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木の葉燃朗の週刊ほんトーク

いきなり始まったこのコーナー。 タイトルどおり、およそ週刊ペースで 本に関するあれこれの情報を紹介しようと思います。基本的には、自分のブログ(木の葉燃朗の「本とデジタルと俺の日常と」)に 掲載したものの再録ですが、 ブログに載せきれなかった小ネタなども あわせて紹介していきます。
本に張っているリンクは、特に断り書きがなければ、オンライン書店bk1へのリンクです。

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■2006年2月

【2月19日〜2月27日号】 2006.03.04掲載

■ピエ・ブックスの本が気になる
 先日六本木のTSUTAYA TOKYO ROPPONGIで色々と本を見てきたのですが、気になる本の中で、不思議と「ピエ・ブックス」という出版社の本が多かった。
 デザインやアートの本を多く出版しているようです。これまであまり知らなかったのですが、ちょっと注目してみたい。
ピエ・ブックス http://www.piebooks.com/

 気になったのは下のような本。
・『帯のデザイン』(2006.1,ピエ・ブックス)
オンライン書店ビーケーワン:帯のデザイン
「書籍にまかれる帯のデザインを特集。効果的にデザインされている優れた帯デザインを多数ピックアップして、趣味・実用、アート、文芸、エンターテインメントの各ジャンル別に収録。デザイナーへのインタビューも収録する」(オンライン書店bk1の紹介文)

・『販売戦略とデザイン』(2005.12,ピエ・ブックス)
オンライン書店ビーケーワン:販売戦略とデザイン
「様々な業種の商品発売に伴う告知プロモーションを各商品ごとに紹介。思わず手に取るネーミングや、店頭で目を引くパッケージ、消費者の心をくすぐるノベルティなど、各々のアイテムを巧みに利用した例を多数収録」(オンライン書店bk1の紹介文)

・ケッセルスクライマー:制作 / 和田 侑子:訳『ケッセルスクライマーの2キロ』(2005.9,ピエ・ブックス)
オンライン書店ビーケーワン:ケッセルスクライマーの2キロ
「アムステルダムを拠点とするクリエイティブ集団「ケッセルスクライマー」の、重さ2キロあるずっしりとした作品集。ディーゼル、ハイネケンなどの広告からドキュメンタリー映画まで、約10年分の作品を紹介」(オンライン書店bk1の紹介文)

・『雑誌の目次百科』(2003.2,ピエ・ブックス)
オンライン書店ビーケーワン:雑誌の目主百科
「「こんどカッコよく、痩せるのはあなたです。」(アンアン)、「自販機撤去が世界の流れ」(週刊金曜日)、「ノッテカナイ?」(ブルータス)等、総合週刊誌や女性誌、ビジネス誌まで、雑誌の目次だけを一挙5000点余紹介!」(オンライン書店bk1の紹介文)

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■ちょっと、高校の頃の自然科学を思い出して勉強しようかなあ
 俺、高校生の頃、一応化学も生物も物理も地学も、基礎は授業を受けたんですよ。でも、理解できた(というか面白いと思えた)のは生物だけで、更に大学生になってからは生物もまったく講義を受けなかった。

 でも、今改めて思うと、自然科学の知識はもうちょっと身につけておけばと思うんですよねえ。
 下のような本、今から読んでも理解できるだろうか?
 
・左巻健男:編著『新しい高校化学の教科書』(2006.1,講談社ブルーバックス)
オンライン書店ビーケーワン:新しい高校化学の教科書
「検定の枠にとらわれず作り上げた画期的な理科教科書。具体的な物質をメインに据えながら説明し、物質にはくり返し化学式をつけて、化学式に慣れ親しむように工夫。化学と生活、環境との関わりについても取り上げる」(オンライン書店bk1の紹介文)

・栃内新・左巻健男:編著『新しい高校生物の教科書』(2006.1,講談社ブルーバックス)
オンライン書店ビーケーワン:新しい高校生物の教科書
「生命の成り立ちを「進化」という縦糸と、生物の「生き方」という横糸を織り上げるように編集した、検定外高校生物教科書。「読んでわかる」ことにこだわり抜いた、現代人に必須の科学的素養が身につく一冊」(オンライン書店bk1の紹介文)

