く様子を自ら撮影することで、ライブ・ペインティングであり、即興のリアルタイムアニメーションになっている。絵を書くだけでなく、コラージュのように絵を貼り付け、描いた絵を切り抜いて動かしたり、絵を次々切り替えていったりと、不思議な映像が登場する。絵の内容も、様々な場面が断続的に登場し、シュールというよりも私たちの(少なくとも私の)知らない世界に足を踏み入れているような、ある種の怖さも感じる。これは、たしかに夜のコンサート向けの内容かもしれない(こどもにはトラウマになるかもしれない、というくらいに感じた)。

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公演番号 269
日時 2013年5月4日 22:30〜23:15
会場 ホールG409

公演名 “フラメンコ!”

曲目
カニサレス:時への憧れ(ファンタジー)
カニサレス:エレディアのミネーラ(ミネーラ)
カニサレス:月が昇る (サパテアード)
カニサレス:深淵(ブレリアス)
カニサレス:ふたりの子供のように(コロンビアーナ)
カニサレス:カリブ海(グアヒーラ)
カニサレス:真珠の首飾り(アレグリアス)

アーティスト
カニサレス (ギター)

 最後はカニサレスのソロ公演。つい数時間前にバンドで演奏して、昨日もコンサートがあって、お疲れではないかと思うのだけれど、そんな中でも情熱的なステージ。こちらも自作曲で、客席150人くらいの会場なので、ホールCよりも至近で聴くことができた。コンサートというよりも、サロンというか、よりプライベートな雰囲気の中で聴いている気分。後半はダンサーのふたりも登場し、パルマ、そしてダンスを披露。客席も大いに盛り上がりました。
 カニサレスさん、現時点では個人的な今年のラ・フォル・ジュルネのMIP(Most 最も Impression 印象的な Player プレイヤー=演奏家)。毎年新しい演奏家に出会えるのは、この音楽祭の魅力のひとつ。


5月5日(日)

朝一番の好田タクトさんのパフォーマンスは、最終日はバイオリンの早川きょーじゅとのコラボレーション

ラ・フォル・ジュルネ2013:好田タクトさん&早川きょーじゅパフォーマンス

 バイオリンの生演奏にあわせたパフォーマンスは、また別のおもしろさがあります。指揮者によるベートーベン「運命」聴き比べで、ジェームズ・レヴァインが指揮すると長調になったりとか。
 早川きょーじゅのしゃべるバイオリンとか、二人羽織のバイオリン演奏とか、色々盛りだくさん。パフォーマンスを行う場自体が(ステージも客席も)盛り上がるというのは、ラ・フォル・ジュルネらしいと思います。
 いい連続写真が撮れたので、gifアニメーションにしてみたのが上の画像。

公演番号 371
5月5日 10:55-11:40
よみうりホール

曲目
フォーレ:ヴァイオリン・ソナタ第1番 イ長調 op.13
サン=サーンス:ヴァイオリン・ソナタ第1番 ニ短調 op.75

アーティスト
レジス・パスキエ(ヴァイオリン)
アンヌ・ケフェレック(ピアノ)

 ベテランと言っていいであろう二人によるデュオ。経験とお互いへの信頼を感じるような演奏。一方で瑞々しさも感じて、それは年齢云々ではなくて、音楽に対する思いから感じるのだろうなあと思う。サン=サーンスのヴァイオリン・ソナタの後半などは、非常に躍動感があって印象的。

公演番号 322
日時 2013年5月5日 12:30〜13:15
会場 ホールB7

曲目
プーランク:クラリネットとピアノのためのソナタ
サン=サーンス :タランテラ op.6
サン=サーンス:動物の謝肉祭(室内楽版)

アーティスト
マリウシュ・ヴィルチンスキ (ライブ・ドローイング)
ボリス・ベレゾフスキー (ピアノ)
ユーリ・ファヴォリン (ピアノ)
デボラ・ネムタヌ (ヴァイオリン)
ファニー・クラマジラン (ヴァイオリン)
エリーナ・パク (ヴィオラ)
フランソワ・サルク (チェロ)
吉田秀 (コントラバス)
工藤重典 (フルート)
ラファエル・セヴェール (クラリネット)
安江佐和子 (マリンバ、ハルモニウム)

