●はじめに −スタートは意味もなくハードボイルドに−
11月23日(木)、昼の12時、俺はJR三鷹駅に降り立った。目的はご想像の通り。古
本屋だ。
これまで未踏の地であった三鷹の古本屋を、ひとつめぐってみようという魂胆だ。
さっそく、駅の北口にある三軒へ向かう。
●三鷹 北口編
うわーん、全部営業してないよー。
事前に、多摩書房・雄峰堂書店・才谷屋書店という三店舗の場所を確認していたの
だが、いずれも営業時間前、または休日のようで、シャッターが閉まっていました。とり
あえず、写真だけ撮ってくる。
開店まで待つ、または後ほど戻ってくることも考えたが、吉祥寺にも行くつもりだった
ので、時間上間に合わず、断念。ううむ、幸先不安だ。
とりあえず、北口にTSUTAYAがあったので、入ってみる。中古CDを購入。小島麻由
美『ブルーメロディ』(2004年,PCCA-02066)。
ちなみに、三鷹の古本屋・本屋の地図をつくりました。こちらからどうぞ。
●三鷹 南口編
その後、南口へ。南口の駅前にも、出てすぐのところに古本屋があるはずなのだ
が、その住所の場所にはそれらしき店はありませんでした。
ううむ、俺はこの街に嫌われているのかなあ。
とりあえず、駅前の歩行者天国を南に南にと歩く。事前の下調べでは、この通りの周
辺に古本屋が数軒あることになっている。
歩きながら色々と感じたこと。
まず、吉祥寺の一駅隣なのに、随分雰囲気が違うなあということ。なんとなくのんびり
した雰囲気が漂う。それは、例えば駅前でも信号が少ないとか、まっすぐな道が多いと
か、そうした点から感じるのだと思う。
しかし、通りに面した商店街には、書店の数は多いものの古本屋はなかなか見当た
らない。
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しかしそんな中、ようやく本日最初の古本
屋に到着。げんせん館。俺は古書会館やデ
パートの古本市に出展しているのは見たこ
とがあったが、店に来るのは初めて。
比較的新しい単行本・文庫本・マンガ・雑
誌などがそろっている。しかし、購入はな
し。
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げんせん館を出て、さらに南下。
珍しい貸本屋(→)、新刊書店(↓)
などを見つける。
ただ、時間の関係で中には入らず。
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ひたすら南下し、上々堂に到着。「しゃんしゃんどう」と読みます。ここは、中央線沿線
らしい、こざっぱりした雰囲気の漂う古本屋。子供向けの本や、料理関係の本などが
多く、他にも岡崎武志氏セレクトの古本が並ぶ棚もある。入口そばには大きな台があ
って、本が展示されている。
ここで三冊購入。
・古川緑波『ロッパの悲食記』(1995年,ちくま文庫)
喜劇役者古川緑波の、食べものに関する文章を集めた本。
・雑誌『話の特集 1994年5月号』(話の特集)
店頭の均一棚で購入。安かったのと、特集が「ファミコンで遊ぶ」だったので、あまり
知らない雑誌だが購入。
・砂川啓介『カミさんはドラえもん』(2001年,双葉社)
著者は俳優・タレントで、大山のぶ代さんのご主人。ふたりの間の色々なエピソード
が紹介される。
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上々堂の隣にも、時代屋という古本屋がある。
しかしこちらは、ゲーム、CD、マンガがメインのよう
だ。
だからというわけでもないが、購入はなし。
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さて、ここからもさらに南下するのです。しかし、ここからはバスに乗る。禅林寺という
お寺の前の「八幡前」から「三鷹警察署前」まで、。停留所で言えばみっつ分なんです
けれどね。
で、バス停を降りると、市立三鷹図書館だった。誰でも入れるので、せっかくなので
入ってみる。さすがに中の写真は撮れないので、外観を。
しかし、ここまで来てしまうと完全に住宅街である。俺も、電車とバスを乗り継いでこ
こまで来るとは思わなかったよ。しかし、それには理由がある。この図書館のそばにあ
