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木の葉燃朗の週刊ほんトーク

およそ週刊ペースで、気になる本の小ネタ、最近読んだ・読んでいる本を紹介していきます。
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2008年4月

週刊ほんトーク(2008.04.06号)

■本の小ネタ

●イタリア文化会館 東京 フェデリーコ・ダ・モンテフェルトロの小書斎 ・ストゥディオーロ
中部イタリアにおける人文主義とルネサンス
http://www.iictokyo.esteri.it/IIC_Tokyo/webform/SchedaEvento.aspx?id=249
日程: 2008年3月29日 - 2008年4月20日
時間: 11時〜18時 (入館は閉館の30分前まで)
場所: イタリア文化会館、エキシビション・ホール (1F)
観覧料:500円

 「本展では、ルネサンス文化が花開いたウルビーノ公国の君主、フェデリーコ・ダ・モンテフェルトロ公(1422-1482)がグッビオのドゥカーレ宮殿にもっていたストゥディオーロ(小書斎)を再現します」 とのこと。

●NEWS & EVENTS - 新着情報|MIKIMOTO ミキモト本店6階ミキモトホールにて モダン・咲く「宇野千代銀座スタイル」展 を開催します。
http://www.mikimoto.com/jp/news_events/topic_224.html
開催場所 銀座ミキモト本店
開催期間 2008年4月3日(木)〜4月15日(火) 11:00〜19:00 ※水曜定休

●イミダス http://imidas.jp/index.html
●本が無くなってもネットで最新版、集英社が最新用語事典「イミダス2008」をWebで公開 - 日経トレンディネット
http://trendy.nikkeibp.co.jp/article/news/20080404/1008806/

 本を買った人、携帯電話の有料サービスを申し込んだ人は、パソコンからも無料で情報が閲覧できる。

●字游工房_游書体ライブラリー_游明朝体ファミリー http://www.jiyu-kobo.co.jp/ytl/ymf.html
 読売新聞で読んだのですが、藤沢周平作品に適したフォントということで作られたそうです。

●オリコンが書籍の週間ランキングを提供開始--全国の推定売上部数に基づいたデータを公開:マーケティング - CNET Japan
http://japan.cnet.com/marketing/story/0,3800080523,20370832,00.htm

 私は書籍の(CDも)ランキングにはそんなに意味は感じませんが、気になる人は気になるのでしょう。

●ホーム|講談社コミックプラス http://kc.kodansha.co.jp/
●講談社がコミック・ポータルサイト「コミックプラス」を開設、試し読みも可能 - ニュース - nikkei BPnet
http://www.nikkeibp.co.jp/news/it08q1/566613/
●japan.internet.com Webビジネス - 講談社、全16誌のコミックポータル「講談社コミックプラス」β版をオープン
http://japan.internet.com/busnews/20080401/4.html

 これまでの各雑誌のサイトを統合したもののようです。

●島耕作、社長就任へ - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/entertainments/game/080401/gam0804011823001-n1.htm
●25年を経て「島耕作」、近く社長就任へ : ニュース : エンタメ : YOMIURI ONLINE(読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/entertainment/news/20080401-OYT1T00568.htm
●asahi.com:初代社長に島耕作専務 初芝・五洋HD - 文化・芸能
http://www.asahi.com/culture/update/0401/TKY200804010178.html

 各マスコミ(新聞)いっせいに、本当の企業の人事であるかのような記事を出したのが、センスの古さ・凡庸さを感じさせて趣がありました。

■読んだ本

星 新一『きまぐれエトセトラ』(角川文庫) Amazon.co.jpオンライン書店bk1楽天ブックス
 UFOに人間と同じ生命体が乗っている可能性を、惑星の生物史から極めて低いと結論付ける「UFOの警告」が興味深い。地球の今までの歴史を1日に例えると、今の人類が登場したのは最後の一分。他にも地球と同じような生物の生まれる星があったとして、そこに惑星外に行く乗り物を作る生物が誕生している確率は1/1440。それが今の我々と出会う可能性は1/2073600。だから、他の惑星の生物がUFOに乗っている可能性は低いだろうと。
 そして星氏が想像していたのは、未来から、今の地球の姿を考えさせるために物質または映像を送っているのではないかということ。

