がらくたフリートーク

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2003年12月

12月26日(金) ひそかに見たい映画のお話
『あたしンち』の映画が見たいんですよ」
「はあ、そうですか」
「けらえいこさんが読売新聞日曜版に隔週連載しているマンガが原作で、テレビ朝日系列 でもアニメーションが放送されている『あたしンち』が、この冬映画になったので見に行きた いんですよ」
「長いよ。なんだよその丁寧な紹介は」
「いや、お前があんまり乗り気じゃないから、よく知らないのかと思って。あ、ちなみに原作 の単行本はメディアファクトリーから出版されています」
「もう『あたしンち』情報満載だな。しかし、ああいうアニメ映画って、家族連れとか、せい ぜい中高生が見に行くもんだろう。お前みたいな20代後半のむさくるしい男が一人で見 に行ったら間違いなく周囲の雰囲気から浮くと思うぞ」
「そうか?」
「ああ、悪いことは言わないからDVDになるのを待ちなさい。来年の今頃ならテレビでも放 送されるかもしれないから」
「ううむ、そうしたら、俺一人だと違和感があるなら、小学生ぐらいの女の子と一緒に行 ったらいいんだ。『ずいぶん若いお父さんねえ』くらいにしか思われないぞ」
「えー、お願いですからやめてください。捕まります」
「なんで」
「そもそも『お前と一緒に映画を見に行く小学生くらいの女の子』なんてどこにいるんだよ」
「募集します!」
「募集するな!」
「あるいは映画『あたしンち』情報を募集。20代後半の男が一人で行っても浮かない客層な のか? そしてラストはホロリとさせられるのか?」
「その募集の方がまだいいよ。でも、『ラストはホロリと』ってなんだよ」
「だって、泣ける映画だったら恥ずかしいだろう。俺最近涙腺弱いし。さすがに映画館で 『あたしンち』見て泣くのはちょっと
「やっぱりDVDを待ちなサーイ!」

