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2004年11月23日(木) 吉祥寺のその先へ−三鷹・吉祥寺古本屋めぐり− (2004.12.26掲載)

●はじめに −スタートは意味もなくハードボイルドに−
 11月23日(木)、昼の12時、俺はJR三鷹駅に降り立った。目的はご想像の通り。古 本屋だ。
 これまで未踏の地であった三鷹の古本屋を、ひとつめぐってみようという魂胆だ。
 さっそく、駅の北口にある三軒へ向かう。

●三鷹 北口編
 うわーん、全部営業してないよー。
 事前に、多摩書房雄峰堂書店才谷屋書店という三店舗の場所を確認していたの だが、いずれも営業時間前、または休日のようで、シャッターが閉まっていました。とり あえず、写真だけ撮ってくる。

     

 開店まで待つ、または後ほど戻ってくることも考えたが、吉祥寺にも行くつもりだった ので、時間上間に合わず、断念。ううむ、幸先不安だ。
 とりあえず、北口にTSUTAYAがあったので、入ってみる。中古CDを購入。小島麻由 美『ブルーメロディ』(2004年,PCCA-02066)


 ちなみに、三鷹の古本屋・本屋の地図をつくりました。こちらからどうぞ。

●三鷹 南口編
 その後、南口へ。南口の駅前にも、出てすぐのところに古本屋があるはずなのだ が、その住所の場所にはそれらしき店はありませんでした。
 ううむ、俺はこの街に嫌われているのかなあ。
 とりあえず、駅前の歩行者天国を南に南にと歩く。事前の下調べでは、この通りの周 辺に古本屋が数軒あることになっている。

 歩きながら色々と感じたこと。
 まず、吉祥寺の一駅隣なのに、随分雰囲気が違うなあということ。なんとなくのんびり した雰囲気が漂う。それは、例えば駅前でも信号が少ないとか、まっすぐな道が多いと か、そうした点から感じるのだと思う。
 しかし、通りに面した商店街には、書店の数は多いものの古本屋はなかなか見当た らない。
  

 
 しかしそんな中、ようやく本日最初の古本 屋に到着。げんせん館。俺は古書会館やデ パートの古本市に出展しているのは見たこ とがあったが、店に来るのは初めて。
 比較的新しい単行本・文庫本・マンガ・雑 誌などがそろっている。しかし、購入はな し。

 げんせん館を出て、さらに南下。
珍しい貸本屋(→)、新刊書店(↓)
などを見つける。
 ただ、時間の関係で中には入らず。

 ひたすら南下し、上々堂に到着。「しゃんしゃんどう」と読みます。ここは、中央線沿線 らしい、こざっぱりした雰囲気の漂う古本屋。子供向けの本や、料理関係の本などが 多く、他にも岡崎武志氏セレクトの古本が並ぶ棚もある。入口そばには大きな台があ って、本が展示されている。


 ここで三冊購入。

・古川緑波『ロッパの悲食記』(1995年,ちくま文庫)
 喜劇役者古川緑波の、食べものに関する文章を集めた本。
・雑誌『話の特集 1994年5月号』(話の特集)
 店頭の均一棚で購入。安かったのと、特集が「ファミコンで遊ぶ」だったので、あまり 知らない雑誌だが購入。
・砂川啓介『カミさんはドラえもん』(2001年,双葉社)
 著者は俳優・タレントで、大山のぶ代さんのご主人。ふたりの間の色々なエピソード が紹介される。

 上々堂の隣にも、時代屋という古本屋がある。
 しかしこちらは、ゲーム、CD、マンガがメインのよう だ。
 だからというわけでもないが、購入はなし。

 さて、ここからもさらに南下するのです。しかし、ここからはバスに乗る。禅林寺という お寺の前の「八幡前」から「三鷹警察署前」まで、。停留所で言えばみっつ分なんです けれどね。
 で、バス停を降りると、市立三鷹図書館だった。誰でも入れるので、せっかくなので 入ってみる。さすがに中の写真は撮れないので、外観を。


 しかし、ここまで来てしまうと完全に住宅街である。俺も、電車とバスを乗り継いでこ こまで来るとは思わなかったよ。しかし、それには理由がある。この図書館のそばにあ る古本カフェ「フォスフォレッセンス」を見にきたかったからである。