『ぼくたちのアニメ史 (岩波ジュニア新書 587)』 辻 真先 岩波書店 Amazon.co.jp楽天ブックスオンライン書店bk1
 作家辻真先氏が、NHKの番組制作者時代、アニメの脚本家時代を振り返り、現在までの代表的なアニメーションを紹介する。
 まず、御年77歳で今も現役でアニメを見ているというのが、若い感覚を持っているのだと思う(私は時々劇場アニメを見る程度で、テレビではまったく見ていない)。アニメ史とはいえ、あくまで辻氏の視点を通しての歴史です。作品の評価も、あくまで辻氏のもの。それでも、創成期からリアルタイムで現場にいた人の証言は、貴重です。人名のほとんどにルビが振ってあるのもありがたい。

■読んでいる本

北杜夫『マンボウ雑学記』(1981年、岩波新書)
 日本・お化け・看護婦・躁鬱についてのエッセイ集。「はしがき」によると、中学生や高校生向けのエッセイだということだが、今のジュニア向け新書よりも内容は高度(というか大人向け)という印象。
 「日本について」では、まず「日本書紀」や「古事記」に書かれている神代・神話の日本の話が面白い。「お化けについて」の妖怪・幽霊のエピソードとともに、物語として面白い。日本の古典文学を読んでみたくなる。
 それから、ところどころに体制(太平洋戦争時の軍部など)を批判する言葉が出てくるのは、岩波っぽい。

●大城 ゆか『山原バンバン』(ボーダーインク) Amazon.co.jp楽天ブックス
 沖縄の山原(やんばる)を舞台にして、女子高校生とその家族の日常を描いたマンガ。絵の雰囲気も、作中の時間の流れもリラックスしているので、ゆっくり読める。初刷が1994年で、この本は2004年に出た2刷。10年ぶりで、あとがきと書き下ろしページが追加されている。

『寺田寅彦随筆集 (第1巻) (岩波文庫)』 寺田 寅彦 岩波書店  Amazon.co.jpオンライン書店bk1楽天ブックス


週刊ほんトーク(2008.04.13号)

■本の小ネタ

●LIBRO TOPICS
http://www.libro.jp/web/topics/index.php

 JR日暮里駅構内(駅中)に、「リブロecute日暮里店」がオープンしていました。それほど面積は大きくないし、まだ周辺にお店がないのですが、LIBROができたのはちょっといいかもしれない。

●TAB が紙になった? “Tokyo Art Map”をご紹介します! | TABlog | Tokyo Art Beat
http://www.tokyoartbeat.com/tablog/entries.ja/2008/04/tokyo-art-map.html

 アート・デザイン情報のwebサイト「Tokyo Art Beat」が、イベント情報を紹介した地図をプリーペーパーとして配布。

●webDICE http://www.webdice.jp/
 雑誌『骰子』(アップリンク)がSNS機能付きのポータルサイトとして復活。
 そうか、『骰子』ってアップリンクが出していたのか。

●西荻ブックマークお知らせ | 第22回西荻ブックマーク 「タキヤン、ぜんぶ本の話」(出演・滝本誠×岡崎武志)
http://n-bookmark.jugem.jp/?eid=84

 「2008年5月18日(日)、今野スタジオMAREにて/16:30開場/17:00開演、料金1,500円」。

●展覧会情報映画資料でみる 映画の中の日本文学 Part1
http://www.momat.go.jp/FC/BUNGAKU1/index.html

会場 東京国立近代美術館フィルムセンター 展示室(企画展)
会期 2008年4月4日(金)〜7月20日(日)
 文学作品の映画化にスポットを当てた展示。

●「サンデー」&「マガジン」は創刊50年目突入 「ジャンプ」は40周年 「週刊少年マンガ誌」50年の歩み - 日経トレンディネット
http://trendy.nikkeibp.co.jp/article/special/20080407/1009002/