る古本カフェ「フォスフォレッセンス」を見にきたかったからである。
このお店、店名は太宰治の短編小説からつけられた。店主さんがファンらしい。こじ
んまりとしていて、いい雰囲気のお店。家の近くにあれば、通うだろうなあ。
ただ、今日は俺が本の入ったトートバッグを抱えていたので、勝手に落ち着かない気
分になってしまい、本棚を一通り見て出てしまう。あの日、店のお客さんや店員さん
が、挙動不審な大男を記憶しているとしたら、それはきっと俺です。
と、ここで三鷹編はおしまい。次は吉祥寺です。吉祥寺までは、再びバスで行きま
す。
フォスフォレッセンスの近くの、三鷹市役所前から、吉祥寺行きのバスに乗る。この
路線は、地元の人の足なんだろうなあなどと思いながら、そこに紛れ込んだ自分という
のをちょっと面白く思う。
しかし、暖かい陽気が気持ちいいのと、なんだかんだ言って歩き続けたので疲れてし
まい、バスの中で熟睡してしまう。
気がつくと、吉祥寺の南口に向かう狭い通りへ、バスが進入するところだった。という
ことで、この間の景色は全然覚えておりません。
●吉祥寺編
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吉祥寺では、まず駅南の古本センターへ
行く。
しかし、本日はここでは購入はなし。
吉祥寺は、休日ということもあって、人の
数がすごい。そんな中を縫うようにして、駅
南、井の頭通り沿いのよみた屋、JR線高架
下のりぶる・りべろを見る。
しかし、この二店舗でも購入はなし。
ううむ、不調だ。とりあえず、りぶる・りべろ
の隣のラーメン屋武蔵家でラーメンを食
べ、後半戦に向けて英気を養う。
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次は雑貨やCDも売っている新刊書店ヴィ
レッジヴァンガードへ。おお、ここもすごい数
の人だ。
そんなわけで、一通りは見るものの、ここ
でも購入はなし。
そこから五日市街道沿いまで出て、藤井
書店へ。ここで本日の吉祥寺初の購入。全
部で三冊。
・米谷知己『ギタリストに送るヤマハ
QY70めちゃラク作曲法』(1999年,リット
ーミュージック)
このQY-70という機械を持っているので、
気になって購入。
・森村泰昌『空想主義的芸術家宣言』
(2000年,岩波書店)
・森次晃嗣『ダン モロボシダンの名をか
りて』(2000年,扶桑社文庫)
→森次氏は、「ウルトラセブン」のモロボシ
ダン役でも知られる俳優さんです。
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藤井書店を出て、そのまま五日市街道を東に進み、古本すうさい堂へ。ここで本を
二冊、CDを二枚購入。
・みうらじゅん・山田五郎・泉麻人・安斎肇『崖っぷち大賞完結編 崖っぷちオヤ
ジ』(1999年,毎日新聞社)
「○○といえば?」という質問に対し、誰でも知っている常識と、一部の人しか知らな
い非常識の境目、崖っぷちはどこかを話し合って決める本。
実際は、みうらじゅん・山田五郎・泉麻人・安斎肇という四人の雑談という感じで、こ
れが面白い。同じシリーズの『日本崖っぷち大賞』(1998年,毎日新聞社)、『輝け!日
本崖っぷち大賞』(1998年,毎日新聞社)も、読んでいます。
・太田垣晴子『こんな生活』(2002年,メディアファクトリー)
著者はエッセイ・レポートマンガを多く手がけるマンガ家。この本は、過去色々な雑誌
に掲載したエッセイマンガをまとめたもの。
・サウンドトラック『キイハンター ミュージックファイル』(1993年,VPCD-81034)
・THE MARKETTS『BATMAN THEME』(1993年)
「バットマン」のイメージアルバム。試聴させてもらって、かっこ良かったので購入。
その後、しばらくすうさい堂の店主さんと雑談。そして、吉祥寺を後にしたのであっ
た。
●まとめ
三鷹については、それぞれの店が比較的離れているという点が玉に瑕だが、いずれ
の店も一回は行ってみる価値があると思った。
お近くにお住まいの方で、本好きの方は、休日の散歩コースとしておすすめします。
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