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■「声に出して読みたい」朗読本ブームの次は、「書き写し本ブーム」到来か!?
 一時期朗読の本が流行しましたが、今度は写経、というか、お経に限らず「書き写し本」が流行するのかなあ。下の本が話題なのを見て、そんな風に思いました。

・大迫 閑歩:書/伊藤洋:監修『えんぴつで奥の細道』(2006.1,ポプラ社)
オンライン書店ビーケーワン:えんぴつで奥の細道

 上の本は、あらかじめ書かれている「奥の細道」を鉛筆でなぞり書きする本。小学校などで、かきかた(ペン習字)の授業で、そんな勉強をしたなあ。
 ちなみに朗読の本は、うんざりするくらいの数が出ていいます。言葉は悪いけれども、本当にそんな印象です。いくつか紹介します。

・斎藤 孝『声に出して読みたい日本語』(2001.9,草思社)
オンライン書店ビーケーワン:声に出して読みたい日本語
「祇園精舎の鐘の声からガマの油売りまで、日本の名文、名ゼリフを暗唱することは心身を鍛える。読んで心地よい文章、面白い文章を集めた本。日本語の良さを見直そうと提唱する。この日本語知ってますか? 」(オンライン書店bk1の紹介文)

・河竹黙阿弥:文/飯野和好:構成・絵/斎藤孝:編『知らざあ言って聞かせやしょう』(2004.7,ほるぷ出版)
オンライン書店ビーケーワン:知らざあ言って聞かせやしょう
「弁天小僧菊之助が活躍する歌舞伎の人気演目「弁天娘女男白浪(白浪五人男)」の名セリフが、子どもから大人まで楽しめる絵本。大迫力の絵を楽しみながら声に出して読もう! 」(オンライン書店bk1の紹介文)

・金子兜太:監修/荒木清:編集『声に出して味わう日本の名俳句100選 (CD付)』(2003.10,中経出版)
オンライン書店ビーケーワン:声に出して味わう日本の名俳句100選 (CD付)
「生活の詩として隆盛を極める俳句。歴史上日本人が詠んだ幾千万句の中から100人の100句を選び、解説つきで紹介。巻末には100人のその他の代表句各10句も収録。檀ふみによる朗読CD付き」(オンライン書店bk1の紹介文)

・酒井一郎『声に出して心で覚えておきたい英語のことば』(2002.5,明日香出版社)
オンライン書店ビーケーワン:声に出して心で覚えておきたい英語のことば
「時々読んだり口ずさんだりして自分を励まし自己啓発に役立てる、明るく力強い英語のフレーズを集めて紹介。心にも体にもよく、また力強くきれいな英語を話すのにも役立つ成功術を指南する」(オンライン書店bk1の紹介文)

・呉川・王保東:編著『声に出して覚える唐詩の名作30選』(2005.10,中経出版)
オンライン書店ビーケーワン:声に出して覚える唐詩の名作30選
「数多くの唐詩のなかから、1番よく知られていて覚えやすい代表的な名作30首を精選。すぐに使える中国の名言・名句121も収録。発音表記とナレーション付で中国語の学習にも役立つ」(オンライン書店bk1の紹介文)

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■ベストセラーのつくりかたの本はベストセラーになるか
  ベストセラーの分析についての本を続けて見つけたので紹介します。
 余計なお世話だとは思いますが、ベストセラーのつくりかたの本を見つけるたび、その本がベストセラーになるかどうかが(もっと言ってしまえばなかなかベストセラーにならないことが)気になってしまう。

・植田 康夫『売れる本のつくりかた ベストセラー・ヒット企画を生み出す発想のヒント』(2005.12,メディアパル)
オンライン書店ビーケーワン:売れる本のつくりかた
「100人の村・バカの壁・セカチュー・さおだけ屋…。2000〜2005年の話題作59本から、ベストセラーを生み出す発想のヒントに迫る。2000年刊「売れる本100のヒント」に続き、『トーハン週報』連載をまとめる。」(オンライン書店bk1の紹介文)

