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木の葉燃朗の週刊ほんトーク

およそ週刊ペースで、気になる本の小ネタ、最近読んだ・読んでいる本を紹介していきます。
メールマガジン(木の葉燃朗の週刊ほんトーク - まぐまぐ!)ではサイトにない余計な話も含めて配信中。

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2009年4月 2009.04.04号 2009.04.11号 2009.04.18号 2009.04.25号


2009.04.04号

●本の小ネタです。

・東京創元社|文庫創刊50周年記念 作家が選ぶ創元推理文庫・創元SF文庫:
http://www.tsogen.co.jp/wadai/2009_suisen.html
 一部復刊もあります。

●読んだ本です。

・雑誌『群像 2009年 03月号』をじわじわと読んでいる。
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B001QV297Y/garakuta07-22/ref=nosim/
 いやあ、読みでがある。長嶋 有「戒名」が読みたくて買ったのだが、他にも川崎 徹(あのコピーライターの)「傘と長靴」とか、連載小説の李恢成「地上生活者」は、先入観なく読んで、面白かった。

・あとは、雑誌『TV Bros.(テレビブロス) 2009年4月4日号』。感想は下記のブログに書いたけれど、特集はいまいちだが連載陣は面白い記事が多かった。
http://blogs.dion.ne.jp/konohamoero/archives/8240951.html

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2009.04.11号

●本の小ネタです。

・NHK 私の1冊 日本の100冊 | 総合テレビ 隔週日曜(土曜深夜) 午前0:30〜放送
http://www.nhk.or.jp/book100/
 これまでNHK-BSで放送されていた番組が、総合テレビで放送開始。著名人が一冊の本を取り上げ、語るという内容。
 登場する方も、本も、興味深いものがちらほら。毎週チェックしようと思います。

・「TOKYO BY TOKYO」 〜HOW VERY TOKYO 英国グラフィックデザイナーによる東京の今〜
4/6(月)13:00〜4/22(水)21:00@BOOK1st.新宿店
http://www.book1st.net/blog/event_fair/gallery/050/
 結局まだ行っていないBOOK1st.新宿店。一度見に行きたい。

・DNP 大日本印刷ニュースリリース
丸善株式会社 株式会社ジュンク堂書店 大日本印刷株式会社
三社業務提携に関する協議開始の基本合意書を締結
http://www.dnp.co.jp/jis/news/2009/090324_1.html
 どの業界も厳しいんだなあと思わせる。競争の時代から提携での生き残りの時代になってきたのだろうか。

・《米ソニー》 グーグルと電子書籍配信で提携、専用端末で60万冊以上アクセス可能に(東京IT新聞)
http://itnp.net/category_betsu/20/2452/
 ソニーとグーグルの電子書籍の話よりは、アメリカのドキュメント共有サイト「Scribd」が気になる。
 「別名テキスト情報のユーチューブとも呼ばれる」(上記記事より)そうです。
Scribd http://www.scribd.com/

・第六回本屋大賞が決定! 不況にあえぐ出版界の救いとなるか? - エンタ - 日経トレンディネット
http://trendy.nikkeibp.co.jp/article/pickup/20090406/1025260/
 本屋大賞の1位〜3位は、順に湊かなえ『告白』(双葉社)・和田竜『のぼうの城』(小学館)・柳広司『ジョーカー・ゲーム』(角川書店)。

・医療情報のデジタル記事閲覧および販売 Medical e-hon(メディカルイーホン)
http://www.me-hon.ne.jp/meb/
 医療従事者向け電子書籍サイト。

●読んだ本です。

・ペリクレス・シャムスカ 『シャムスカ・マジック』(講談社)
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4062152312/garakuta07-22/ref=nosim/

 読み終える。大分トリニータのシャムスカ監督の著書。
 大分サポーターの人にとっては当たり前の話かもしれないけれど、就任後の大分の快進撃をいちサッカーファンとして見ている自分にとっては興味深かった。
 特に印象的だったのは、「バランス」という言葉。戦術だけでなく、チームの構成や監督自身の感情コントロールなど、様々な場面がこの言葉で表現される。そしてもうひとつ、「対話」も重要なポイントになる。大分のチーム内の結束力が「シャムスカ・ファミリー」と呼ばれるのは、単なる仲良し集団ということではない。監督から選手へ、選手間で、対話をすることが信頼になり、結束になるのだろう。

・あとは、『ちくま』(筑摩書房)とか『本』(講談社)とか、出版社のPR誌のバックナンバーを何冊か読む。上野のタウン誌(商店街のPR誌か)『うえの』とかも。
こういうA5サイズの活字中心の雑誌から、気に入ったところだけ読むのも、通勤途中にはいいなあと思う。

