2003.11.21(金) 下町の名店を巡る 〜谷中・千駄木書店めぐり (2004.5.
7掲載)
|
|
ずいぶんと時間が空いてしまいましたが、2003年の11月に千駄木・谷中を歩いて
きた際の記録を掲載します。
谷中・根津・千駄木というと、東京の下町好きの人には注目されている町だ。しか
し、知らない人には場所がわかりにくいのではないだろうか。電車では、地下鉄千
代田線の根津駅・千駄木駅が最寄駅。JRでは山手線の日暮里・西日暮里の駅か
らが近い。ちなみに、千駄ヶ谷(渋谷区)と千駄木(文京区)はまったく別の土地な
ので、ご注意を。
この日は、JR日暮里駅から出発し、千駄木の新刊書店「往来堂書店」と古本屋
「古書ほうろう」へ行ってきた。その時の様子を、当日の記憶と、取っていたメモに
基づいて書いていこうと思う。
それでは、古本日記、はじまりです。
●まずはちょっと寄り道
JR日暮里駅を出て、最初に東に向かう。谷中とは逆の方向です。まずはこっちに
ある繊維問屋街をぷらぷら歩いてみる。ここは問屋街となっているが、小売もして
いる。とにかく服や生地が安い。特に女性にはおすすめです。日暮里繊維街の公
式HP(http://www.netlaputa.ne.jp/~nippori/)もありますので、興味がある方はどう
ぞ。
それから、駅の西に向かって歩く。御殿坂を下っていくと、谷中ぎんざ(http://
www.yanakaginza.com/)を通り抜けて、不忍通りに歩いていく。谷中ぎんざは、惣
菜屋、飲食店を中心に色々なお店が並ぶ。おいしそうな食べ物が多かった。
谷中ぎんざの中に武藤書店という書店を見つけ、入ってみる。いわゆる町の普
通の本屋という品揃えだが、CDとレコードも売っていたのがちょっと珍しかった。
「おすすめ演歌」と書かれた台にマイケル・ジャクソンのCDが置いてあったのが印
象に残った。我ながらしょうもないことばかり覚えているが。
●いよいよ千駄木へ
谷中ぎんざを抜けると、地名も台東区谷中から文京区千駄木になる。不忍通り
に出てから、しばらく南へ。団子坂への入口などを横目に見つつ、結構な距離を歩
く。11月にしては天気がよく、暖かかった。しばらく歩くと汗ばんでくるくらいだ。
そのまま歩いて、不忍通りが文京区本郷方面と根津・上野方面に分岐する辺り
に来ると、往来堂書店(http://www.ohraido.com/index.cgi)が見える。
ここは、噂どおりの面白い店だった。入ってすぐ左の棚に、いきなり岩波文庫・ち
くま文庫が並ぶ。そしてその奥には各社新書の棚。かなり大きいスペースが取られ
ている。右の棚ははテーマごとに文庫もハードカバーも一緒に本が並ぶ。真ん中に
はやや低めの本棚があり、文庫の新刊と小説が並んでいる。
雑誌は奥に並んでいる(雑誌は店頭にも一部)。マンガも奥に置かれていて、新
刊以外は結構マニアックな品揃え。マンガの品揃えはヴィレッジ・ヴァンガードなん
かに近い。
ここでは1冊購入。
・『THE下町情緒 散歩の達人 エリア版MOOK』(2003年,交通新聞社)
店頭に平積みされていたのを思わず購入してしまいました。上野・浅草・谷根千
(谷中・根津・千駄木)・千住といった町が紹介されている。
●今度は北へ
往来堂書店を出て、古書ほうろうを目指し北上する。途中、不忍通りにあるつけ
麺の店で昼食にする。つけ麺とぎょうざを注文。魚でだしを取っている(と思う)しょ
う油味のスープで麺を食べる。なかなかうまかった。
しかし、暑い。自動販売機で買ったペットボトルのお茶を飲みながらぷらぷらと歩
く。やがて古書ほうろう(http://www.yanesen.net/horo/)に到着。
中はけっこう広い。文庫は岩波文庫・ちくま文庫が多いのが印象に残った。他の
小説などの文庫本も棚を割いて並んでいる。小説やマンガなどの一般的な本もあ
り、奥には美術・デザイン・写真などの本の棚もある。雑誌や新刊のミニコミもあ
る。
店外には100円均一はないが、奥に100円均一(3冊200円)、300円均一(2冊500
円)の棚があった。
すべての棚をくまなく見て、下記の4冊を購入。
・武田花『嬉しい街かど』(1997年,文藝春秋)
著者は写真家でありエッセイスト、そして武田泰淳・百合子夫妻の子でもある。写
真とエッセイをまとめた本。
・雑誌『太陽 1999年9月号 特集:赤瀬川原平の謎』(平凡社)
・雑誌『STUDIO VOICE 1992年3月号 特集:カルトの王』(インファス)
・雑誌『STUDIO VOICE 1995年3月号 特集:Text Jockey Again!』(インファ
ス)
これらの雑誌類は、なんとなく面白そうだったので購入。
古書ほうろうを出て、JRの西日暮里駅に向かって歩く。5分くらいで駅に到着。こ
れにて本日は終了。
●まとめ
谷中・根津・千駄木は、自分にとってはあまり縁がない町だったのだが、実際に
歩いてみるとなかなか面白かった。書店めぐりだけが目的だと、ちょっと店の数も
少なくて物足りないかもしれないが、歩くことを楽しみに行ってみると、色々なもの
が見つけられるかもしれませんよ。
|
|
|