・ベストセラー研究会:編『ベストセラーの作り方』(2006.2,生活情報センター)
オンライン書店ビーケーワン:ベストセラーの作り方
「大ヒットが生まれる理由は? 実際にベストセラーとなった本を手掛けた編集者や著者へのインタビュー、ライターになるための心得も紹介。読者を引きつける驚くべき仕掛け、他業界の人にも役立つヒントが満載! 」(オンライン書店bk1の紹介文)

 井狩春男さんの著作にも、こういうテーマの本があります。例えば下記など。

・井狩 春男『この本は一〇〇万部売れる』(2002.10,光文社)
オンライン書店ビーケーワン:この本は一売れたほうがいいではないか−。三章立てで、「「一万部」見込みの本づくり」「「十万部」を「なん十万部」にする方法」「「百万部」を目標とする本づくり」などについて、基本的な方法、ものの見方・考え方を示す〇〇万部売れる

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【2月9日〜2月18日号】 2006.02.27掲載

■フィギュアスケートといえば、川原泉『銀のロマンティック…わはは』を思い出すなあ。
 トリノオリンピックは、日本の選手の活躍にかかわりなくそれなりに楽しみました。
 中でも、アルペンがおもしろかったなあ。競技には詳しくはないけれど(基本的なルールは知ってますよ)、昔から(高校生くらいだから10年位前から)、テレビで中継していると見ていました。
 なんでだろうか? 滑降の間に、景色がめまぐるしく変化するからかなあ。特にひいきの選手もいないのだが。
 でも、男子モーグルも面白かった。動きの大きなスキー競技が好きなのかもしれない。
 ただ、カーリングも面白かったし、俺は結局なんでも楽しめてしまうのかもしれない。得といえば得な性格だ。

 やはり荒川選手の金メダルは印象的だったわけで、フィギュアスケートといえば川原泉氏のマンガ『銀のロマンティック…わはは』を思い出した。
 俺はリアルタイムでは読んでいなくて、大学生の頃(1990年代後半)にまとめて川原作品を読んだ時が初読。泣いたなあ。特にクライマックス。フェードアウトするようなコマと反比例するように、読んでいて感情がぐわーっと高ぶって、泣けるんだよなあ。
 あとは、脇役陣がまた泣かせるんだよねえ。

 読んでみたい人は、単行本を古本屋で探すか、文庫版を買ってみてください。文庫版は『甲子園の空に笑え!』に収録されています。俺も再読してみようっと。

オンライン書店ビーケーワン:甲子園の空に笑え! ・川原泉『甲子園の空に笑え!』(1995年,白泉社文庫)

・川原泉『銀のロマンティック…わはは』(1988年,白泉社花とゆめコミックス)

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■W-ZERO3の解説本

 先日購入したwillcomのPHS「W-ZERO3」ですが、設定などが色々凝れる一方で、使いこなすのも難しいと感じている今日この頃。
 使い方を解説した本が色々出ているようなので、一冊選んで買ってこようかなあ。

・石井 英男 / 塩田 紳二 / 坪山 博貴 / 大和 哲 / 寺井 義貴 / ケータイBEST編集部:編集『ウィルコム〈シャープ〉W−ZERO3 PERFECT GUIDE』(2006.2,ソフトバンククリエイティブ)
オンライン書店ビーケーワン:ウィルコム〈シャープ〉W−ZERO3 PERFECT GUIDE
「基本からカスタマイズ方法まで、W−ZERO3を使いこなすうえで不可欠の活用テクニックを徹底的に網羅。さらに取扱説明書には載っていない活用テクニックも解説。W−ZERO3の持てる機能を存分に使いこなそう! 」(オンライン書店bk1の紹介文)