 プーランクのソナタも、サン=サーンスのタランテラも印象的でしたが、やはり気になっていたのは「動物の謝肉祭」。昨日も「ボレロ」でライブ・ペインティングのパフォーマンスを見たマリウシュ・ヴィルチンスキを再び見る。そして、上の顔ぶれを見てのとおり、演奏陣もまた豪華。このメンバーでアンサンブルって、すごいよね。
 しかし、演奏が始まるとスクリーンのペインティングも見たいし、演奏者も見たいし、結構忙しいね。最前列で聴くことができたのだけれど(座席指定のチケットではなかったので偶然)、むしろ少し下がった真ん中あたりがベストな位置だったかもね。
 ヴィルチンスキのパフォーマンスは、右手で描いた絵を、左手に持ったカメラで撮影し、スクリーンに映していく。あらかじめ用意してあるアニメーションやペインティングもあって、それらと組み合わせながらの映像。この手持ちのカメラの映像が、独特なぶれ、揺れがあって、それがまた映像の魅力になっている。昨日の「ボレロ」での映像に比べると、多少分かりやすいけれども(曲ごとにモチーフになる動物もいるし)、でもやはり独特な世界がある。

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公演番号 333
日時 2013年5月5日 14:45〜15:30
会場 ホールB5
公演名 “サティと仲間たち”

曲目

サティ:グノシエンヌ第1番
サティ:ピカデリー
サティ:ジムノペディ第1番
プーランク:田園曲
セヴラック:古いオルゴールが聴こえるところ
ラヴェル:シャブリエ風に
ドビュッシー:小さな黒人
フェルー:ノンシャラン
サティ:グノシエンヌ第3番
アーン:冬山登山(「錯乱したうぐいす:ヴェルサイユ」より)
アーン:夢見るベンチ(「錯乱したうぐいす:ヴェルサイユ」より)
ドビュッシー:月の光(「ベルガマスク組曲」より)
デュポン:日曜の午後
サティ:ジムノペディ第3番
ケクラン:釣り人のうた(「陸景と海景」op.63 より)
F.シュミット:弔いの鐘(「秘められた音楽 第2集」op.29 より)

アーティスト
アンヌ・ケフェレック (ピアノ)

 今年はアンヌ・ケフェレックさんのコンサートも結構聴いた。全部で三公演。
 サティのジムノペディとグノシエンヌの間に、フランスの作曲家のピアノ曲を演奏していく。他の曲で知っていたのはドビュッシーの「月の光」くらいだけれど、いずれもなんとなく統一感のある選曲。
 最初に、ケフェレックさんが日本語で(メモをそのまま読んで、ですが)「俳句のような短い曲を演奏します。曲の途中では拍手をしないで下さい」というお願い。その意向にあわせて、客席も静かに聴き入る。なんだか、プライベートな演奏会に招かれたような雰囲気になる。
 最後もケフェレックさんが日本語であいさつ。「静かにして下さい」と言われて、客席の拍手が止むが、「静かにして下さいまして、ありがとうございました」と言うのが途中で止まったのでした。続いて英語で、みなさんが静寂を保って下さったので、いい演奏会になったというお話。
 そして、アンコールに応えて、「次のコンサートまでの時間は大丈夫?」と英語とジェスチャーで客席に聞きつつ、フランスの音楽ではなくドイツだけれどということで、 ヘンデル「メヌエット」(ケンプ編曲)。
 ピアノを弾く姿とはまた違った一面がチャーミングだった。最後は「さようなら、ありがとう。ありがとう、音楽」のあいさつで終了。

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公演番号 344
5月5日 16:00-16:45
ホールC

曲目
ベルリオーズ:序曲「ローマの謝肉祭」
ベルリオーズ:葬送と勝利の大行進曲 op.15

アーティスト
黒岩英臣(指揮)
東京音楽大学 シンフォニック ウィンド アンサンブル

 有料公演での吹奏楽は、おそらくこれが今年唯一ではなかったかと思う。というか、ラ・フォル・ジュルネで吹奏楽の公演は珍しいという印象がある。
 曲目はベルリオーズを二曲。「葬送と勝利の大行進曲」は珍しい曲らしいです。鎮魂・平穏・勇ましさと、雰囲気が変わっていく行進曲。