12月23日(火) 大晦日テレビトークその2
紅白歌合戦では、テツandトモとはなわが歌う前の紹介で、ダンディ坂野が出てきて歌おう とするが、他の芸人に止められる、という小芝居が繰り広げられるはずだ。間違いない!」
「えー、長いだろう、それ」
「以上、長い秀和の真似でした」
長井秀和ですね」
「どうも、『どんたく』はオランダ語で休日を表す『ゾンターク』が語源、かつて土曜日に会社 や学校が半日だったのを『半どん』と呼ぶのも、『どんたく』に由来する、でおなじみの木の 葉萌美です」
「それ、君と1ミリも関係ないからな。だから長いよ!」
「ちなみに今のは、かつてくりいむしちゅーの漫才でよく使われたつかみのネタです。ちなみ にくりいむしちゅーのかつてのコンビ名は海砂利水魚ですね。正式には寿限無寿限無五 劫の擦り切れ海砂利水魚ですけれど」
「嘘です。正式名称も海砂利水魚でした。ちなみにコンビ名は、コント山口君と竹田君の山 口君がカレー屋の名前から取って命名したそうです。だから長いってヴァー!。どんどん 本題からずれているぞ」
「で、紅白なんですけれどね」
「無理矢理戻したね」
「いやあ、今年はどうですか、紅白。個人的にはNHK関連の出場者が多いように思います ね。今さらのゆずの初出場も、NHKとACの共同キャンペーンに出演したからだと思うし、テ ツandトモとはなわが出たのは『爆笑オンエアバトル』の効果ですよねえ。そういえば、2組は 一緒に『なんでだろう』と『佐賀県』の合体ソングを歌うそうですが、これは夏のオンエアバト ルのスペシャルでも披露されていましたね」
「あの時はダンディ坂野の『OH! NICE GET's』も混ざっていたけれどね」
「しかし、いつもどおりのよくわからない選定基準ですね。人も歌も。もう、私に出場依頼が 来ても断っちゃうぞ」
「なんですかそのぶりっ子ぶりは? そもそも、依頼なぞ来ないから安心したまえ」
「しかし、今年の歌謡曲は低調でしたね。シングルCDで100万枚以上売れたものはSMAP の『世界でひとつだけの花』だけですか」
「あんまり歌謡曲って言わないけれどね、今は。しかし、たしかにそうだよな」
「それなのに、SMAPはレコード大賞ノミネートを辞退するそうです。理由は、『この曲は歌詞 の中にあるように、NO・1を目指すよりはOnly one(オンリーワン)を大切にしたいという 気持ちを胸に歌ってきた。今回は輝かしい賞をいただくことより、歌ってきたメッセージを貫 きたい』ということらしいです。おお、気持ち悪い」
「それは言い過ぎだろう」
「だってそんなこと言うなら、CDを売るなよって思いますよ。メッセージを伝えたいなら、た だで配れって。そもそも『No.1よりオンリーワン』なんて、1番になれない人の負け惜しみか、 いつでも1番になれる人がかっこつけていうことで、それを美しいとかなんとか言うのは気持 ち悪いです。だってあたし長寿番付で1番になりたいもの」
「長者番付じゃなくて長寿番付ってのが君らしいよ。そもそも話の前後がいまいちつながっ てないぞ」
「筋肉番付でもいいですよ」
「いや、それは不吉だ。ところでこのトーク、どこに行くんだ? ハチャメチャになりかけて いるけれど」
「つまり、大晦日にだらだらとテレビなんて見ないでください。あたし仕事なんです」
「結局燃朗と同じ結論かよ」
「あたし、大晦日から正月にかけて、近くのお寺で巫女さんのバイトなんです。だから、テレ ビ見ている時間ないんです。みなさんもテレビばっかり見ていると頭が悪くなっちゃいます よ」
「ああ、これまでの話が台無しだ。いや、待てよ。そもそも、お寺には巫女さんはいないか らね。そういう嘘は言わないように」
「いけね、ばれた。まあ、私は『大晦日だよ、ドラえもん』を見ますよ。みんなは、なにを見 ますか? よかったら教えてね。以上、木の葉萌美でした」

12月14日(日) この冬見たい映画その1を見てきた
「映画『1980』を見てきたよ」
「劇作家・演出家のケラリーノ・サンドロヴィッチさんの初監督作品ですね」
クラリーノさんじゃないですよ」
「クラリーノって人工皮革の商品名だろうが。初めっからぼけ倒しじゃ話が進まんぞ。ちなみ にケラリーノ・サンドロヴィッチさんは、れっきとした日本人です。1980年代にインディーズレ ーベルの『ナゴム・レコード』を運営し、自らもバンド『有頂天』で活躍しました」
「ナゴムレコードからは、筋肉少女隊・たま・人生(電気グルーヴの石野卓球・ピエール瀧が 所属)などがデビューしました。またケラさんは音楽活動とともに、1985年に『劇団健康』を 旗揚げ、劇団解散後の1992年には演劇ユニット『ナイロン100℃』を結成しています」
「ということで、劇作家としてのキャリアも長いのですが、意外なことに映画初監督作品で す。で、どうだった」
「満足したよ。『えびボクサー』のトホホぶりを取り返すくらいの面白さだった」
「『えびボクサー』は関係ないだろうが、この映画と」
「つまり、『えびボクサー』でちょっと下がった俺の今年の『映画を見てよかったポイント』を上 げてくれた映画というわけよ」
「えー、訳が分かりませんので、映画の紹介をしましょう。舞台は1980年代12月の東 京。同じ高校で教師・教育実習生・生徒として生活を送ることになった3姉妹を中心に、話が 進みます。長女カナエは夫との不仲。次女レイコは元アイドルで恋愛依存症で、当時の暴 露本をマネージャに出されようとしている。三女リカはボーイフレンドがカメラマンを務める 自主制作の映画でヌードになることになっている。というふうに、それぞれがそれぞれ悩み を抱えつつ、日々を過ごしていきます」
「この舞台設定が、非常に凝っていて、意図的に入れられたものを除いて、小道具やファッ ション、音楽などが、すべて1980年当時のものを使っています。これが、1980年代に憧れを 抱く俺にはたまらなかった」
「たしかに、音楽もプラスティックスにはじまり、YMOに終わるという、我々好みの展開です ね。レイコのアイドル時代の歌とか、レイコの恋人だった東馬健の歌も、いかにも1980年代 らしい。ちなみに東馬健は、及川光博さんが演じていい味を出しています」
「1980年代にあまり興味がない人も、コメディ映画として十分に楽しめます。キャストも演劇 界・音楽界から数多く出演していて、かなり豪華です」
「そうなんですよ。主演の三姉妹に犬山イヌコ・ともさかりえ・蒼井優。脇には先ほど紹介し た及川光博のほか串田和美・田口トモロヲ・みのすけ・山崎一など、個性的な俳優さんが数 多く登場します。友情出演として、出番は少ないですが伊武雅刀・鈴木慶一・長塚圭史・ピ エール瀧・ロマンポルシェ。、なども登場します」
「このあたりの名前を聞くと、そそられる人も多いのでは。とにかく、こうした芸達者の俳優さ んが、非常にいい間で芝居をするんだよ。冒頭の犬山イヌコが生徒と登校しながらしゃべる シーンとか、犬山・みのすけの喧嘩のシーンとか、クライマックス近くの三姉妹と父親がケー キを食べるシーンとか、すごい面白かったよ」
「ということでこの映画、少なくとも12月中は新宿のテアトル新宿で上映されています。興味 のある方はテアトル新宿の公式サイトでどうぞ。その後も全国でロードショーの予定です」