・そして今は、
泡坂妻夫『奇術探偵曾我佳城全集 秘の巻』(講談社文庫)
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4062737604/garakuta07-22/ref=nosim/
 を読んでいる。

 若くして引退した美貌の奇術師、曾我佳城を主人公にしたミステリーの短編集。

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2009.04.18号

●本の小ネタです。

★bk1に投稿した『シャムスカ・マジック』の書評が「今週のオススメ書評」に選ばれました
 4月23日頃まで下記のページに掲載されています。
オンライン書店ビーケーワン:書評ポータル
http://www.bk1.jp/contents/shohyou/Index
 投稿した書評と同じものは、ブログの下記記事にも掲載。
http://blogs.dion.ne.jp/konohamoero/archives/8288070.html

・TORI MIKI'S BLOG: Rock & SF & テツ
http://www.torimiki.com/2009/04/rock-sf.html
難波弘之ナイト〜Rock & SF & テツ・トーク!!〜
【日時】5月16日(土)開場17:00 開演18:00 End 21:00(予定)
【会場】TOKYO CULTURE CULTURE(ZeppTokyo2F地図)
【料金】前売券 \2,800 当日券 \3,300(ドリンク代別 \400〜)
【出演】難波弘之(ミュージシャン)
【ゲスト】とり・みき、大槻ケンヂ、他マル秘ゲストありかも!?
日本を代表するキーボードアーティストにして作曲家、編曲家、SF作家でもある難波弘之の一夜限りのとっても楽しい超スペシャルイベント!! 激レアヒストリートーク! 激レア映像や音源大公開! 豪華ゲストを招いての楽しいトークセッション! カルトクイズや大プレゼント大会や(…ミニライブもあるかも!?)難波ファンならず日本の全ロック、ポップスファン必見の一夜限りの超スペシャルイベント!!

・人気漫画家が前代未聞の雑誌掲載1か月後に自身サイト掲載を発表(オリコン) - Yahoo!ニュース
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090415-00000001-oric-ent
 出版社に依存しないビジネスモデルを模索する中での試みとのこと。
・佐藤秀峰 on Web http://satoshuho.com/

・イベント・書店情報|新潮社
http://www.shinchosha.co.jp/event/#20090425_01
日本文藝家協会イベント「文学の楽しみ」
[第1回]角田光代さん・川上弘美さん《書く私、読む私》――友達と話すように、文学のことを話そう。
日時 2009年4月25日(土)15:00〜(開場14:30)
会場 丸善丸の内本店 3F日経セミナールーム(千代田区丸の内1-6-4 丸の内オアゾ)
お申し込み&お問合せ先 丸善丸の内本店(03-5288-8881)

・アマゾン、同性愛関連書籍をランキングから除外--「システム不具合」に一時騒然:ニュース - CNET Japan
http://japan.cnet.com/news/media/story/0,2000056023,20391552,00.htm
 記事内の「同性愛者たちが登場する小説」がどのような内容かは不明だけれど、機械的に(キーワード一致などで)処理しているとすれば問題だろう。

●読んだ本です。

・泡坂妻夫『奇術探偵曾我佳城全集 秘の巻』(講談社文庫)を読んだ。
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4062737604/garakuta07-22/ref=nosim/
 若くして引退した美貌の奇術師、曾我佳城を主人公にしたミステリーの短編集。
 ミステリーと奇術の相性のよさを感じる。作家としては大変だろうけれど、マジシャンとしても知られた泡坂先生ならではの作品と思う。
 それと、明智小五郎に対する小林少年みたいな役割の串目匡一君という佳城さんの住み込み弟子がいるのだが、彼の存在感も独特。
 続きが気になるので、下巻にあたる『戯の巻』を注文しました。

・安倍 夜郎『深夜食堂』 (ビッグコミックススペシャル)を読んだ。
http://www.amazlet.com/browse/ASIN/409182160X/garakuta07-22/ref=nosim/
 最近新聞や雑誌で取り上げられているマンガ。深夜だけ開く、(繁華街の外れにありそうな)定食屋。メニューは特にないが、マスター(顔は怖いがいい人)がその日ある食材で作れるものは作ってくれる。店に集まる人も、ちょっとわけあり風。
 登場する食べ物が日常的なものなので(お茶漬けとかタマゴサンドとかオニオンリングとか)、食べ物そのものよりも食べ物にまつわる喜怒哀楽のエピソードが描かれる。
 一話一話はそんなに長くないが、印象に残る。

