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振り返れ2008


※元はブログで公開しています。
「振り返れ2008(個人的思い出編)!」 / 「振り返れ2008(読書編)!」 / 「振り返れ2008!(CD編)」 /  「振り返れ2008!(ライブ編)」 / 「振り返れ2008!(映画編)」


「振り返れ2008(読書編)!」

  今年読んだ本の中で、印象的だったものを振り返ります。特に順位はつけず、だいたい読んだ順です。
 それから、完結していない作品(特にマンガ)は外してあります。

下関 マグロ 北尾 トロ『おっさん糖尿になる!―コンビニ・ダイエットでいかに痩せたかをチラホラ語ってみる。 (おっさん問答 2)』 (2007/12、ジュリアン)
 1月早々に読んだこの本の方法を真似して、5〜6kgの減量を成し遂げたことは、今年前半の大きな出来事でした。
⇒この本の詳しい感想「病気にならない生活習慣」
 http://konohamoero-archives.seesaa.net/article/387283880.html

益田 ミリ『結婚しなくていいですか。―すーちゃんの明日』(2008/01、幻冬舎)
 今この時代に、働く(女性である)ことのリアリティを、静かに、しかししっかりと描いたマンガ。80年代の『るきさん』(高野文子)、90年代の『ハルチン』(魚喃キリコ)の流れを汲む作品に位置づけられると思う。
 絵の「ゆるさ」と内容のシリアスさのギャップも印象的。
⇒この本の詳しい感想「30代の切実な不安」
 http://konohamoero-archives.seesaa.net/article/387283967.html

宇都宮 徹壱『股旅フットボール―地域リーグから見たJリーグ「百年構想」の光と影』(東邦出版)
 Jリーグを目指す国内のクラブチームのルポルタージュ。チームを取材するうち、Jリーグの一つ下にあるアマチュア全国リーグJFLに昇格する困難さ(そして昇格を達成するまでのドラマ)が明らかになる。
⇒この本の詳しい感想「混沌として、それゆえ情熱にあふれた日本のアマチュアサッカーの今」
 http://konohamoero-archives.seesaa.net/article/387284542.html

石黒 正数「ネムルバカ」(2008年、徳間書店RYU COMICS)
 あらゆるジャンルに共通して、芸術(このマンガでは音楽)で名を成すことの難しさと、それでも挑戦する若さの力を感じさせるマンガ。

おのぼり物語(バンブーコミックス) (バンブー・コミックス)カラスヤサトシ『おのぼり物語』(竹書房バンブーコミックス)
 カラスヤサトシ氏が東京でマンガ家としての地位を確立するまでを描いた自伝的マンガ。裏『カラスヤサトシ』シリーズとでも言うべき、描きにくい舞台裏を開き直って描いたことを称賛したい。
⇒この本の詳しい感想「赤裸々でまっすぐだからこそ、応援したくなる」
 http://konohamoero-archives.seesaa.net/article/387285114.html

高田 渡『バーボン・ストリート・ブルース』(ちくま文庫)
 2008年は、高田渡ってすごい人だということを、今更になって感じた年だった。
 この本は高田渡さんの半生記。権威(威張る人)を嫌い、自由自在であることを貫いた人だったのだろうと思う。

長嶋 有『ぼくは落ち着きがない』 光文社
 「文科系部活動」という、大学のサークルとは違う一種独特の集まりを描いた小説。そしてその舞台が「一部が図書部室になった図書室」という、ほどよく開放されてほどよく閉鎖的な場所であることで、部活の内部の人も外部の人も出入りするので、話が思わぬ広がりを見せる。
⇒この本の詳しい感想「面白がれる要素がいくつもある小説」
 http://konohamoero-archives.seesaa.net/article/387284711.html

大人の科学マガジン別冊 シンセサイザー・クロニクル (Gakken Mook 別冊大人の科学マガジン)『大人の科学マガジン別冊 シンセサイザー・クロニクル』 (Gakken Mook 別冊大人の科学マガジン)
 付録のアナログ・シンセサイザーももちろんよかったのだが、シンセサイザーの外見や使われ方に着目した紹介が自分の興味と合致して面白かった。