・『京ぽん2&W−ZERO3徹底活用術』(2006.2,英和出版社)
オンライン書店ビーケーワン:京ぽん2&W−ZERO3徹底活用術
「ウィルコムが打ち出した新サービスに対応する携帯端末、京ぽん2とW−ZERO3について、基本的な使い方から、取扱説明書には載っていない裏技まで、図表等を大きく使い、わかりやすく解説する」(オンライン書店bk1の紹介文)

・伊藤 浩一 / 霧島 煌一 / ぬりかべ魔人 / 重森 大 / ジョルス『W−ZERO3の本』(2006.1,毎日コミュニケーションズ)
オンライン書店ビーケーワン:W−ZERO3の本
「第3のコミュニケーションツール、WILLCOMのWindows Mobileスマートフォン「W−ZERO3」。電話のかけ方からタッチスクリーン/キーボードの使いこなし、PHSと無線LANの活用など、完全解説」(オンライン書店bk1の紹介文)

・エクスメディア『W−ZERO3徹底活用ガイド』(2006.1,エクスメディア)
オンライン書店ビーケーワン:W−ZERO3徹底活用ガイド
「Windows Mobile5.0搭載スマートフォン「W−ZERO3」を使いこなす! 電話、メール、インターネットブラウジング、パソコンとの連携、デジタルカメラ機能など、基本操作から応用テクニックまで徹底解説」(オンライン書店bk1の紹介文)  下の本は、どうやら発売前に出た発売前のプレビューや期待についての本のようです。

・アスキー書籍編集部:編『W−ZERO3ガイドブック』(2005.12,アスキー)
オンライン書店ビーケーワン:W−ZERO3ガイドブック
「誰もが待ち望んでいた夢のマシン「W−ZERO3」を紹介。前半では、基本的な機能と使い方をレビュー。後半は、開発者の想いを聞いたインタビューや、ガジェット好きな有名人のコメントを収録する」(オンライン書店bk1の紹介文)

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■ 歴史に関するショップ(書店)&カフェ「時代屋」が、2月10日神田小川町にオープン
 「『歴史時代書房』と銘打った専門書店」(公式サイトより)「時代屋」が、2月10日神田小川町にオープンしたとのこと。

 ・「時代屋」公式サイト:http://www.jidai-ya.com/

 (株)ブックマートグループ(新刊書店や新古書店の運営等)の新しい店舗とのこと。
 取扱い商品は、時代小説や歴史小説、歴史関係の専門書の他、歴史もののマンガ・ゲーム・DVD・フィギュアなど。さらにオリジナル雑貨も販売するそうです。
 またカフェ(茶屋)も併設されるようです。  
 俺は歴史ものにはあまり興味はないのですが、お店そのものが一貫したコンセプトを持っていて、ちょっと面白そう。
 場所は都営新宿線の小川町・東京メトロ千代田線の淡路町駅そば。靖国通り沿いの、小川町交差点と駿河台交差点の間のあたりです。

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■『人は見た目が9割』の販促POPは、「人は見た目が9割」の証明になっていない、更に「人は見た目が9割」って実際のところどうなのか、という話

 『人は見た目が9割』という本が、話題になっています。
 書店に行くと、この本に販促用のPOPがついています。見たことがある方もいらっしゃると思います。
 新潮社のサイトにも画像がありますので、見てみてください。下記URLです。

 http://book.shinchosha.co.jp/ shinsho/pop/610137-8_02.html

 見ていただいたことを前提に話を進めますね。
 俺が考えているのは、「このPOP、『人は見た目が9割』の証明になっていないのではないか」ということです。
 POPの内容は、女子高生らしき女の子が「好きです」と言っていて、そのイラストに「風になびく髪」とか「潤んだ瞳」とか、説明がついていますね。実際その説明にあったイラストになっています。
 つまり、見る者がこの女の子に好意を抱くのは、「好きです」という言葉ではなく、イラストに書かれた「見た目」が(9割の)要因だ、ということを言いたいのだと思う。
 でもこれは、「人は見た目が9割」の説得材料(別の言葉でいえば「信じ込ませるためのテクニック」)にはなっても、証明にはなりません。

