木の葉燃朗のがらくた書斎 >>レポート >>2012年6月大阪道中記、または大阪メモリアル


木の葉燃朗の大阪道中記、または大阪メモリアル

 6月の下旬、仕事で大阪へ出張に行ってきました。22日(金)が仕事で、前日夜に向かって前泊、仕事が終わればそのまま直帰というスケジュール。ただ、会社からは新幹線の回数券(自分でいつ乗るかを決めて指定席券を買える)と宿泊代をもらっていた。つまりどの新幹線に乗るかは自分で決められる。そこで自腹でもう一泊して23日(土)も大阪に滞在することにする。なかなか面白い三日間だったので、記録しておきます。


6月21日(木)

 実は相当忙しい時期で、この日も出発ぎりぎりまで仕事。なんとか目処をつけて東京駅へ。みどりの窓口で切符を購入すると待つと判断し、自動券売機で指定席券を購入。でも、自動改札には回数券(乗車券)を通すんだよね。新幹線乗るのなんて久しぶりなので、指定席券を自動改札に通し、改札が開かずに駅員さんに教えてもらう。思い返すと、最後に新幹線に乗ったのは2009年。青森へ行った時に乗った東北新幹線だった。東海道新幹線は2005年に名古屋に行って以来。大阪は初めてです。だから新幹線の切符の仕組みはすっかり忘れていた。

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 19時過ぎに東京発の新幹線で新大阪へ向かう。夜だし、座席は通路側だし、景色は見えず。弁当を食べたり本を読んだり寝たりして過ごす。2時間半あれば結構寝られるかと思いきや、普段乗る電車とは揺れの種類も違うので(やはり速度が速いからか)あまり眠れず。

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 そうするうち、新大阪に到着。宿泊先にはここから地下鉄で移動。途中梅田で乗り換えると早いらしいのだが、「迷うから止めておけ」という東京の上司のアドバイスに従い、御堂筋線に乗って少し歩くことに。
 大阪は話に聞いていたとおり、エスカレーターは右に立って左を歩く。東京とは逆です。これは新鮮。まあ、前の人に付いて流れに合わせていれば戸惑うことはなかったけれど。
 それから、地下鉄の女性専用車が中央にあるのも個人的に新鮮。東京は端(先頭や最後尾)の車両が専用車なので。ただ、関東でも横浜などは中央に専用車があることを、そう遠くない未来に知るのだった。
 御堂筋線は、新大阪から途中までは高架の道路の間を走る。これもなんとなく面白い。しばらく乗ると降りる駅に。小雨の中、ホテルまで歩く。ホテルはリーガ中之島イン。リーガロイヤルの系列とのこと。建物は最新ではないし、シングルの部屋はいわゆるビジネスホテルだけれど、出張で風呂と寝るためのホテルなら十分です。一階でコンビニと直結しているのがうれしい。コンビニで飲み物とお菓子を買って、風呂に入ってテレビ見てPHSでネットもちょっとだけ見て、寝る。

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6月22日(金)

 大阪での仕事は一応無事に終わる。外回りをするわけではなく、事務所での仕事で、知っている方も比較的いる場所だったので、まあなんとか(後から考えればああすればこうすればということは尽きないのだけれど)。
 仕事の後、大阪の上司の方と軽くお酒を飲みながら食事する。仕事の話から、大阪の街は東京に例えるとそれぞれどこに近いのかとか、果ては国立民族学博物館、梅棹忠夫の話題からトマソンや路上観察にまで話題が及ぶ。いやあ、意外なところに意外なことをご存じの方がいらっしゃるんですねえ。

 そして、上司の方と別れ、ホテルの前を素通りし、私は梅田に向かうのであった(ええ!?)