ジェイムズ・ティプトリー・ジュニア(浅倉久志:訳)『たったひとつの冴えたやりかた』 (ハヤカワ文庫SF)
⇒この本の詳しい感想「決断する先駆者たちの物語」
 http://konohamoero-archives.seesaa.net/article/387284190.html

ジェイムズ・ティプトリー・ジュニア(伊藤典夫:訳)『故郷から10000光年』(ハヤカワ文庫SF)
⇒この本の詳しい感想「J.ティプトリー・ジュニアの引き出しの多さと奥深さよ」
 http://konohamoero-archives.seesaa.net/article/387284706.html

ジェイムズ・ティプトリー・ジュニア (浅倉 久志:訳)『輝くもの天より墜ち』 (ハヤカワ文庫 SF)
 未読だったものも含めて、ティプトリーを読んだ年だったという記憶がある。去年がディックの年だったように。

島田虎之介『ラスト.ワルツ―Secret story tour』(2002年・青林工芸舎)
 島田虎之介氏のマンガは、今刊行されている3冊をすべて読んだけれど、いずれもバラバラに始まったエピソードがひとつにまとまる構成が面白い。個人的には、デビュー作の『ラスト.ワルツ』が、もっとも色々なエピソードが詰め込まれていて好きです。人によっては『ラスト.ワルツ』は後の作品に比べてエピソードが詰め込まれ過ぎと感じるかもしれないけれど。
⇒この本の詳しい感想:「『今はどこかに行ってしまった人たち』への愛情」
 http://konohamoero-archives.seesaa.net/article/387284104.html

 というような一年でした。ちなみに、この一年で読んだのは、約70冊。減ったなあ。昔は100冊以上読んでいたんだけれどなあ。来年はもっと貪欲に読んで行きたいと思います。


「振り返れ2008!(CD編)」

 あくまで私が今年買ったということで、リリースが今年とは限りません。一応今年リリースのものを中心に選んでみたけれど。

・相対性理論『シフォン主義』(XQEH-1002)
 相対性理論を初めて聴いたのは下北沢ディスクユニオンの自主制作盤コーナーの視聴(「スマトラ警備隊」)で、「こりゃすごい」と思ったのだが、品切れだった。その後全国流通盤が出て、めでたく入手。
 曲のノリ、言葉遊びみたいな歌詞、かわいいのだがちょっと怖さもあるボーカルの声と、なんだか変わった、でもクセになるバンド。ジャケットも、元ネタは昔のWindowsパソコンに入っていたスクリーンセーバーの絵じゃなかろうか。
 そして、勢いに乗ればブレイクするチャンスもあったと思うのだが、それをあえて避けたような活動の仕方も興味深かった。

・クノシンジ『ヒカルミライ』(MUCT-5020)

・いぶき『風コトバ』(NSCDB-20001)

 今年出会ったミュージシャンは何組かいて、中でも印象的だったのはクノシンジさんといぶきの二組。
 『ヒカルミライ』のタイトル曲「ヒカルミライ」は、今年聴いた中で最もポップだった曲のひとつ。ポップなんだけれど、職人的な音へのこだわりがあるのも好きです。
 いぶきは、正統派のアコースティックギター弾き語りという感じがいい。いぶきもクノさんと同じく、音楽への真摯な姿勢が感じられるところに好感が持てる。

・五輪姉妹「Victory2008」 rookiestar(配信限定)

 五輪姉妹は堀下さゆりとrisaの二人による期間限定のユニット。シンガーソングライター二人によるガールポップというスタイルに、ソロともボーカルグループとも違う面白さを感じた。
 堀下さんの曲は、これまでに買ったCDも含めて、今年ずいぶん聴いたなあ。特に今年後半の、ちょっと元気のなかった頃に、ずいぶん繰り返し聴いた。その頃は、エレクトロニカやクラシックは耳に入ってくるのがちょっとつらくて、ひたすら日本語のポップミュージックを聴いていた。

・SEXY-SYNTHESIZER『ROCK-SPECIAL EDITION-』(2008年、EAU ROUGE RECORDINGS・ SEXY-3)

・I Am Robot And Proud『UPHILL CITY』(YOUTH-058X)

・neco眠る『ENGAWA BOYS PENTATONIC PUNK』(FRAGMENT-805)