 俺が考えるに、「人は見た目が9割」を証明するためのPOPなら、例えば女の子のセリフを「好きです」ではなく、次のように変える。
「じろじろ見てんじゃねえこのクソ野郎。とっとと失せろ」
 まあ、あまり汚い言葉を書くのも嫌なので、このくらいのマイルドな表現にしましたが。
 とにかく、考え付く限りのもっとも言われたくない罵りの言葉を吹き出しに入れてみましょう。本当に、心から嫌な言葉を入れてみましょう。イラストはまったく変更しないとします。
 それでもその女の子に好意を抱けるのであれば、これは「人は見た目が9割」でしょう。心底言われたくない罵りの言葉よりも、それを言っている人物の見た目に行為を抱くわけですから。
 でも、好意を抱けるかな? まあ、マゾヒスティックな人なら喜ぶかもしれないけれど、普通は嫌な気持ちになったり腹が立ったりするんじゃないの?

 実は俺が本当に言いたいのは、「人は見た目が9割」なんて、そうそう信じない方がいいということ。
 「人は見た目が9割」って、「メラビアンの法則」に基づいた説だと思いますが、参考として「メラビアンの法則」が嘘っぱちだということを教えてくれる話も挙げておきます。下記URLです。

 ・パオロ・マッツァリーノ「スタンダード 反社会学講座>第9回 ひきこもりのためのビジネスマナー講座」 http://mazzan.at.infoseek.co.jp/lesson9.html

 「メラビアンの法則」というのは、コミニュケーションで、話してから聞き手に伝わるのは「見た目・身だしなみ・しぐさ・表情などが55%」、「声の質(高低)・大きさ・テンポなどが38%」、「話す言葉の内容が7%」(上記サイトより引用)という「法則」です。この「法則」が嘘っぱちであることが、上の文章を読むとよく分かります。
 下の本にも加筆修正したものが収録されています。

 ・パオロ・マッツァリーノ著『反社会学講座』(2004.6,イースト・プレス)
オンライン書店ビーケーワン:反社会学講座
「反社会学の目的は2つです。社会学という学問の暴走する現状を批判すること、不当な常識、一方的な道徳から人間の尊厳を守ること…。謎の論客・マッツァリーノ氏が贈る、オトナ社会の紋切り型にメスを入れる「反常識の知」」(オンライン書店bk1の紹介文)

 ちなみに俺は、どこかのセミナーで「メラビアンの法則」に基づいて話をする講師に出会ったら、こういうことをしようと思っています。
 「なにか質問はありませんか?」と聞かれた際に、
・元気よく手を挙げて、
・笑顔で、
・尊敬のまなざしで見ながら、
・しっかりとおじぎをした後に、
・嬉しそうに、好意的な声、話し方で、
・こう言いたい。「いやあ、メラビアンの法則なんて嘘っぱちを教えて、これでお金を取るなんて詐欺師ですね。いや、詐欺師よりもひどいです。今すぐそこの窓から身を投げるか、この場で首でもくくってはいかがですか?」
 もちろん、話す言葉の内容は7%しか伝わりませんから、その講師は決して怒ることなく、嬉しそうに笑うことでしょう。

 ・竹内 一郎『人は見た目が9割』(2005.10,新潮新書)
オンライン書店ビーケーワン:人は見た目が9割
「理屈はルックスに勝てない。言葉以外の膨大な情報が持つ意味を考え、心理学、社会学からマンガ、演劇まであらゆるジャンルの知識を駆使した日本人のための「非言語コミュニケーション」入門」(オンライン書店bk1の紹介文)