 なぜなら、梅田で手帳の会の方と飲むことになったので。簡単に「手帳の会の方」と書きましたが、その方神奈川在住です。なんと用事があって大阪に来られており、今朝パソコンのアドレスにメールが入っていたのを、PHSからたまたま見て知ったのです。せっかくなので、飲もうということになる。お互い東京在住と神奈川在住で、東京でも神奈川でも二人で飲んだことはないのに。なぜか梅田のバーで飲む。夜11時過ぎから。
 有意義な話からしょうもない話まで、あれこれと盛り上がる。俺は手帳オフの二次会のノリでした。しかも調子に乗ってtwitterにしゃべった話題(ダジャレとか)をつぶやく。我ながらひどい。そしてここで、俺は関東でも横浜などは中央に専用車があることを知るのだった。

 当然終電は逃し、タクシーでホテルに帰る。しかし、大阪は意外と色々な街が近い印象を受ける。それは翌日電車で移動していても感じるのでした。
 今回宿泊したホテルは門限がないのがありがたい。またまた一階のコンビニで飲み物を買って、風呂に入って、だらだらとテレビを見てから寝る。普段はラジオ派の俺で、今回も携帯用ラジオを持参したのですが、こちらでは周波数が分からなくて聞けず。PHSでネットを見るのもなんとなくおっくうで(ホテルは有線LANのみなので、PHSの回線で繋がなければならない)、珍しくテレビを見たなあ。関西のテレビ局の番組が結構興味深くて。吉本の小藪千豊さんがあちこちの番組に出ていたり。あと、サンテレビの「おとなの子守歌」も見たよ。笑福亭鶴光師匠のいくつになってもぶれない面白さ。


6月23日(土)

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 この日も朝食はホテルと直結したコンビニエンスストアでパンを買って食べる。こちらに来てからあまり食欲がないが、特に空腹になるわけでもないし、具合が悪くなるわけでもないので、無理には食べないことにする。

 ホテルの最寄駅は、地下鉄の肥後橋駅だったのだけれど、ホテルの前の交差点は、そこだけ見るとなんとなく赤坂見附っぽい。交差点があって、北にお堀(土佐堀)があって、上に高速道路。地下鉄の駅もある。まあ、力説するほど似てはいないけれど、なんとなく通ずるものはある気がします。

 8時半頃にはホテルをチェックアウト。お世話になりました。そこから地下鉄で西梅田まで行き、JRの北新地から東西線に乗る。そして数分で御幣島(みてじま)へ。このあたりは地下を移動していたので、まわりの景色は分からず。御幣島の駅を出ると、住宅街といった雰囲気の町に。もしかしたら、自分が出た側の出口がそうだった、ということなのかもしれないが。しかし、出張帰りのスーツ姿で、この駅に降りるという不思議さよ。

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 とことこと10分くらい歩くと、会場の西淀川区民ホールに到着。ここで行われた、全ファミ協会大阪支部のオフ会に参加する。東京で行われているアナログゲーム(ボードゲーム、カードゲーム)とファミコンを遊ぶ会「全ファミ協会」の大阪出張会。ここで遊んだゲームについては、ブログに書いたレポートをご参照あれ。

木の葉燃朗の「本と音楽の日々」
 ・「ここはっ! 支部長にっ! 仕掛けるしかっ!」:「全ファミ協会大阪支部」参加レポート(2012.06.23@西淀川区民ホール)
 ・ 【本日のたほいやレポート】6月23日(土)@「全ファミ協会」大阪支部(たほいや大阪初夏の陣)


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 全ファミ協会の大阪ゲーム会を終えて、御幣島駅からJR東西線に乗る。時間があれば行きに気になった宮脇書店を覗いてみたかったが、時間が足りなくなりそうであきらめる。御幣島からは10分足らずで尼崎へ。兵庫県です。そんなにすぐに大阪から兵庫に着くのが不思議な感じ。ただ、尼崎駅は乗り換えのためなので駅のホームの移動のみ。JR京都線で東に戻って大阪駅へ。
 大阪駅、梅田駅は巨大で乗り換えや移動が大変と聞いていたが、たしかに。各線の駅があるし、地下街もあるし、これは迷いそう。東京の駅でいうと、新宿に近いのかなあという印象。