・小野塚 謙太『カラー版 超合金の男 -村上克司伝-』(アスキー新書)を読んでいる。
 http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4048677985/garakuta07-22/ref=nosim/
 私と同世代の男性なら、ひとつは持っていたのではないかと思うおもちゃ「超合金」。その生みの親であるデザイナー村上克司氏の半生記であり、氏の手がけた商品の紹介。懐かしいです。

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2009.04.25号

●本の小ネタです。

・ベストセラー盗用疑惑、TDL逸話集「最後のパレード」 : 社会 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20090419-OYT1T00854.htm
 収録された一編が「社団法人「小さな親切」運動本部が2004年に実施した同キャンペーンで日本郵政公社総裁賞を受けた作品に酷似」(上記記事より)しており、「2ちゃんねるには同ランドでの感動した出来事を紹介するコーナーがあり、そこへの書き込みと酷似した文章も、同書には複数収録されている。2ちゃんねるに書き込まれた時期は、同書の出版以前だった」(上記記事より)とのこと。
 出版社のページには釈明文が掲載されている。主張としては「周知の事実であって盗用ではない」ということのようですが、問題は内容ではなく文体が似ていることだと私は考える。
・サンクチュアリ出版
http://www.sanctuarybooks.jp/pc/news_20090420.html

・講談社BOOK倶楽部:夕子ちゃんの近道
http://shop.kodansha.jp/bc/books/topics/furacoco-ya/
 文庫化を記念して、「古道具屋フラココ屋の店長のブログ」という体の特設ページ。

・時事ドットコム:「太陽の帝国」のJ・G・バラード氏死去
http://www.jiji.com/jc/a?g=afp_cul&k=20090420021981a
 J・G・バラード、名前は知っているが本に手が出ない(難解そうで)作家の一人だった。

・オンライン書店ビーケーワン 写真集・文芸書・マンガ他バーゲンブック
http://www.bk1.jp/books/contents/booklist/0904_bb2009

・資格本「誤記」460か所…編集委託先を発行元が提訴 : ニュース : 教育 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/kyoiku/news/20090424-OYT8T00717.htm
 出版社の見解は、編集を担当した編集プロダクションの校正の質が原因で、誤字が多く絶版にせざるを得なかった、というもの。
 編集プロダクションの見解は、現行は最終的には出版社が確認しており、2005年から発売しているものについて2008年に気づいた点も問題、というもの。

●読んだ本です。

・下関マグロ『歩考力』(ナショナル出版)
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4930703492/garakuta07-22/ref=nosim/
 ライターの下関マグロさんは、以前から日常的に歩くことを習慣にしていて、山手線の内側なら基本的に歩くという。
 この本では、健康面ではなく「歩く人は仕事ができる」という点を中心に書かれている。たしかに、一番時間がかかる行程で出発する(遅れそうなら電車に乗る)ので遅刻はないとか、机の前であれこれ考える時間に、歩きながら電話をしたり色々考え事をすれば、仕事の効率は変わらないとか、興味深い話も多いです。
 個人的に「特にそうだ」と思ったのは、歩くと場所のつながりが見えてくるという話。電車やバスで移動しては分からないつながりが見えたりすることは、実際にあります。

・安倍夜郎 (「深夜食堂3」
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4091824471/garakuta07-22/ref=nosim/
 夜12時から朝7時まで開いている食堂を舞台にした連作短編マンガ。登場するのは多くの人が家庭料理として口にしたことがあるだろう料理の数々。
 シンプルな絵と限られたページ数に、食にまつわる人のドラマがぎゅっと凝縮されている。親子の情を描いた「あさりの酒蒸し」など、印象的。

・たかぎなおこ「ひとりぐらしも9年め」
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4840127662/garakuta07-22/ref=nosim/
 イラストレーターである著者が、東京での一人暮らしについて綴ったコミックエッセイ。
 なんというか、とてもたくましく感じる。深夜にコンビニに行くことや、明け方に朝刊が届く音などにびびったりしながらも、スーパーのお刺し身の特価品を狙うとか、家具の自作に挑戦するとか、大変かもしれないが楽しそうな生活を送っている。

 結婚した弟さんや友人を見ながら、これからいつまで一人暮らしが続くのかふと考えつつも、ご両親も一人暮らしの様子に安心しているし、一人暮らしは気楽で気ままなことも多いし、という感じのたかぎさんのようです。ファンとしてはこれから起こるエピソードが、また本にまとまることを期待したい。

・あとは定期購読のクラシック音楽情報誌「ぶらあぼ」を読んで行きたいコンサートに思いを馳せたり、赤瀬川原平「散歩の学校」や小野塚謙太「超合金の男」を読みかけて暮沢剛巳 「現代美術のキーワード100」を読み始めて、複数の本をばらばらと並行して読んだりしています。

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