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木の葉燃朗の週刊ほんトーク

およそ週刊ペースで、気になる本の小ネタ、最近読んだ・読んでいる本を紹介していきます。
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2008年5月

週刊ほんトーク(2008.05.04号)

■本の小ネタ

三省堂書店 公式ブログ 新書ガールズ
http://www.books-sanseido.co.jp/blog/paperback/

 「「新書ガールズ」とは、女性3名、男性1名の三省堂書店が誇る「新書のプロフェッショナル」です」とのこと。三省堂書店スタッフによる新書紹介のブログ。
 特にビジュアルをアピールしているでもないので、名前は「新書ガールズ」でなくてもという気もする。

編集長激白!「ジャンプがライバル」 度肝を抜く厚さで勝負に出た「月刊少年ライバル」 - 日経トレンディネット
http://trendy.nikkeibp.co.jp/article/pickup/20080501/1010177/

 講談社の新創刊漫画誌。広告を見たときは、「雑誌広告を模した別の商品(ゲームとかね)のパロディ広告」かと思ったが、本当に雑誌なのね。漫画雑誌のタイトルに『ライバル』というのは、意外にインパクトがあると思う。

アスキー合併とLOGiN休刊に思う:横山哲也の100年Windows:ITpro
http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/Watcher/20080430/300293/

 『LOGiN』が持っていた妙なノリ、面白さを懐かしむ記事。

青山ブックセンター:【文字を遊ぼう〜TYPOGallery〜】ABC六本木店×DTPWORLD (六本木店:2008年5月13日〜)
http://www.aoyamabc.co.jp/15/15_200805/typogalleryabcdtpworld.html

 雑誌『DTPWORLD』による文字デザイン(タイポグラフィ)の展示。  

■読んだ本

『GAME SIDE (ゲームサイド) 2008年 06月号 [雑誌]』 マイクロマガジン社  Amazon.co.jp楽天ブックス

 定期購読しているゲーム雑誌。
 今回の特集は『シリーズ特集 風来のシレン』と「シリーズ特集 infinity+integral」。
 『風来のシレン』は、メインのライターさんの思い入れの強さは感じた。でも、スーパーファミコン版を挫折した私が「もう一度やってみよう」という思いにはならなかったです。  「infinity+integral」は、アドヴェンチャーゲームのシリーズらしい。メインのライターさんの思い入れの強さは感じた(またか)。でも、遊びたいとは思えなかったな。最近、私はゲームにはストーリー性よりもシステムの面白さを求めるので。それに、ストーリー性に優れたという触れ込みのゲームで、そのストーリーに納得できた(そもそも最後まで遊べた)ものは、最近特に少ない気がする。

 短期連載「わが青春のサンソフト」、最後を飾った『リップルアイランド』編」は面白かったです。当時漫画版も読んでいたなあ。
 その他連載陣はいつもどおりの面白さ。

マイクロマガジン社:GAMESIDE(ゲームサイド) 最新号の紹介

■読んでいる本

秋元 大輔 『僕たち「海外組」がホンネを話した本―フロンティア精神に学ぶ世界で勝つためのサッカー論』(東邦出版) オンライン書店bk1Amazon.co.jp

 海外でプレー経験のある日本人サッカー選手を中心としたインタビュー。シジマール他、現在日本で活動する海外の元サッカー選手も紹介。
 それぞれの経験は興味深い。サッカー強豪国として有名な国だけではなく、世界の様々な地域(中米・東南アジア・アフリカなど)のリーグで日本人がプレーをしている(していた)ということからは、サッカーがいかに世界中に広まっているかを感じさせる。
 一方、インタビューの中で、「海外の経験から、日本はどうすれば強くなるか」という質問が必ずといっていいほどあるのだが、この答えは各人様々。多分、明確な答えはないのだろう。さらに、ライターの吉崎エイジーニョ氏(ドイツのアマチュア10部リーグでプレーした経験有り)がこの本で言っているように、代表チームが強くなることと同じくらい、自分の住む地域にサッカークラブがあることも重要というのも、そのとおりだと思う。私も、市区町村くらいの単位で、各1つずつサッカークラブがあって欲しい。
 だから、どこかの国を真似するのではなく、とにかく日本のサッカーを、代表チームやトップのクラブチームが世界で活躍できるくらい強く、そして自分の身近にサッカークラブが存在するくらい身近に、ということを思っていることが大事なのではないかと思う。