・沢瀉(OMODAKA)『CANTATA No.147 (CD+DVD) 』(FER06896)

・Dr.USUI『DATAJOCKEY』3d system(DDD)(M)

 テクノ・エレクトロニカも一時期よりは減ったけれど聴いていて。
 SEXY-SYNTHESIZERは、日本のチップチューンのミュージシャンの中では群を抜いて面白い音楽だった。
 I Am Robot And Proudの4枚目のアルバム『UPHILL CITY』も、3枚目に続いて、メロディーの美しさを感じる。
 neco眠るは、偶然視聴して面白くて、買ってくる。前衛的な雰囲気と、素朴さが不思議に混ざったような音楽。
 前衛と素朴さというと、寺田周一氏のソロユニットOMODAKAもそうだった。バッハ「主よ、人の望みの喜びよ」や民謡の「こきりこ節」、「安里屋ユンタ」をエレクトロニカでアレンジしている。
 もっとクラブ寄りのエレクトロニカってことでは、MOTOCOMPOのDr.USUIのソロアルバムが良かった。

・Renegades Steel Band Orchestra『Schubert(Renegades): Works [Limited] 』(2008/04/29、Mirare・MIR073)
 クラシックでは、シューベルトの曲をスチール・ドラムで演奏するRenegades Steel Band Orchestra(レネゲイズ・スティール・バンド・オーケストラ)のこのCDが印象的だった。
 あとは、「星条旗よ永遠なれ」など、スーザの曲のCDはよく聴いた。気持ちが盛り上がるので好きなんです。

・高田渡・高田漣『27/03/03』(HRAD-00011)
 今更ながらだけれど、高田渡の曲をちゃんと聴くようになったのは、自分と音楽の関係を考える上で大きな出来事だった。
 何枚かアルバムを買いましたが、息子の漣さんとセッションしたこのライブ盤が一番印象的だった。歌のかっこよさとMCの面白さと、高田渡さんの自由自在さを感じた。
 一度でいいからコンサートで直に聴きたかった。

 他には、伊藤サチコ『Truthful』、徳永憲『裸のステラ』、omu-tone『3』などが印象に残りました。

・伊藤サチコ『Truthful』(EHCD-0006)

・徳永憲『裸のステラ』(NGCS-1003)

・omu-tone『3』(CXCA-1229)

 というようなところだろうか。2009年も、面白い音楽に出会いたいです。


「振り返れ2008!(映画編)」

●:木の葉燃朗 :へっぽこ

●んー、ぱっ、ぱっ(後ろを振り返る)。
それ、絶対前にもやってるネタだと思う。
●さあ、年に1回、年賀状もろくに書かずにその年を振り返る「振り返れ20XX」。今年2008年もさいたまスーパーアリーナからお送りします
そんなところで開催するほどの予算も知名度もないです。
 えー、要するに、お前が今年印象に残ったことを人様に聞いていただこうという、自己満足極まりない話だな。

イエス! ウィー、キャント、タッチ、ディス。
途中からMCハマーが混ざってるよ。
●でーででで、ででっ、ででっ、キャント、タッチ、ディス。
MCハマーのマネはいいです。
今年はMCハマーのライブに行けなかったよ。
「今年は」って、これまでの人生で行ったことあるのか。
●あ、行けなかったYO!
思い出したように色々ギャグを挟むの止めてください。
 で、まずは映画編ということですが。
●映画館で見たのは40本弱。テレビやDVDで見たのは4-5本かなあ。
そんな中で印象に残った映画について話してください。
●じゃあとりあえず10本に絞ると、下のような感じで。順番は特に順位ではなく、順不同です。

・『Mr.ビーン カンヌで大迷惑!』(スティーヴ・ベンデラック監督)
・『ガチ☆ボーイ』(小泉徳宏監督)
・『モンテーニュ通りのカフェ』(ダニエル・トンプソン監督)
・『タカダワタル的ゼロ』(白石晃士監督)
・『881 歌え!パパイヤ』(ロイストン・タン監督)
・『アクロス・ザ・ユニバース』(ジュリー・テイモア監督)
・『美式天然』(坪川拓史監督)
・『僕らのミライへ逆回転』(ミシェル・ゴンドリー監督)
・『ブリュレ』(林田賢太監督)
・『ヤング@ハート』(スティーヴン・ウォーカー監督)