公演番号 314
日時 2013年5月5日 17:15〜18:00
会場 ホールA
公演名 “パリとスペインのマリアージュB”

曲目
ラヴェル:ツィガーヌ
ビゼー:「カルメン」第1組曲
ビゼー:「カルメン」第2組曲

アーティスト
竹澤恭子 (ヴァイオリン)
シンフォニア・ヴァルソヴィア
ジャン=ジャック・カントロフ (指揮)

 竹澤恭子さん、名前は知っていましたが、演奏を聴くのは初めて。演奏以外の姿は非常に優しそうなのだが、演奏は結構力強い。曲目がラヴェル「ツィガーヌ」だからということもあるかもしれなしが。
 そして、シンフォニア・ヴァルソヴィアは今年三回目。今年はこのオーケストラと縁があったのだと思う。

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公演番号 315
日時 2013年5月5日 19:30〜20:15
会場 ホールA

公演名 “聖なるパリ”

曲目
デュリュフレ:グレゴリオ聖歌による4つのモテット op.10
フォーレ:レクイエム op.48(1893年版)

アーティスト
シルヴィ・ヴェルメイユ (ソプラノ)
アンドレ・バレイロ (バリトン)
ローザンヌ声楽アンサンブル
シンフォニア・ヴァルソヴィア
ミシェル・コルボ (指揮)

 ミシェル・コルボとローザンヌ声楽アンサンブルがラ・フォル・ジュルネのため来日するのは、たしか2010年以来。どこかの記事で、一時期体調を崩されていたという話も読んだ記憶があるのだけれど、今日の指揮の姿は、以前と変わらぬ感じだった。
 プログラムの二曲とも、歌詞の内容はフランス語だし、プログラムで対訳も配布されたけれども、事前に目を通したくらいで演奏中は見ないようにしている(個人的に、聴くほうに集中したいので)ので、歌詞の内容を理解して聴けているわけではない。
 でも、なんというか、心が揺さぶられる。聴きながら何度か泣く。これは私が勝手に思っているだけだけれど、声楽(合唱)って、人間性が出るのだと思う(他の楽器の演奏もそうなのかもしれないが)。コルボさんとローザンヌ声楽アンサンブルの人間性の素晴らしさのようなものを感じて、思わず涙。

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公演番号 316
日時 2013年5月5日 21:45〜22:30
会場 ホールA
公演名 “ファイナル・コンサート「パリの花火」”

曲目
サン=サーンス:序奏とロンド・カプリチオーソ op.28
ロドリーゴ:アランフェス協奏曲より 第2楽章
ラヴェル:ボレロ
ヒメネス:≪ルイス・アロンソの結婚式≫より 間奏曲(カスタネットとオーケストラのための)

アーティスト
ファニー・クラマジラン (ヴァイオリン)
カニサレス (ギター)
ルセロ・テナ (カスタネット)
ラムルー管弦楽団
フェイサル・カルイ (指揮)

 いよいよ今年のラ・フォル・ジュルネのファイナルコンサート。開演時間としては、ホールAでのこのコンサートと、ホールG409でのパブロ・サインス・ビジェガスさんのギターリサイタルが同じ時間に行われる最後の公演。私は、数年前から最終日のホールAでの最終公演を毎年聴くことにしているので、今回もホールAの公演を聴きに良く。
 オーケストラとソリストの「協奏曲」(そう名づけられていない曲もあるので「 」つきにしますが)三曲と「ボレロ」という、今年のラストを彩るガラ・コンサートのようなプログラム。
 いずれの曲も良かった。昼にアンサンブルで聴いたファニー・クラマジランさんのヴァイオリンを改めてソリストとして堪能できたし、聴きたいと思っていたけれどチケットを買い逃してしまったカニサレスさんの「アランフェス協奏曲」を第二楽章のみとはいえ聴くことができた。ラムルー管弦楽団は、「ボレロ」を初演したオーケストラでもあるとのこと。音の強弱のつけ方などがこれまで知っている「ボレロ」とは若干異なっていて興味深かった。昨年のラ・フォル・ジュルネでベアルン地方ポー管弦楽団を指揮したフェイサル・カルイさんの華やかな感じの音作りも印象的でした。