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【1月21日〜2月8日号】 2006.2.8掲載

■角田光代さんの新作小説を、本人の朗読で聴けるサイト
 電子書籍を提供するサイト「Timebook Town」で、角田光代さんの書き下ろし短編小説をご本人の朗読で聞くことができるようです。
 ・Timebook Town http://www.timebooktown.jp/
 (参考)nikkeibp デジタルARENA記事
  http://arena.nikkeibp.co.jp/news/20060130/115185/
 専用のソフトのダウンロードと会員登録(どちらも無料のようです)が必要。本のデータの閲覧は有料で、またデータにも閲覧期限がありますが(データをレンタルするような形式)、今回の角田さんの『クラスメイト』は2月28日までは無料でデータがダウンロードできて、60日間閲覧可能のようです。
 「Timebook Town」自体の試みは興味深いし、著者本人の朗読というのも気になりますが、いかんせん読む(聴く)までの手順が煩雑に感じてしまうなあ。それならある程度の金額を払って、朗読入りのCDを買う方が気楽に思える。
 web上で、Flashかなにかでソフトを擬似的に動かして、最初の部分だけでも聴くことができれば、様子を見て正式に会員登録する気にもなるけれどねえ。
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■岡本太郎の言葉は「芸術は、爆発だ」だけじゃないんだぜ。
 友人が岡本太郎の下記の本にいたく感銘を受けていまして、俺も気になっています。
 岡本太郎の言葉といえば「芸術は、爆発だ」が有名なのですが、読んでいる友人曰く、それだけじゃなくて、すごく心が動く言葉が多いらしい。
 気になるねえ。
・岡本 太郎:著/岡本敏子:構成・監修『強く生きる言葉』(2003.4,イースト・プレス)
オンライン書店ビーケーワン:強く生きる言葉

「岡本太郎が普段の生活の中で動きまわりながら、ふっと洩らす言葉。その中から彼の独特の哲学、人生論というべきものを集める。強烈な強さと優しさで、「生きる力」と「夢をかなえる勇気」を与えるメッセージの数々」(オンライン書店bk1の紹介文)

 もう一冊、同じようなコンセプトの本があります。こちらも気になる。

・岡本 太郎:著/岡本敏子:構成・監修『壁を破る言葉』(2005.4,イースト・プレス)
オンライン書店ビーケーワン:壁を破る言葉

「なぜ、創るのか。なぜ、生きるのか。岡本太郎から、すべての「モノを創る人」に向けた強烈なメッセージ集。この本なら、あなたの「壁を破る言葉」が、必ず見つかる」(オンライン書店bk1の紹介文)
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■落語の本、色々出ていますねえ。
 落語の本、色々出ていますねえ。内容もバラエティに富んでいます。
 まずはなにから聞いたらいいのか、といったガイドブック。

・八木 忠栄『落語はライブで聴こう』(2005.9,新書館)
オンライン書店ビーケーワン:落語はライブで聴こう

「史上最大とも言われる落語ブームのなか、本当に面白い噺家は誰なのか? 聴きどころはどこなのか? そんな初心者の疑問に応えます。ベテランから期待の若手まで、いま人気・実力のある注目の落語家23人を徹底ガイド!」
(オンライン書店bk1の紹介文)

・京須 偕充『古典落語これが名演だ!』(2005.12,光文社新書)
オンライン書店ビーケーワン:古典落語これが名演だ!

「志ん生、文楽、円生、小さんら「昭和の名人」から、没後も人気の高い志ん朝、そして現役で活躍中の談志、米朝、小朝まで、一流の演者たちによる名演の中から厳選して70作を紹介。「古典落語CDの名盤」シリーズ第2弾」(オンライン書店bk1の紹介文)

・春風亭昇太:監修『落語って、こんなハナシ』(2005.10,ブックマン社)
オンライン書店ビーケーワン:落語って、こんなハナシ

「ちょっとわかると、もっと知りたい。落語の、おもしろナビ。傑作落語を漫画や今流の解釈で楽しく紹介。「落語フレーズ実践編」の爆笑CD付。落語界きっての自由人、春風亭昇太監修」
(オンライン書店bk1の紹介文)