なんというか、バラエティに富んでいますね。
●バラエティに富んでいると言って欲しいね。
今言ったじゃないかよ。
●自分なりのテーマ分けをすると、まず「新しく教えてもらった」というのがあるんだよね。つまり、『タカダワタル的ゼロ』を見て、改めてちゃんと高田渡のCDを買って聞いたし、『アクロス・ザ・ユニバース』を見て、ビートルズのCDを買って聞いた。
なるほどね。
●30歳過ぎたって、自分の好きなものはいくらでも増えていくし、新しい発見もいくらでもできるんだよ。
おお、いいこと言った。さっきMCハマーのモノマネをしていた人物と同じ人とは思えん。
●1990年代のJポップをボサノバやR&Bでカバーしたアルバムばっかり聴いていてもしょうがあるまいて。
それは、まあそうかもしれないけれど。どうしても言いたかったんだなそれ。前からぶつぶつ言ってたしな。

●それから、こうして振り返ると「音楽」もテーマになってる。
たしかに、『881 歌え!パパイヤ』はシンガポールのゲータイ(歌台)という歌謡ショーを舞台にしているし、『ヤング@ハート』もアメリカのお年寄りのロック・コーラスを追ったドキュメンタリーだ。
●リストには入れていないけれど、ジョイ・ディヴィジョンのイアン・カーティスを主人公にした映画と彼のドキュメンタリーとか、ラフマニノフを主人公にした映画、ロマ音楽のドキュメンタリー、フィラデルフィア管弦楽団・ベルリン・フィルのドキュメンタリー、なんかも見ている。

しかし、必ずしもメジャーな映画だけでないというのは、お前らしいな。
●センスを感じるでしょ。
それは自分では言わないでクダサーイ。

●とにかく、来年も映画をたくさん見て、映画の前に流れる盗撮禁止のPR映像もマネできるくらい見たいと思います。
なに「盗撮禁止のPR映像」って?
●ほら、頭がカメラになってる人間がパントマイムをする映像だよ。
ああ、「NO MORE 映画泥棒」ね。
●そうそう。でけでけでけでけ、でけでけでけでけ(歌いながら体をくねくねさせて踊る)。
なんのマネだか分かんねーよそれじゃあ。
●あの頭がカメラになってる人間って、ゴレンジャーの怪人っぽいよね。
また古い話を。しかもその話始めたらまとまらないし。


「振り返れ2008!(ライブ編)」

  ライブですが、11月末までで70本くらい見ています。これは多いと思う、我ながら。週1回くらいの割合で行ってるってことだからね。
 もちろん、行っている人はそれこそ毎日のように行っているのだろうけれど、つい5〜6年前まで月1回行けば多い方だった自分にとって、これは驚くべきことです。

 今年は、ライブでとにかく色々な人に出会うことのできた一年だった。これまでの非常にシャイだった自分の性格が、30歳過ぎてちょっと積極的になってきて、ライブ後に印象的だった出演者の方に「かっこよかったです」、「素敵でした」などと声をかけるようになった。それって、聞いてくれる出演者の人も、嫌ではないと思うのよね。自分では節度を保って、出演者の方や他のお客さんに迷惑になるほどには長々と話してはいないと思うし。
 もちろん、その場で言わずに後でブログなどに書くのもいいのだけれど、最近は直接伝える方がいいように思えてきた。ブログやサイトに書くのも、それはそれで記録として残るという利点はあるけれど。
 そうして色々な人を知って、更に色々な音楽を知って、自分の音楽の幅が広まったと思う