 しかしやはりすごかったのは、ルセロ・テナさんのカスタネット。みんながすごいすごいと言っていて、私はこの最終公演が始めて生演奏を聴く機会だったのだけれど、たしかにすごい。カスタネットという楽器から想像される演奏を超えた内容。フラメンコのダンスのようでもあるが、でもまぎれもなく楽器の演奏でもある。すごいものを見て・聴いて、笑ってしまうとともに涙が出てくる。
 当然のようにアンコールが起こり、テナさんがカスタネットをソロで演奏。これもまた盛り上がり、ダブルアンコール。再びステージに登場してオーケストラとともに「カルメン」第一組曲の「前奏曲」。これは、客席は興奮状態で、ステージ上(テナさんも指揮のカルイさんもラムルー管弦楽団も)ノリノリで。演奏が終わるとほぼ全員がスタンディングオベーション。あちこちから、「ブラボー」ですらない叫び声が上がる。そのままもう一回「カルメン」第一組曲の「前奏曲」。しかも今度はカルイさんが客席に手拍子を促して、客席総立ちでホール全体での手拍子にあわせた演奏。

 アンコールも終わって周りを見ると、ほぼすべてのお客さんが立っている。一階席後方も二階席も。この公演、チケットは完売まではいかなかったようですが(21:45開演ということもあってか)、それでも5,000人の大ホールの7〜8割は入っていたはずで、数千人がスタンディングオベーションというすごいことに。私がこれまで聴いた限りでは、ラ・フォル・ジュルネの中でも最も「熱狂した」コンサートだったと思います。

 毎年、最終公演の後は寂しい気持ちになるのですが、今年は最後にスカッと終わったというか、完全燃焼したというか、そんな感じで、感傷的にならずに「また来年!」と思えた気がします。

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 気になる来年。2007年以降は東京はナント(ラ・フォル・ジュルネ発祥の地)と同じテーマだったが、今年は異なる。

 東京は10周年ということで、特別なテーマ。過去にテーマとなった作曲家10人を取り上げるとのこと。具体的には、ベートーヴェン、モーツァルト、グリーグ、ドヴォルザーク、シューベルト、ショパン、ブラームス、チャイコフスキー、ラヴェル、ガーシュウィン。グリーグ、ドヴォルザーク、ブラームス、チャイコフスキー、ラヴェルは、これまで単独ではテーマになっていませんが、2007年「民族のハーモニー」(国民楽派)、2011年「タイタンたち」(後期ロマン派)、2012年「サクル・リュス」(ロシア音楽)、今年の「パリ、至福の時」などで取り上げられている。
 ガーシュウィンは、「民族のハーモニー」でも取り上げられていたけれど、これは2014年のナントでのテーマ「アメリカの音楽」からの登場とのこと。

 しかし、この多彩な作曲家、いったいどういうプログラムになるのか。3日間で足りるのか、あるいは久々に会期が伸びるのか(*2014年も5月は3、4、5の三日間の開催になりました)。

 それから、2009年に取り上げられたバッハが東京の10人に入っていない。これはどうやら、2015年のナントで「バロック」をテーマにする予定で、東京でも同じテーマになる可能性があるため、ということらしい。
 いずれにしても、2014年、2015年とラ・フォル・ジュルネが続くというのがうれしいです。

(参考)
LFJ2013閉幕、プレス懇談会 - CLASSICA - What's New!:http://www.classicajapan.com/wn/2013/05/070103.html
プレス懇談会にて、来年のテーマが発表! ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン「熱狂の日」公式レポート BLOG:http://www.lfj.jp/lfj_report/2013/05/post-1015.php


過去のレポート:2007年2008年2009年2010年2011年2012年

 twitterでのつぶやきもまとめています。
 ラ・フォル・ジュルネ2013 感想つぶやきなど #lfj #lfjtokyo . - Togetterまとめ : http://togetter.com/li/499131


木の葉燃朗のがらくた書斎 >>レポート >>「ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン(LA FOLLE JOURNEE au JAPON) 熱狂の日音楽祭 2013」極私的レポート

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