 6ページ目(下記のURL)からの藤子不二雄(A)先生インタビュー(↓)も興味深い。
http://trendy.nikkeibp.co.jp/article/special/20080407/1009002/?P=6

●【広川太一郎氏追悼企画】とり・みきが教える“広川流日本語吹替芸”の楽しみかた - 日経トレンディネット
http://trendy.nikkeibp.co.jp/article/special/20080409/1009159/

●教科書出版の大阪書籍が民事再生法申請、負債額66億円 - ニュース - nikkei BPnet
http://www.nikkeibp.co.jp/news/biz08q1/567905/

 記事によれば、株主だった銀行の経営破綻や少子化による業績悪化、さらに不動産仲介業を開始したが資金調達が追いつかなくなったなど、様々な原因があったようです。

●全国書店員が選んだ いちばん!売りたい本 本屋大賞
http://www.hontai.jp/

 2008は伊坂幸太郎『ゴールデンスランバー』が受賞。
『ゴールデンスランバー』 伊坂 幸太郎 新潮社  Amazon.co.jpオンライン書店bk1楽天ブックス

●マンガ大賞 http://www.mangataisho.com/
●大賞決定! (まんたい運営ブログ)
http://www.mangataisho.com/blog/2008/03/post_22.html

 本屋大賞のマンガ版のような賞。やはり書店員中心に審査を行っているようです。第一回受賞作は、石塚真一 『岳』(小学館)。石川雅之『もやしもん』 、あずまきよひこ『よつばと!』、よしながふみ 『大奥』などを抑えての受賞というのは、興味深い。
『岳 (1) (ビッグコミックス)』 石塚 真一 小学館  Amazon.co.jpオンライン書店bk1楽天ブックス

●時事ドットコム:大江健三郎賞に岡田利規氏
http://www.jiji.com/jc/c?g=soc_30&k=2008040700018

 第2回「大江健三郎賞」は岡田利規『わたしたちに許された特別な時間の終わり』(新潮社刊)が受賞。ソロ・ユニット「チェルフィッチュ」主宰で、劇作家・演出家の方のようです。
『わたしたちに許された特別な時間の終わり』 岡田 利規 新潮社  Amazon.co.jpオンライン書店bk1楽天ブックス

●広告批評:お知らせ
http://www.kokokuhihyo.com/comment.html

 2009年4月号(30周年記念号)で休刊とのこと。新聞に掲載された記事を読む限り、赤字によるものではなく、ネットによって広告が変わってきたことを受けて一旦区切りをつけるようです。

■読んだ本

北杜夫『マンボウ雑学記』(1981年、岩波新書)
日本・お化け・看護婦・躁鬱についてのエッセイ集。
 躁鬱についての部分では、自身の特に躁病の時期を振り返って分析している。また、周囲に躁鬱の人がいる場合の接し方は、今でも参考になる(励ましたりはっぱをかけてはいけないなど)。

●大城 ゆか『山原バンバン』(ボーダーインク) Amazon.co.jp楽天ブックス
 沖縄の山原(やんばる)を舞台にして、女子高校生とその家族の日常を描いたマンガ。</P> 色々興味深くて、まず沖縄と言っても、那覇と山原では暮らしている人の考え方や環境が違う。テレビの番組やCMが那覇のこと中心なのを、うらやましがったりうらやんだり。たしかに同じ東京といっても、繁華街と住宅街がまったく違うように、沖縄でも地区によって違うのだろうということを実感する。
 それから、マンガの持つ独特のリズム、音楽がその土地土地で独特のリズムを持っているように、文章やマンガを書く場合でも、その土地のリズムが流れるのかもしれない。マンガを読みながら、そんなことを考えた。