 前置きが長くなりましたが、特に印象的なライブを10本に絞って振り返ってみましょう。並びは開催日順です。

・3月18日「カレー曜日」@高円寺ONE(サカモト製作カレー販売・歌:サカモト(elekibass)・マッチョ、黒哲也(ハミリーコンプータ)・ いぶき)
・「ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン(LA FOLLE JOURNEE au JAPON) 熱狂の日音楽祭 2008」
・6月26日「クラシックはじめのいっぽVol.6 パーカッション」@第一生命ホール(出演:加藤訓子)
・6月29日"Switched On! #5"@吉祥寺Bar Drop(Live:Hazel Nuts Chocolate・V/order(ロラ・コルピwithマロン)・MOTOCOMPO)
・7月20日「感謝的 解体ヨエコツアー」@鶯谷・東京キネマ倶楽部(出演:倉橋ヨエコ)
・8月5日「フェスタ サマーミューザ KAWASAKI 2008:ラフマニノフ:ヴォカリーズ<オーケストラ版>・パガニーニの主題による狂詩曲 ・交響曲第2番 ホ短調 作品27」(東京フィルハーモニー交響楽団・指揮:尾高忠明・ピアノ:小山実稚恵)@ミューザ川崎
・8月7日SENZOKUミュージック・ショーケース@表参道「ワールド・ミュージック・ツアー(中南米編)〜カリブ海からブラジルまで〜」(山澤洋之(Perc.)・西窪峰人(Perc.)・鈴木和徳(Perc.)・上田陽(Pf.))@コンサートサロンパウゼ
・8月24日「五輪姉妹ワンマンライブ Dream Summer Tour2008 FINAL〜STAY GOLD!」@恵比寿天窓.switch
・8月30日「くものすカルテット 10周年おめでとう演奏会 Vol.6」@代官山・晴れたら空に豆まいて
・9月27日月見ル君想フ4thANNIVERSARY前夜祭「ロボピッチャー東京コントロール復活祭!」@東京・青山 月見ル君想フ(出演:マーガレットズロース・ロボピッチャー)


 エレキベース(ELEKIBASS)は1〜2年前からライブやCDを聴いていたのだが、今年ひょんなことからボーカルのサカモトさんと顔見知りになって、色々な音楽を紹介もしてもらって、と、私の2008年を象徴する「更なる劇的な別れと出会いの年」の出会いを象徴するような出来事だった。10本に絞るため、はじめてちゃんとお話したライブイベントを挙げましたが、カフェや屋外や都電(!)や、色々なところでエレキベースのライブを聴きました。

 「久しぶり」とか「改めて」というキーワードでは、MOTOCOMPO、ロボピッチャー、くものすカルテットのライブが挙げられると思う。いずれも、ここ1〜2年で初めてライブを聴いて(MOTOCOMPOはCDはもっと前から聴いていたけれど)、改めてライブに行ってますますファンになって、という経験をしました。
 「初めて」では、私がライブで聴いたのは最初で最後となった五輪姉妹のラストワンマンは、ガーリーな雰囲気っていいなあと思った。

 クラシックやワールド・ミュージックでも面白いコンサートを聴けて、「ラ・フォル・ジュルネ」はもちろん、上には挙げていないが同じルネ・マルタンがプロデュースした「ショパンの音楽日記」も、個々のコンサートはもちろん、イベント全体として面白かった。
 それから、加藤訓子さんのパーカッションの魅力を知ったことも印象的だった。

 最後に。ライブについては、やはり倉橋ヨエコさんのラストライブが今年最も印象的だったと書いてしまおう。聴いたライブに順位をつけるつもりはないけれど、どうしてもそう書きたくなってしまう。
 CDを聴き始めて6年、ライブに行き始めて3年、インディーズ期からメジャーデビュー、そして廃業(引退)までを(勝手にだけれど)併走できて良かったと思う。「更なる劇的な別れと出会いの年」の「別れ」の最たるものだったよ。


「振り返れ2008(個人的思い出編)!」

●木の葉燃朗 ■へっぽこ 木の葉萌美

(こたつに入りながら)
今年の漢字は、魚へんに子で、「ぽにょ」です!
えー、違います。
そうそう。崖へんに上で「ぽにょ」でしょ。
だから「ぽにょ」がそもそも違うんだって。
でも、映画が流行ったんでしょ、見たことないけど。
見たことないのかよ。
●主題歌も流行ったんでしょ、聴いたことないけど。
聴いたことすらないのかよ!
歌は知ってる。♪崖の上の、ぽにょぽにょ〜。
それ「風の谷のナウシカ」のメロディーだよ。
安田成美さんの不安定な音程も忠実に再現してみました。
わー! そんな話はいいんだ!