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 そんな中、目的地に向かって北東へ。阪急の高架下にある古本屋街「阪急古書のまち」へ。最近はほとんど古本屋めぐりをしていないとはいえ、十代の頃からの古本好きとしては見に行きたいと思っていた。
 聞いた話では、お店の数も減っているらしいが、それでも伝統的な雰囲気の古本屋が並ぶ。その中でも敷居が低そうな数店を覗く。印象的だったのは、演芸の本の棚。さすが大阪という品ぞろえ。東京の古本屋の場合、落語や関東の笑芸人の本が多いが、こちらは吉本、松竹、上方落語を中心に、関東の笑いも含めて多くの本が並ぶ。時間がなくてなかなかゆっくりは見ることが出来なかったが、面白かったです。それから、高架下という場所の雰囲気も好きです。梅田の駅前よりも落ち着いた雰囲気が。雰囲気は、東京駅の八重洲地下街にも近いものを感じる(こちらは地下ではないけれど)。

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 そして、更に北東の茶屋町へ。かつては昔ながらの住宅街だったそうですが、今は書店や文具店が入ったビルはあるし、劇場や映画館はあるし、個人的にはかなり興味を惹かれる。

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 まず、丸善&ジュンク堂へ。この中にあるナガサワ文具センターを訪ねる。神戸や大阪で有名な文房具店です。ここは書店の一角ということでそれほど大きくないが、スタンダードな事務用品から万年筆などの高級文具、そして輸入文具もあれば、関西のブランドの文具や小物もあったりと、色々なジャンルがまとまっている。
 せっかくの記念にということで、ちょこっとしたボールペンと消しゴムを買う。

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 その後向かいにあるロフトへ。フロアも多く、大きい。雰囲気としては東京の渋谷や吉祥寺のロフトに近い。上のフロアには無印良品とヴィレッジヴァンガードもあり。地下は映画館のテアトル梅田。もし東京に同じようなつくりの店があったら、一時期の俺だったら喜んで通ったような組み合わせ。
 ヴィレッジヴァンガードと文房具のフロアを眺める。文房具フロアにおもしろメモ帳というコーナーがあって、レコードジャケットやしわくちゃの紙など、珍しいデザインのメモ帳が色々。これはあまり見たことがないので、大阪のメーカーの商品かもしれないと思って記念に一冊買う。
 最後はNu茶屋町の中にあるスタンダードブックストアへ。店名にスタンダードとありながら、本だけでなく文房具などの雑貨あり、カフェも併設。ヴィレッジヴァンガードがもっと洗練されたような雰囲気。私はこの店の感じも、ヴィレッジヴァンガードのある種の猥雑さも、どちらも好きです。

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 ということで茶屋町訪問も終わり。梅田から地下鉄で新大阪へ。よく考えたら、大阪からJRの方が近かったかも。新大阪ではおみやげを買い、新幹線の切符を買う。どこかで食事でもしようかと思ったが(そういえば昼食も食べていない)、結構混んでいるのと相変わらず食欲がないので、逆に悩む。大阪らしいものを食べてみたいとも思ったのですが。
 結局、新幹線の駅構内にドトールコーヒーがあったのでここでサンドイッチとコーヒーを。しかし、これじゃ東京にいる時とほとんど変わらんな。あとは新幹線の中で食べるお菓子とお茶を買って、ホームへ。
 帰りの新幹線は窓側だったけれど、夜だと景色もほとんど見えず。お菓子を食べ、本を読み、キーボード付きのPHSでたほいやのレポートを書き、時々寝て(座った姿勢でずっと寝るには2時間半は長い)、といううちに東京に帰り着きました。
 そして帰りの東京駅でも、指定席券を自動改札に通し改札が開かない俺。行きとおんなじかーい! 我ながら学習能力がない。

 いやあ、実質二泊三日でしたが、密度が濃くてあっと言う間だった。ただ、太陽の塔や難波・日本橋など、他にも訪ねてみたい場所は色々あるので、また機会があれば大阪には行ってみたいと思っています。


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