12月8日(月) 年末年始はテレビ三昧? の巻
「♪あ〜、こころにぃ〜、あいがな〜ければ〜、すーぱーひーろーじゃ、ないのさぁ〜」
「なんでいきなりアニメ版『キン肉マン』のオープニングテーマを歌い上げているんだよ、お まえは」
「ちなみに歌の正式タイトルは『キン肉マン Go Fight!』。歌は串田アキラさん、作詞は森 雪之丞さんです」
「串田アキラさんは『富士サファリパーク』のテーマも歌っておられます」
「歌は富士サファリパークのサイトで聴くことが出来ます。♪ほんとにほんとにほんとにほ んとにライオンだ〜」
「今日は歌の特集なのか?」
「いえ、格闘技です」
「ああ、そうなのね。じゃあ長々と歌うな! ジャイアンリサイタルじゃあるまいし」
「大晦日、なんと3箇所で別の格闘技イベントが行われ、すべてテレビ中継されるという異常 事態になっています」
「まあ、そうだよなあ。詳しく紹介しますと、まずK-1が『K-1 Premiumsutage Dynamite!』をナ ゴヤドームで開催し、TBSが21:00〜23:24中継します。また神戸ウイングスタジアムでアント ニオ猪木プロデュースの『イノキボンバイエ2003〜馬鹿になれ夢をもて』が行われ、日本テ レビが18:00〜23:15中継します。さいたまスーパーアリーナではPRIDEの『PRIDE SPECIAL 男祭り 2003』が行われて、18:30〜23:30フジテレビが中継します」
「いずれも、NHKの『紅白歌合戦』より高い視聴率を取ろうとしているわけですが、俺はここ で予想しておこう。格闘技中継は共倒れに終わるでしょう」
「あながち的はずれともいえないなあ、その予想。もともとは、PRIDEとアントニオ猪木が紅 白歌合戦に対抗するイベントとして大晦日に開催したわけで、まあテレビを見る人にとって はひとつの選択肢だったわけですが、今回は逆に紅白歌合戦以外の選択肢がなくなるよ ねえ」
「そう。格闘技に興味がない人が紅白歌合戦に集中すると思うんだよ。それに、格闘技好き の人にとっても、どれを見たらいいかわからない」
「これもややこしい問題です。PRIDEやK-1の選手が『猪木祭り』に出ることもあるし、PRIDE とK-1の両方に参加している選手もいるので、誰がどの試合に出るのかまだはっきりしませ ん。対戦カードも半分くらいしか決まっていないしね」
「さんざん宣伝されている『曙vsボブ・サップ』(Dynamite)くらいだよなあ、なんとなく覚えてい るのは。それから、『猪木祭り』に出場する藤田和之選手がK-1にも出場するって話も出て いるらしい。『日本レコード大賞』に出場した歌手がそのまま『紅白歌合戦』に出るんじ ゃないんだから、勘弁してくださいよ」
「まあ、こんな大晦日のテレビですが、みなさんはどの番組を見ますか」
「ちなみに俺はどれも見ません。なぜなら大晦日は普通に仕事だから。そして正月も仕事だ よ! おとそ気分でだらだらしてられないの!」
「これまでの話を台無しにするような終わり方だな」
「次回はその紅白歌合戦の話だよ」
「久々にあの子が登場します」