●えー、今日は久々に三人揃って、俺の個人的な2008年の出来事を振り返るのを聞いてもらおうという催しだよ。
はあ。でも俺は最初のやりとりで既に疲れたよ。
●この、もやしっ子!
いま「もやしっ子」なんてそうそう使わないけれどね。
いまは「もやしもん」ですよ。
それは意味が違うけれどね。
まあ、ちゃんと読んだことはないのですが。
またか!
●第5位!
お前もいきなりか!
●実際は特に順位はないのですが、その方が盛り上がるかと思って。
色々お気遣いありがとうございます。
なお今回は5位の二組が同一キロバトルなので、6組のオンエアになります。
あ、「爆笑!オンエアバトル」。
●じゃあ、一番大したことないけれど言っておきたいのは、「仕事が色々大変」。
うん、その話はあまり触れないでおこうね。
そうだね。
●そうだね。続いて、「なにかと横浜に縁がある年だった」。
ハマトラブーム。
ハマトラは関係ないよ。
●横浜にコンサートや映画を見に行く機会が多かったんだ。
「はあそうですか」としか言いようがないな。
●でも中華街には行けなかったぞ!
どういう意図で力を込めたのかさっぱり分からないのですが。
●あ、でも横浜でデートはしていないよ。
聞いていないし興味もないよ。
●でも、アイドルは恋愛や結婚が人気に支障を及ぼすともいうし。
いつからアイドルになったんだよ。
ポイしないでください!
お、リア・ディゾン。
●ニッポン全国、ポイ捨てきんしー!
あ、中野浩一。
うるせー!

第四位は、「サッカーなでしこジャパン、北京オリンピックで4位に」。
いきなり普通のニュースが出てきたな。
これは大変な出来事なんです! 2000年のシドニー五輪出場を逃した後のサッカー日本女子代表が成長した集大成とも云える結果だったんです!
川平慈英さんみたいになってるぞ。
●あと、「ガンバレ!タブチくん」のDVDが出たのにはびっくりしたなあ。俺すぐに買ったよ。
それ、「あと」でつながる話じゃないだろ。
●いや、球技だし。
ざっくりしたまとめ方だなあ。

●第三位、「たいして弾けないのに電子楽器を色々買ってしまう」。
はあ。えーと、KORGのカオシレーターに始まって、ニンテンドーDS用のソフトKORG DS-10、さらにはカシオのミニキーボードGZ-5まで買ったと。
ミニシンセが付録についた大人の科学の別冊も買ったでしょ。
ここまで持っていて、ほとんど使いこなせていないのはある意味すごいよ。
●でっへっへ。
いや、決して褒めていないです。照れないでください。
●スタイロフォン欲しいなあ。
まだ欲しいのかよ。もう十分だろう。

●第二位、「倉橋ヨエコさん引退」。
まあ、それはね。分かりますよ。最後のライブでは号泣しながら聴いたとか。
●いや、聴きながら号泣しました。
うん、その違いはよく分からないけれど。
●あと、やはり好きだったラジオDJの宮前景さんが番組を降板して、その後の活動がないのも寂しいです。
あたしはサッカーの森島寛晃選手の引退が印象的です。2002年のワールドカップ、チュニジア戦で決めたゴールは、今も忘れません。
色々な別れがありました。

●しかし、別れもあれば出会いもあるのデース。ということで第一位は、「たくさんの人に出会う」。
また漠然とした話だなあ。
そういえばへっぽこさんが結婚したのも今年でしたね。
してないしてない。
●ああ、おまえは一生無理か。
一生無理までは言うな。
じゃあ、2009年はラブリーな年にしようということで。
最近ラブリーって使わないけれどね。
●バブリーからラブリーへ。
バブリーからもずいぶん縁遠い生活ですけれどね。
まあ、こうしてこたつでみかんが食べられれば幸せですよ。
●じゃあ、来年はもう一段階幸せに、みかんでこたつが食べられる年にしよう。
意味が分かんねえよ。
じゃあ、あたしたちの今年の流行語大賞は「金髪豚野郎」ってことで。
なにがどう「じゃあ」なのさ。
●言った方と言われた方のどっちに賞をあげに行くかが問題だな。
それ以前に問題が山積みだぞ。
こんな感じですが、来年もよろしく。
そのまとめは無理がありすぎだろう。


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