内田百間『御馳走帖』 (中公文庫) Amazon.co.jpオンライン書店bk1楽天ブックス

 内田百間が身近にいたら、大変だろうなあと思う。この頑なさと、自分の考えを通すためのへ理屈は。
 でも、遠くから眺めるように随筆で読んでいると面白いのも事実。近くにいたら迷惑かもしれない人が、笑いという点では貴重な存在なのかもしれない。


週刊ほんトーク(2008.05.11号)

■本の小ネタ

●映画の予告編の手法で本の内容を紹介する「ブックトレーラー」「マガジントレーラー」 - ニュース - nikkei BPnet
http://www.nikkeibp.co.jp/news/biz08q2/570623/

 「本や雑誌のコンセプトを映画の予告編のように映像で表現することで、消費者に訴求する」らしいです。マンガや写真集はいいと思いますが、活字の本と映像の相性はいいのだろうか。
 でも、昔『文學ト云フ事』(映画の予告編のような映像で、文学作品を紹介する)なんてテレビ番組もあったなあ。というか、フジテレビ関連の「ワッチミー!TV」で「ブックトレーラー」をやるのなら、そこで『文學ト云フ事』の再放送をしてくれ!

●asahi_com:第12回手塚治虫文化賞 マンガ大賞に「もやしもん」 - イベント情報
http://www.asahi.com/event/TKY200805100136.html

◇マンガ大賞 =「もやしもん」(講談社)石川雅之氏
◇新生賞   =島田虎之介氏
「トロイメライ」(青林工藝舎)で、レトロモダンな画調の上に多彩な挿話を一つの物語へ構成した清新な表現に対して
◇短編賞   =「グーグーだって猫である」(角川書店)大島弓子氏
愛猫との日常を通じて生と死の深奥なテーマを描き出した成果に対して
◇特別賞   =大阪府立国際児童文学館
貴重な資料となるマンガや児童書の収集と、こども文化の総合的研究などの四半世紀に及ぶ活動に対して

 『トロイメライ』は(というか今刊行されている島田虎之介氏のマンガ三冊は)、いくつもの物語が交差して大きな物語をつくる、という構造が面白いです。

●2007年木の葉燃朗が読んだ本ベスト5
http://www.h5.dion.ne.jp/~garakuta/book/book2007.html

 下記5冊(正確には5冊ではないが)について、簡単ですが書いています。
  イビチャ・オシム:著・長束 恭行:訳『日本人よ!』
  岡本太郎『今日の芸術』
  『最後から二番目の真実』他、フィリップ.K.ディック作品
  綱本将也/ツジトモ『GIANT KILLING』
  こうの史代全作品

■読んだ本

雑誌『intoxicate (イントキシケイト) vol.73 4/20発行号』

 タワーレコードで製作・配布している無料の雑誌。私は、タワーレコードが作っているフリーマガジンの中で、『intoxicate』が一番好きです。クラシック、ワールド、電子音楽、アヴァンギャルドなどの音楽と、ミニシアター系(単館系。シネコンなどで全国に上映されないような映画)を中心とした映画などの情報が紹介されている。

intoxicate (イントキシケイト) http://blog.intoxicate.jp/content/

秋元 大輔 『僕たち「海外組」がホンネを話した本―フロンティア精神に学ぶ世界で勝つためのサッカー論』(東邦出版) オンライン書店bk1Amazon.co.jp

■読んでいる本

雑誌『ゲームサイドLEVEL (レベル) 1 2008年 05月号』(マイクロマガジン社) 楽天ブックスAmazon.co.jp

 定期購読している雑誌『GAME SIDE』の増刊号(姉妹雑誌)。この号は創刊準備号です。『GAME SIDE』が最新のゲームからレトロゲームまで扱うのに対し、こちらは新作を中心に。またヴィジュアルを増やしていて、とっつき易い(マニアック過ぎない)誌面になっている。
 でも、実は情報の濃度は濃いです。

内田百間『御馳走帖』 (中公文庫) Amazon.co.jpオンライン書店bk1楽天ブックス

 実は今週は『御馳走帖』 はほとんど読んでいなかったのです。


週刊ほんトーク(2008.05.18号)

■本の小ネタ

青山ブックセンター:青山ブックセンター“本を持って外に出よう” 「ご近所ガイドマップ」プレゼント! (青山ブックセンター 5店、流水書房 広尾店にて) http://www.aoyamabc.co.jp/20/20_200805/_5.html
 店舗周辺のショップやスペースを紹介する地図。これはちょっと欲しいです。