 このお店、店名は太宰治の短編小説からつけられた。店主さんがファンらしい。こじ んまりとしていて、いい雰囲気のお店。家の近くにあれば、通うだろうなあ。
 ただ、今日は俺が本の入ったトートバッグを抱えていたので、勝手に落ち着かない気 分になってしまい、本棚を一通り見て出てしまう。あの日、店のお客さんや店員さん が、挙動不審な大男を記憶しているとしたら、それはきっと俺です。

 と、ここで三鷹編はおしまい。次は吉祥寺です。吉祥寺までは、再びバスで行きま す。
 フォスフォレッセンスの近くの、三鷹市役所前から、吉祥寺行きのバスに乗る。この 路線は、地元の人の足なんだろうなあなどと思いながら、そこに紛れ込んだ自分という のをちょっと面白く思う。
 しかし、暖かい陽気が気持ちいいのと、なんだかんだ言って歩き続けたので疲れてし まい、バスの中で熟睡してしまう。
 気がつくと、吉祥寺の南口に向かう狭い通りへ、バスが進入するところだった。という ことで、この間の景色は全然覚えておりません。

●吉祥寺編
 吉祥寺では、まず駅南の古本センター 行く。
 しかし、本日はここでは購入はなし。

 吉祥寺は、休日ということもあって、人の 数がすごい。そんな中を縫うようにして、駅 南、井の頭通り沿いのよみた屋、JR線高架 下のりぶる・りべろを見る。
 しかし、この二店舗でも購入はなし。

 ううむ、不調だ。とりあえず、りぶる・りべろ の隣のラーメン屋武蔵家でラーメンを食 べ、後半戦に向けて英気を養う。


 次は雑貨やCDも売っている新刊書店ヴィ レッジヴァンガードへ。おお、ここもすごい数 の人だ。
 そんなわけで、一通りは見るものの、ここ でも購入はなし。

 そこから五日市街道沿いまで出て、藤井 書店へ。ここで本日の吉祥寺初の購入。全 部で三冊。

・米谷知己『ギタリストに送るヤマハ QY70めちゃラク作曲法』(1999年,リット ーミュージック)
 このQY-70という機械を持っているので、 気になって購入。

・森村泰昌『空想主義的芸術家宣言』 (2000年,岩波書店)

・森次晃嗣『ダン モロボシダンの名をか りて』(2000年,扶桑社文庫)
→森次氏は、「ウルトラセブン」のモロボシ ダン役でも知られる俳優さんです。


 藤井書店を出て、そのまま五日市街道を東に進み、古本すうさい堂へ。ここで本を 二冊、CDを二枚購入。

・みうらじゅん・山田五郎・泉麻人・安斎肇『崖っぷち大賞完結編 崖っぷちオヤ ジ』(1999年,毎日新聞社)
 「○○といえば?」という質問に対し、誰でも知っている常識と、一部の人しか知らな い非常識の境目、崖っぷちはどこかを話し合って決める本。
 実際は、みうらじゅん・山田五郎・泉麻人・安斎肇という四人の雑談という感じで、こ れが面白い。同じシリーズの『日本崖っぷち大賞』(1998年,毎日新聞社)『輝け!日 本崖っぷち大賞』(1998年,毎日新聞社)も、読んでいます。

・太田垣晴子『こんな生活』(2002年,メディアファクトリー)
 著者はエッセイ・レポートマンガを多く手がけるマンガ家。この本は、過去色々な雑誌 に掲載したエッセイマンガをまとめたもの。

・サウンドトラック『キイハンター ミュージックファイル』(1993年,VPCD-81034)
・THE MARKETTS『BATMAN THEME』(1993年)
 「バットマン」のイメージアルバム。試聴させてもらって、かっこ良かったので購入。

 その後、しばらくすうさい堂の店主さんと雑談。そして、吉祥寺を後にしたのであっ た。

●まとめ
 三鷹については、それぞれの店が比較的離れているという点が玉に瑕だが、いずれ の店も一回は行ってみる価値があると思った。
 お近くにお住まいの方で、本好きの方は、休日の散歩コースとしておすすめします。



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