■読んでいる本

 荒俣 宏 『異都発掘―新東京物語』(1987年、集英社文庫)  Amazon.co.jpオンライン書店bk1楽天ブックス
 東京は「どこかが毎日のように捨てられ、消えていくのだ」(P.13)ということで、その消えた東京の痕跡を探し、あったかもしれない東京の姿を空想するレポート。1985〜87年にかけて雑誌に掲載されたものなので、ちょうど、小説『帝都物語』の執筆時期と重なっていたのかもしれない。『帝都物語』に登場した風水、東京の地下世界、さらには戦争の痕跡などがテーマとして登場する。
 最近久々に荒俣氏の本にはまっていますが、この本も、東京土地や建物に通常はない意味を与えて、まったく違う姿を見ることができて面白い。

『寺田寅彦随筆集 (第1巻) (岩波文庫)』 寺田 寅彦 岩波書店  Amazon.co.jpオンライン書店bk1楽天ブックス
 寺田寅彦随筆集は、実はなかなか読み進めていない。


週刊ほんトーク(2008.04.20号)

■本の小ネタ

●文芸社からのお知らせ - 文芸社:株式会社草思社様支援のご報告
http://www.bungeisha.co.jp/news/information/20080417.html
●草思社 http://www.soshisha.com/

 文芸社が草思社の支援を決定しました。

●Web LOGiN:PCゲーム情報誌ログイン
http://www.enterbrain.co.jp/login/
●PCゲーム専門誌「LOGiN」がウェブマガジンに:ニュース - CNET Japan
http://japan.cnet.com/news/media/story/0,2000056023,20371454,00.htm

 雑誌としては「5月24日発売の7月号をもって休刊」。PCゲームの専門誌というのは、今では結構厳しいよなあ。

●西荻ブックマークお知らせ | 第23回イベント告知 世田谷文学館のこと
http://n-bookmark.jugem.jp/?eid=85

 6月8日(日)を予定。元世田谷文学館学芸員の方を招いてのトークショー。

●【Part3「懐かしマンガをネットで買う方法」追加!】 「週刊少年マンガ誌」50年の歩み - 日経トレンディネット
http://trendy.nikkeibp.co.jp/article/special/20080407/1009002/?P=15

 コミックパーク(オンデマンド出版)・eBook Japan(電子書籍)・復刊ドットコムの紹介

■読んだ本

 特になし。

■読んでいる本

 荒俣 宏 『異都発掘―新東京物語』(1987年、集英社文庫)  Amazon.co.jpオンライン書店bk1楽天ブックス
 

『寺田寅彦随筆集 (第1巻) (岩波文庫)』 寺田 寅彦 岩波書店  Amazon.co.jpオンライン書店bk1楽天ブックス


週刊ほんトーク(2008.04.27号)

■本の小ネタ

stylelog http://www.stylelog.jp/home/Main.do
本のようにめくれるデジタルブックを簡単作成できる「stylelog」:ニュース - CNET Japan
http://japan.cnet.com/news/media/story/0,2000056023,20371927,00.htm

 こういう、デジタルブックが作れるサービス、流行するのかもしれません。

■読んだ本

『カラスヤサトシ 3 (3) (アフタヌーンKC) (アフタヌーンKC)』 カラスヤ サトシ 講談社  Amazon.co.jpオンライン書店bk1楽天ブックス
 自分の私生活や趣味(ガシャポンのフィギュアを戦わせたり)を結構赤裸々に描いているのが、面白さとともに迫力を感じさせる。

 荒俣 宏 『異都発掘―新東京物語』(1987年、集英社文庫)  Amazon.co.jpオンライン書店bk1楽天ブックス

『寺田寅彦随筆集 (第1巻) (岩波文庫)』 寺田 寅彦 岩波書店  Amazon.co.jpオンライン書店bk1楽天ブックス

 ガイドブックやマニュアルの功罪を考える「案内者」、笑いを分析する「笑い」、田舎の生活は人々が親切過ぎる(干渉される)ので避けたいが、田舎の祭りなどにある都市にはない不可思議さは必要だという「田園雑感」など、面白かった。

■読んでいる本

内田百間『御馳走帖』 (中公文庫) Amazon.co.jpオンライン書店bk1楽天ブックス

 他人の家を訪ねたときに、気安く御馳走をして欲しくない(自分の食事のペースがあるから)という「饗応」なんかは、いかにも内田百間らしい。


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