「大学読書人大賞」―大学読書人大賞―大学文芸部イチオシの本
http://www.jpic.or.jp/dokushojin/

 大学の文芸部員が「2006年12月1日から2007年11月30日までに日本国内で第一刷が発行された、ISBNコードがついている本」から選んだ賞。
 2008年の大賞はアーサー・C・クラーク『幼年期の終わり』の光文社古典新訳文庫版。
 商売に(あまり)絡まないだけに斬新な選択というか、「今さら薦められなくても」と思うような平凡な選択というか。大賞以外の大賞候補のラインナップも見ると、審査をする人たちの読書傾向が推測できる。そして、私とは傾向が全然違うので、この賞は自分がこれから読む本を選ぶ参考にはならないことも分かる。
『幼年期の終わり (光文社古典新訳文庫)』 クラーク 池田 真紀子 光文社  Amazon.co.jpオンライン書店bk1楽天ブックス

Chabo!(チャボ)- 本で、もっと、世界にいいこと。
http://www.jen-npo.org/chabo/

 Charity Book Program( チャリティ・ブック・プログラム)。著作の印税の一部を寄付に回すプロジェクトとのこと。
 儲かっている人はどんどん社会に還元しなはれ(なぜか関西弁)。

■読んだ本

高田 渡『バーボン・ストリート・ブルース』(ちくま文庫) オンライン書店bk1楽天ブックスAmazon.co.jp

 2001年刊行の本の文庫化。半生記と、当時の考えを話した本。
 高田渡は、権威が嫌いな人だったのだろうと思う。権力だけでなく、あるひとつの考え方、主義に凝り固まることを嫌ったのだろう。その時その時で、自分が正しいと考えたものを選んでいたのだと思う。だから、飄々としているようで、実は芯がしっかり人だったのではないか。

雑誌『ゲームサイドLEVEL (レベル) 1 2008年 05月号』(マイクロマガジン社) 楽天ブックスAmazon.co.jp

■読んでいる本

内田百間『御馳走帖』 (中公文庫) Amazon.co.jpオンライン書店bk1楽天ブックス

 「雷魚」の中に出てくるされる、百間先生に祖母が話したという漁師の漂流の話が面白いので紹介します。
 漁師が漂流して辿り着いたのが外国の島で、「何を云うても通じりやせん。それでこつちも困つてしまうて、指二本出した」(p.64)。そうしたら「指が二本ぢやから、日本人ぢや云ふ事だけは通じたさうな」(p.64)。

 なるほどねえ。

 いやそんなわけはないだろう。この、一瞬附に落ちる気がして、実は全然違うというのは、面白いなあ。


週刊ほんトーク(2008.05.25号)

■本の小ネタ

●第54回N.Y.TDC展+2008日本タイポグラフィ年鑑受賞作品展:GINZA ITO-YA
http://www.ito-ya.co.jp/communication/event9f.html#s4

5月22日(木)-29日(木)@伊東屋銀座本館9Fギャラリー
※初日 午後6時半閉場/最終日 午後6時閉場

●ユーザーの質問にプロのマンガ家が「絵で答える」コーナー
http://itnp.net/category_betsu/9/1362/

 サイト「マンガナビ」で。漫画家とは羽入生純氏。

●ヒロイヨミ社通信 http://hiroiyomu.exblog.jp/
 テキストを集め、別々の紙に印刷してまとめた冊子「ヒロイヨミ」をつくっているとのこと。この冊子、気になります。

●第1回「マンガ大賞」が発表 その選考方法と狙いとは? - 日経トレンディネット
http://trendy.nikkeibp.co.jp/article/pickup/20080514/1011041/

■読んだ本

■読んでいる本

『「ダイヤモンドサッカー」の時代』 JDFA エクスナレッジ  Amazon.co.jp楽天ブックスオンライン書店bk1

 1968年-1988年、テレビ東京で(東京12チャンネル時代から)放送されていたサッカー番組「三菱ダイヤモンドサッカー」についての本。海外のクラブチーム、代表チームの試合のビデオを放送する番組です。
 私はリアルタイムで見たことはないのだが、この番組が日本サッカーに与えた影響の強さを感じる。

内田百間『御馳走帖』 (中公文庫) Amazon.co.jpオンライン書店bk1楽天ブックス


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