12月4日(木) 流行語で振り替える2003年 の巻
「えー、最近『オレオレ詐欺』が流行っていますね。これは、Jリーグのサポーターを騙っ た詐欺事件です」
「ひょっとして、『♪オーレー・オレオレオレー』って歌から考えたのか? 言っとくけど10年 前の歌だからな、それ」
「えっ、鹿島のサポーターかと思ったら柏のサポーターかよ!」
「どんな場面で出てくるセリフだよ。たしかに鹿島と柏は聴き間違えることがあるけどさあ」
「茨城県鹿嶋市は、1995年に鹿島郡鹿島町と大野村が合併してできた時から『嶋』の字を 使うようになったが、鹿島アントラーズ、鹿島神宮などは、昔からの『島』の字を使っている。 へぇ、へぇ、へぇ」
「長いよ。分かりにくいよ。しかも、それはトリビアじゃなくて一般常識だろう」
「『オレオレ詐欺』は流行語大賞に選ばれませんでしたが、『へぇ』はトップテンに入りました ね」
「その話の持っていき方は果たしてうまいのか? とにかく、2003年の新語・流行語大賞が 決定しました。次のような言葉が選ばれています」
 ・大賞:「毒まんじゅう」「なんでだろう〜」「マニフェスト」
 ・トップテン:「勝ちたいんや!」「コメ泥棒」「SARS」「年収300万円」「バカの壁」「ビ フォーアフター」「へぇ〜」
「しかし、『勝ちたいんや』ってのは、星野仙一プロ野球阪神前監督の言葉ですが、これ普 通の言葉だよなあ」
「まあ、それを言ったら『コメ泥棒』なんかもそうだよねえ」
「ちなみに『コメ泥棒』の受賞者は、元祖コメ泥棒の方でした」
「えー、違います。受賞者はなしです。もちろん『SARS』もな。そもそもなんだよ、『元祖コメ 泥棒』って」
「(無視して)『なんでだろう〜』が大賞を取りましたねえ。ダンディ坂野の『ゲッツ!』、はなわ の『サガ!』がトップテンにも入っていないのと比べて、テツandトモは貫禄を見せましたね え」
「ええ。ただ、別にはなわさんは『サガ!』って元気よく叫んだりしないけれどね」
「『なんだろう』は流行語大賞取れなかったのにねえ」
「話ばらばらだな、今日は。えー、『なんだろう』は日本テレビのマスコットですね」
「しかし、俺達の『やめてクダサーイ』は、とうとう流行語にかすりもしなかったね」
「そんなことを覚えていたのかお前は。まあ、別に流行ってなかったからね」
「来年はこのフリートークから流行語を生み出そうな、なー(裏返った声で)」
「なんで長江健次の真似なんだよ。ちなみに長江健次さんは、かつて『欽ドン 良い子! 悪 い子! 普通の子!』(フジテレビ)の『ふつお』役で活躍しました。現在はスノーボードのインス トラクターとしても活躍されています」
「なー、なー、なあー」
「最後は勢いで押し切って終わりかよ!」

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