 人によるとは思うが、こういうガイドブックは、やっぱりありがたい。
 それから噺家自身による半生記や落語論。

・桂 米朝著『落語と私』(2005.11,ポプラ社)
オンライン書店ビーケーワン:落語と私

「落語とはどんな芸であるのか。高座で演じられた話芸としての落語、活字にされた作品としての落語、寄席の歴史について、さらに落語史上の重要人物を紹介。文化功労者、桂米朝が語る落語家的人生」
(オンライン書店bk1の紹介文)

 やはり現代の名人といわれる方の話にはまた興味が持てる。米朝師匠のこの本も、気になります。
 変わったところではこんな本も。

・山田 敏之『役に立つ落語 ソニー・エンジニアが名人芸から学んだこと』(2005.11,新潮社)
オンライン書店ビーケーワン:役に立つ落語

「何を見ても、何を聞いても落語が頭に浮かぶ。なぜなら落語には、時を超えた人の世の真理があるからだ…。ソニーの成長とともに歩んできた研究者が、人生への回顧を絡ませながら、落語への思いのたけを綴る」
(オンライン書店bk1の紹介文)

・野口卓:著 / 春風亭正朝:監修『落語に学ぶ話し方と名文句』(2005.12,日本実業出版社)
オンライン書店ビーケーワン:落語に学ぶ話し方と名文句

「かつて寄席は庶民の学校だった。日本人なら知っておきたい江戸の知恵と人情! 古典落語の「名ぜりふ」や「やりとり」の要点や面白みを解説し、有名な噺のあらすじを紹介しながら、落語にこめられた「知恵」を学ぶ」
(オンライン書店bk1の紹介文)

 落語での話し方(セリフ回し)って、ちゃんとした型があるので、意外と今でも使えます。例えば他人の家におじゃまして玄関で声をかけるときに、「すいませーん」ではなく「ごめんください」というとなんとなくぴたっとくる、とかね。

 しかし、これだけ落語の本がたくさん出ていると、どれから読めばいいか考え出すと眠れなくなっちゃう。
 ……あ、これは落語じゃなくて漫才の春日三球・照代師匠の往年のギャグだ。
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■印刷博物館で展覧会を見てくる 
 1/22、文京区水道にある印刷博物館に行ってきました。JRの飯田橋駅から雪の残る道を15分くらいとことこ歩いて、TOPPAN小石川ビルに到着。この中に印刷博物館があります。下の二つの展覧会を見てきました。

●「プリンティング・オデッセイ2000‐2005―印刷博物館コレクション展」
●ドイツの表現力:「ドイツの最も美しい本2004」と「ドイツの企業報告書デザインの現在」 印刷博物館(東京都文京区水道1丁目3番3号 トッパン小石川ビル)にて
http://www.printing-museum.org/jp/index.html

 俺はあんまり印刷ということを意識しないのだが、改めて見ると面白かったなあ。  「印刷博物館コレクション展」では、「生活を彩る」、「広く伝える」、「知識を広げる」、「美しく見せる」の四つのテーマにあわせて、さまざまな作品が展示されていた。
 フランスの『百科全書』なんて、迫力あったなあ。
 あとは、広告のポスターや、庶民信仰で作られた様々な紙が面白かった。ポスターは、サイズとかレイアウトとか色の配置とか、勉強になったなあ。
 庶民信仰というのは、江戸時代に疫病や地震を避けるためのまじないに使われた紙とか、中国で縁起物として家に飾る絵など。これも面白かった。
 常設展も含めて、三時間くらい見ていたなあ。また面白そうな企画展があったら見に行こうと思います。
 「ドイツの最も美しい本2004」と「ドイツの企業報告書デザインの現在」は、その名の通りドイツで出版された本と、ドイツの会社のいわゆる会社案内や事業報告の展示。実際に手に取って見ることができます。
 俺はこう見えても大学時代にドイツ語基礎の講義は受けたのですが、当然ながらほとんど読めません。でも、子供向けの絵本や教科書、写真や絵の多いヴィジュアル書も多く、見ていて面白かった。
 会社の事業報告書も、紙の使い方やレイアウトなど、しゃれているものも多かった。フォルクスワーゲン(Volkswagen)などの企業の資料が展示されていました。

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